隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1691.オーダーは探偵に 季節限定秘密ほのめくビターな謎解き

2017年01月07日 | ユーモア
オーダーは探偵に
季節限定秘密ほのめくビターな謎解き
読了日 2017/01/07
著 者 近江泉美
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 279
発行日 2015/03/25
ISBN 978-4-04-865058-8

 

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元にある天台こよみは、菩提寺の瀧泉寺から毎年送られてくるものだ。我が家の墓がある瀧泉寺は、いすみ市大原の貝須賀という地区にあり、入り口の大きな銀杏が目印となっている。
我が家の墓の隣には従兄のI家の立派な墓があったのだが、昨年暮れに寺に供米料を納めに行った際、花を供えに墓に言ったら、なんとI家の墓の場所がきれいに更地となっているではないか。いとこのT.I氏は昨年夏ごろだったか、認知症で入院していた鴨川の病院で亡くなっており、奥さんがいたのだがもしかしたら彼女も亡くなって、I家にはもう誰も残っていないことから、墓も取り払われたのだろうか?
生憎その日は寺で大きな葬儀が行われていたから、住職とは話ができなかったので、詳細は分からずに帰ってきた。今度墓参りに行った際に詳しいことを聞いてみよう。
寺の話がわき道にそれた。寺から送られてくるこよみはB6ほどの小冊子で、天台宗の教えをはじめとした、仏教用語の解説などが載っている30数ページのもので、こよみの部分は昔ながらの行事や干支が書かれている。

 

 

テレビの気象情報などでも言っていたが、昨日(6日)は小寒で一般的に寒の入りと言われる日だったからでもあるまいが、本格的な真冬を感じさせる寒い日となった。ところがなんと今朝の寒さはまた一段と厳しく、 6時の目覚ましで目を覚ましたが、かけている羽毛布団が冷たく感じる寒さだ。
いくら寒に入ったからとはいえ、この寒さは半端ではない。布団から出る辛さをこらえて、ストーブを点けたがちょっとやそっとで部屋が温まるはずもなく、大急ぎで布団を押し入れにしまい、服を着る。陽が出て部屋を照らすようになるまでは、少し間があるのでそれまではストーブの世話になる。
別に急いですることもないから、ゆっくり寝ていればいいのだが、なかなか習慣を変えるということに、脳がついていかないのだ。規則正しい生活が健康のもとなどという、昔ながらの格言と言おうかそんなものが頭にあって、まあ少しは役に立っているのだろうと、いい方に解釈して早寝早起きを志している。
こよみに記された全国的な行事である、各地の消防の出初め式の模様も行われていたことも、昨日のテレビで放送されていた。こよみに記された伝統の行事は忘れ去られていないことを、改めて知ったという次第だ。

 

 

時点ですでに7巻までが刊行されているシリーズの、5巻目が本書だ。前々回に4冊目を読んで日をおかずして今回が5冊目だから、この際出ている7冊目までを一気に読んでしまおうと思った。
こうした若い男女のつかず離れずの恋模様も添えた、ライトミステリー(殺人事件の起きないミステリーをこう呼ぶらしい)は、半分はラブ・ストーリーの様相を見せているが、このシリーズの僕にとっての魅力は、謎解きの論理性にあると感じている。
高校生名探偵の上倉悠貴の名推理は時として、安楽椅子探偵の様相をも見せて、その人間や事物への鋭い観察眼が、ミステリーの真相を解明する。悠貴は喫茶店エメラルドのオーナーであるが、店の運営は兄と女子大生のアルバイト・小野寺美久に任せて、高校生活と依頼人への名探偵ぶりを発揮している。
美久に対する勇気の毒舌ぶりは相変わらずだが、それでも感が進むにつれて近頃では、思わぬ優しさが出たりする。兄を差し置いて彼が喫茶店のオーナーであることなど、まだなぞとなっていることもあり、まだまだシリーズは続くのだろう、と期待している。

 

 

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