ソナタの夜 | ||
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読 了 日 | 2006/09/01 | |
著 者 | 永井するみ | |
出 版 社 | 講談社 | |
形 態 | 単行本 | |
ページ数 | 337 | |
発 行 日 | 2004/12/20 | |
ISBN | 4-06-212746-6 |
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のようなしがない年金生活者は、それも現役時代大した役職にもつかなかったせいで、いやそれより気ままに転職を繰り返したせいか、年金も極めて少ないから、貧乏生活を余儀なくされている、というより甘んじているといったほうがいいか。
本はできるだけ買わずに、図書館を利用すべきなのだが、若いころから一旦自分のものにしないと、なかなか頭に入らない、というような偏見があって、ついつい昼食を我慢しても本を買うといったバカなことをする。
そんな中で、永井するみ氏の本は最初の本が図書館の本だったこともあってか、ほとんどが図書館で借りた本だ。この本もその例にもれず、木更津市立図書館の本で、短編集なので始めは図書館に立ち寄る都度、少しずつ読んでたのだが、途中で借りてきて読んだものだ。
長編のサスペンスも良いが、こうした短編にも独特の味があって、僕は好きだ。当たり前のことだが、長編と違って切れの良いストーリーや、余韻を持たせた結末など、惹かれるところだ。
僕は、読んでいるストーリーの中で、時折ストーリーとは直接関係のないところで、「なるほど」とうなずくことがよくある。 たとえばこの中では最初の「ミルクティ」―(既婚OLと妻子のあるその上司のダブル不倫の物語)―で、主人公の陶子が勤める会社の課長・桐生が、気難しい普段の顔から笑う時は屈託のない笑顔を見せる、といった描写だ。
誰でも自分の周囲で出会った中に、一人くらいはこういった人物に心当たりがあるのではないかと思う。そうすると、その人物を身近な、あるいは知った人物と重ね合わせて、想像できる。
読書の楽しみ方はいろいろあるが、そんな見方も僕の楽しみの一つだ。
# | タイトル | 発行月・号 |
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1 | ミルクティ | 2003年7月号 |
2 | 秋雨 | 2002年11月号 |
3 | 緑深き淵 | 2002年9月号 |
4 | 彼女の手 | 2003年12月号 |
5 | 隣の公園 | 2003年10月号 |
6 | 唐草といふもの | 2004年4月号 |
7 | ソナタの夜 | 書き下ろし |
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