隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0581.星降り山荘の惨劇

2005年04月14日 | 本格
星降り山荘の殺人
読 了 日 2005/04/14
著  者 倉知淳
出 版 社 講談社
形  態 新書
ページ数 343
発 行 :日 1997/01/10
ISBN 4-06-181929-1

 

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度作品が気に入ると、同じ作者のほかのものを次々と読みたくなるのだが、僕は、できれば同じキャラクターのいわゆるシリーズ物が読みたくなる。
それは、作風が一定していて、好みからそれほど外れる心配がないからだろう。
例えば、この作者で言えば、猫丸先輩シリーズだ。どちらかといえば安楽椅子探偵の形式であることが良い。
で、本書もそうだとばかり思って手に入れたら違っていた。しかし、舞台そのものが人里離れた山荘で、しかも一面雪に覆われ交通も遮断された密室状態の中での事件解明は、大きな意味での安楽椅子探偵形式だといえるかもしれない。
しかも、作者自身が純粋な犯人探しを目指したと言い、フェアプレイで必要なデータは総て公開して、語り手や、探偵役は犯人ではないなどの宣言までしているのだ。

 

 

広告代理店に勤務する杉下和夫が本編の語り手である。
彼は、課長にちょっとした暴力で対抗した後、社長から転属を言い渡される。そして、スターウォッチャーとして名声を集めている星園詩郎のマネージャー見習いを命じられ、星園と共に不動産開発会社社長の岩岸豪造の持つ山荘へと赴くことになる。
山荘には、当の社長と部下の財野、作家や、UFO研究家、女子大生など星園と杉下を含め総勢9人が集まった。そうした中で社長の岩岸が殺されるという事件が発生するのだ。
作者のばら撒いた伏線にごまかされてはいけない!

 

 

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