隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1622.嫌な女

2016年04月25日 | サスペンス
嫌な女
読了日 2016/04/25
著 者 桂望実
出版社 光文社
形 態 文庫
ページ数 476
発行日 2013/05/20
ISBN 978-4-334-76576-7

 

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週の金曜日(4月22日)は、診察予定日で病院に行ってきた。血圧の高い状態が続いていたが、この1カ月ほどは薬の効果か、比較的安定した数値が経緯していた。だが、少しの運動で―例えば数百メートルの歩行でも、腰が痛くなると同時に息切れがして、胸が圧迫異されるような痛みを感じる。
そうした状況をドクターに訴えると、狭心症の疑いもあるから、一度君津中央病院で診察を受けてくださいと言われる。そして今回は2種類の薬が追加で処方された。診察後、紹介状をもらい帰宅、君津中央病院に予約の電話をする。
予約受付は4月27日の午前10時に指定された。そこでどのような診断が下されるか、わずかに不安もあるが、何しろ疲れるという以外自覚症状が何もないというのが、不思議な気もする。2年前の2階からの階段を、転げ落ちた時の後遺症か、そんな思いも起こさせる。
まあ、いずれにしても加齢による様々な症状(だろうと思う)は如何ともし難い。

 

 

前の回と同様でドラマ化されたことで興味を持って読んだ。ブログのタイトル「隅の老人のミステリー読書雑感」から外れることが少しずつ多くなっているようだ。読みたいミステリーは山ほどあるのに、ミステリーとも思えない本を読むのは、やはり話題に遅れないためか?
最近は他人との付き合いも多くなく、世間の話題から遅れようが外れようが、一向にかまわないのに、なぜか後れを取ってはいけないような気分になるのは小市民の一人だからだろう。
小市民でいることを命題にする主人公の作品もあったようだが、僕もこの歳になって(今年11月の誕生日が来ると77歳だ)いまさら名を上げようといった気力もなく(いや、もともと無かったか)、平平凡凡な暮らしに満足し、幸せを感じている。

 

 

HK,BSプレミアムによる6回にわたる連続ドラマは、録画したがこの原作を読んでから観ようと思って、まだブルーレイディスクに録画したものは観ていない。
さて僕はこの原作を読み始める前は、タイトルから女の底意地の悪い戦いをイメージして、嫌な予感を抱いていたのだが、読んでみてその僕の予想が良い方に外れて、誠に淡々とした?筋運びに次第に引き込まれていったのだ。
石田徹子と言う新進の弁護士と、その遠い親戚である小谷夏子という二人の女性が主人公。
女性弁護士を引き受けてくれる弁護士事務所のない中、大学時代のゼミの教授の口利きで、ようやく萩原弁護士事務所にイソ弁として落ち着くことができた。そんな石田徹子の許に小谷夏子からの依頼が舞い込む。
幼い頃の苦く嫌な思いのある相手、小谷夏子からの依頼は結婚詐欺事件から始まって、いろいろな詐欺事件に巻き込まれる。その詐欺師がなんろ小谷夏子なのだった。だが、そんな小谷夏子と関わっているうちに、石田徹子はだんだん彼女に惹かれていることに気づくのだ。人に喜びを与える魅力を持つ夏子に付き合って、年寄りになるまでの長い長い人生のドラマである。
詐欺師とその後始末をする弁護士の物語は、時に感動を呼び涙を誘われることもあり、最後まで気を抜けないほどに面白く読める。

 

 

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