隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1857.囲いの中の女

2018年05月22日 | ユーモア
囲いのなかの女
The Case of The Fenced-in Woman
読了日 2018/05/22
著 者 E・S・ガードナー
E.S.Gardner
訳 者 尾坂力
出版社 早川書房
形 態 ポケミス1209
ページ数 217
発行日 1976/03/15 3版
ISBN 4-15-001209-1

 

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は、と言ってもたかが4~50年前のことだ。若い人から見たら、相当の古い昔だが、年寄りの僕からしたら、若い頃のことだからそれほど昔とは思えないのだ。
そう、その頃は、古い本を探すのは結構骨の折れることだった。探偵小説に目覚めたばかりの僕は、その魅力にはまって、愚かにもその面白さを極めてみようなどと、今にして思えばできもしないことを夢見たものだった。
そこで、たまに行く東京は神田の古書店街を、時間の許す限りぶらついて、これと思う本を探したものだった。
と言ったって、僕が買えるのはせいぜい1冊か2冊で、それだって相当の無理をしたものだ。 貧乏な家庭で家業の手伝いの状況だから、懐具合は知れたものだ。昼食代を節約した小遣いがそうした本代に代わっていくのは、当時当たり前のことで、だから僕の身体は小さく細いのだろうと、今頃考えてもせんないことだ。 
だが、今の世の中インターネットの時代は、本に限らず欲しいものがネットで探せるだけでなく、即購えるということが便利の反面、危険でもある。僕のようにいい歳をしたものでも、悪い奴に引っかかるのでなくても、自らを貶めてしまいかねない世の中だから、気をつける必要がある。
便利さはもろ刃の剣で、良いことと悪いことが表裏一体だ。
話が少しずれてしまった。本書は、著者ガードナー氏が亡くなった後、見つかった2作のうちの1作で、そうした本も訳なく手に入る世の中だということを書くために、かなり余分な話になった。

 

 

どこでどう間違えたか、例によって僕のお粗末な頭は、計算違いをしたようで、本書が通算82冊目のペリイ・メイスン・シリーズだ。著者ガードナー氏の死後、ほぼ出版できる状態で見つかった二編のぺリイ・メイスン・シリーズの原稿の内の一編が本書の原稿だったのだ。
途中で何度か、現在何冊を読んだのかを記録してきたが、終盤になるまでその計算が、間違っていることに気付かなかった。
まあ、そんなことは僕にとって、日常茶飯のことなのだが、今もってどこでどうミスったのか、分からないことの方が重要なことだ。しかし、そんなことはどうでもいいじゃないか、と言う僕も一方に居て、そうしたところが僕の短所でも長所でもあるのだ。
後でブログに記載した著者のページで、もう一度間違いがないか確認するとして、この問題は良しとしよう。
それにしても「為せば成る」の言葉通り、僕にすれば良くできたと思える、シリーズ長編の全冊読破だ。こんなことは誰もほめてくれないから、自分で認めるしかない。興味のある方は、ブログの各記事の下方にある、著者検索のボタンをクリックして、「カ」を選択すれば、“E・S・ガードナー”が見つかるから、詳細がわかるだろう。

 

 

書を読み終わった今月(5月)初旬は、13日に行われた天羽支部会に、配布した会報の記事が、まだ埋まって無かったため、一日中それにかかりきりだった。そこでブログの更新もままならない状態で、3日に一度の更新日も頭からすっぽり抜けてしまって、1週間以上も空けてしまったのだ。
いつも同じことを思うのだが、ブログが抜けようが、間が空いてしまおうが、何ら不都合なことは無く、誰に迷惑をかけることもない。しかし、僕の中ではなんとなく納得のいかない、わだかまりのようなものが胸にあって、精神衛生上良くないから多少の無理をすると言うことになる。
こうした状況から何とか抜け出せないものかとも思うが、来年の11月2日、誕生日で80歳を迎えたら、そしてその時、この読書記録が2,000冊になっていたら、何とか抜け出す方法も見つかるだろう(か?)。

自慢にも何にもならないが、まだ現役でサラリーマンを務めていたころは、当たり前のことだが、今よりずっと若かったから、物覚えも記憶力も少しはましだった。パソコンのプログラミングについても、ちょっとした情熱を傾けたいから、業務に関連したプログラムを、師匠ともいえる当時名古屋に住んでいた、経営コンサルタントに送ったら、「商業化を目指したら」と言われたこともあったのだ。
テレビで仮想通貨の追跡などと言う番組を見ていて、その頃を思い出して、またプログラミングを勉強しなおすか、などと言う思いが湧いてくるが、それとは別に、何もかもが面倒だという思いも片方にあって、複雑な心境になるといった具合だ。

これを書いている現在5月13日の21時20分、軒を打つ雨音が一段と激しく、洪水注意報が出ているところもあり、大変な状況だ。我が家の位置している住宅地は、かつて山林だったので町全体から見たら、かなりの高台のため、水害には無縁だが、大雨のたびに水害の恐怖にさらされる人々のことを思うと、心穏やかではない。

一つの目標を達成したにしては、大した感慨もないが何か次の目標を考えようか。

 

 

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