隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1980.酔いどれ小籐次留書 子育て侍

2020年05月29日 | 時代ミステリー

 

 

酔いどれ小籐次留書 子育て侍
読 了 日 2020/05/17
著  者 佐伯泰英
出 版 社 幻冬舎
形  態 文庫
ページ数 317
発 行 日 2007/02/10
ISBN 4-344-40905-7

 

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リーズ2作目の『意地に候』からひと月と十日で、第7作目の本書に至る。
間に新刊を含むミステリーをいろいろと挟んで5作を読み終えたのだが、連作短編のような感じで進むストーリーは、江戸の下町で研屋を生業として、長屋に暮らす小籐次の日常を余すことなく伝える。と同時にいまだに終わらない御鑓拝借の後遺症が続いて、心休まる暇もない。
だが、江戸の人々の暖かな接触が小籐次と読者である僕を癒してくれる。
タイトルの『子育て侍』というのは、生活のためやむなく刺客となった、子連れの須藤平八郎を打ち取ったために、その子を育てることになった小籐次の事だ。律儀に果し合いの相手の求めに応じる小籐次に、周囲の者たちは呆れながらも、手を差し伸べて何かと世話を焼くのだった。
だが、赤子の駿太郎の出生には、小籐次の知らない秘密があった。子を巡る新たな騒動が小籐次と周囲の者たちを、またまた騒動に巻き込むのだ。いつ知れるともない騒動だが、そんな合間の小籐次の研屋の仕事や、野菜を売り歩くうづの心づくしが、彩やかな一風を吹かせる。

 

 

新型コロナウィルスの感染拡大が少しずつ収まっている中、25日月曜日に政府は緊急事態宣言の全面解除を発表した。従来継続していた1都1道3県について、5月31日を待たずの解除宣言だ。
だが、首都圏の境界をまたぐ移動は自粛の要請が続く。
宣言が解除されたとはいえ、コロナウィルスがなくなったというわけではないから、3密を防ぐことやマスク着用は継続する必要がある。厄介なことが継続するが、感染拡大を防ぐには、やはり個々の自粛、心掛けが大きくものをいう。
我が家ではカミさんが食料品の買い出しに、近くのスーパーを買いまわるので、お供の僕は感染が心配だが、木更津市の感染状況はもう半月ほど変化がなく、治まっている状態なので、大丈夫だとは思っている。
しかし用心に越したことはない、何しろカミさんはいろいろと持病を抱えているから、コロナに罹ったら高齢(84歳)ということも重なって、重症になることは間違いない。にも拘らず彼女は平気の平左で、臆することなく店に入るのだ。
少しは心配するこっちの身にもなれ、と言いたいところだ。

 

 

ちに待った緊急事態宣言の解除だが、街の声は良かったという声と、まだ解除は早いのでは、という声が半々だ。たった一月の自粛生活が、慣れっこになってしまって、従来のコロナ以前の生活に戻れないと感じている人も多いようだ。
環境の動物である人間だから、政府が提唱する新しい生活スタイルが、身についてしまっているのか。それはそれで結構なことだ。僕などは、自粛生活といってもメール便配達の仕事をしていることから、以前と変わらぬ毎日を送っていたため、自粛生活が普段と変わらなかった。
そんなこんなで、宣言解除になったことがどう変わったのか実感として湧かないのだ。ということは幸せなことなのか? だが、グローバルな観点からすれば、まだ感染拡大のさ中にある国もあるのだ。世界的な終息に至るまでは、時間がかかり、油断はできない。

昨日、2か月ぶりで床屋に行った。僕は近くのイオンモールにあるカット専門店が行きつけの店で、大体1か月半か2か月くらいに1回の割で通っている。いつもは空いており行けばすぐにできるのだが、昨日はコロナウィルス対策で、店内で待つのは2-3名で、後は外で並んで待っていた。
おかげで1時間以上待たされて、昼食後すぐに行ったのだが、帰宅したのは2時半だった。いろいろと面倒を引き起こすコロナウィルスめ!

 

 

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