隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1919.眠狂四郎独歩行

2020年06月28日 | 時代ミステリー

 

眠狂四郎独歩行
読了日 2019/10/01
著 者 柴田錬三郎
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 (上)394
 (下)386
発行日 1968/07/30
ISBN (上) 4-10-115012-9
(下) 4-10-115013-3

 

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分時間が過ぎたが、後回しになっていた1919番目が空き番になっていたことを忘れていた。
6月28日分のデータを投稿しようと思って、シリーズのデータを呼び出し、そこに本日のデータを流し込もうと思ったら、なんとデータはあるにはあるが、未投稿だった。というわけで、本日は古いデータを投稿することに。

いつの日か読もうと思って、買いためていた眠狂四郎シリーズは、若き日の思い出をたくさん詰め込んでいる。
にも拘らず買ってから大分時が過ぎた。買ってから年月が経ったのはこのシリーズだけではないのだが、若き日の思い出は、今よりはるかに読書に対する姿勢も、純粋?だったことに加え、ミステリーのみならず一般的な文学作品にも傾倒していたころだ。 そうしたこともこの歳になるまで、読むのを控えていたのだろうか?いやいや、単に新しくファンになった作家の作品の方に、気を取られていたにすぎない。
それでも読み始めれば、若い頃とは異なる面白さ、作品に対する解釈が僕を物語に引き込ませる。偉そうなことを言うつもりはないが、「講釈師、見てきたような嘘を言い」と昔から言われている。
僕は、時代小説を読む都度、作者の想像力と資料の分析や解釈が、独特のものを感じさせることに、その作者の見識が窺われて、興味深い。特にこのシリーズには、立川段平という講釈師や、因果小僧・七之助が謳う戯れ歌に得も言われぬ風情を感じて、物語に色を添えていることに感じ入るのである。

 

 

そんなところからも、僕はこの作者・柴田錬三郎氏が可なりのロマンチストだった、と、想像するのだ。
シリーズはこの後に、殺法帖、孤剣五十三次、虚無日誌、無常控、異端状へと続き、京洛勝負帖で完結となる。
僕はその全てを予め買い置いたが、いつ読み終わるとも知れなかった名作シリーズを、今ここで少しずつでも読み終えることが出来ることに、無上の喜びを感じている。
昔読んだ本はそのページを開くことにより、様々な思いを呼び起こし、ここにかけないことも数多くあり、人生の機微がというような大げさなことではなくとも、いろいろと恥ずかしいようなことも多く、泣きたくなるような思いさえ呼び起こすのだ。

 

 

は違うが、僕はこのシリーズの名演と言われる、市川雷蔵氏の映画、テレビドラマの田村正和氏の狂四郎を見るとき、先述の原作の趣が必ずしも、映像化されていないことに気付くのだ。
確かにこのシリーズの魅力は何と言っても、眠狂四郎の剣捌き、円月殺法の素晴らしさに尽きる、ということも言えるのだが、それを一層面白くしている脇役の活躍も見逃すわけにはいかないだろう。
富山の薬売りや講釈師段平とのしゃれた会話は、暗くなりがちな話に一遍のユーモアや、物語に花を添える重要な役割を担っているのだ。

昨日からJLPGAツアー、アース・モンダミンカップの決勝ラウンドがスタートした。
1昨日までの144名で争った予選ラウンドの結果、1オーバー70名の選手が決勝に臨む。残念ながら昨年の覇者渋野日向子選手は1打及ばず2オーバーで予選落ちとなった。
僕の贔屓である鈴木愛選手は、予選ラウンド2日目の最終ホール9ホール目(10番スタートだった)で、予想外の池ポチャが原因でトリプルボギーとなって、7アンダーの2位タイとなった。
そして、心機一転決勝ラウンド1日目の昨日は、スタートダッシュよろしく、1-3番ホール連続バーディで、前日のトリプルボギーを取り返したかに見えたが、魔の9番ホールでまたもや池に入れてしまい、ダブルボギー、その後もボギーがあって、結局Today1アンダーのトータル7アンダーの4位タイに終わった。
今日は最終日だが、あいにくの雨模様だ。鈴木愛選手には奮起を促したいものだが、本日のWeb配信は午後1時からとなっている。初日の激しい雨の時には、グリーン上に出来た水たまりの処理が間に合わず、中断となったが、今日も今のところかなりの本降りの雨だ。
競技が可能かどうか心配だ。

 

 

 

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