半七捕物帳(四) | ||
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読了日 | 2021/04/28 | |
著 者 | 岡本綺堂 | |
出版社 | 光文社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 447 | |
発行日 | 2001/12/20 | |
ISBN | 978-4-334-73244-5 |
作の三巻目を読んだのが2018年の6月だから、随分と時間がたった。別に確たる理由など何もないのだが、頭のどこかで幅広くいろいろなミステリーを楽しもう、と言う気があって、時間を掛けてシリーズ作品を読もうとしているのかもしれない。
この読書記録を始めて20年も過ぎて、齢80も超えてからは、情熱を持って読むという気持ちからは、徐々に離れつつある。だが、当初の多岐にわたるミステリーを読む、あるいは知りたいという気持ちはまだ持ち続けているから、まだ途中までしか読んでないシリーズ作品は、気が付くたびに読もうという気がするのだろう。
だが、この時代ミステリーの元祖ともいうべき名作は、文庫で6巻と言う量だから、読み始めればあっという間に読み終わってしまうだろう、 そんなことを考えるともったいない気がして―ちょっと意味合いが違うか―ゆっくり読み続けようとするのかもしれない。
この名作と言われる時代ミステリー・捕物帳は、古くからいろんな出版社が手掛けており、光文社の文庫は一番新しいものか?僕は旺文社の文庫とまぜこぜで6巻まで持っているが、多分双方の分校は収録内容が同じだと思うので(出典は同じところからのものだろうと思からだ)支障はないだろう。
内容は同じだろうが、文庫によってはカバーのイラストも異なっており、それぞれに良さはあるが僕はこの光文社文庫のイラスト―画家は堂昌一画伯だ―が一番好きだ。と言うようなことは前回読んだ折に書いたが、いかにもその時代の風景とも言えるような、そんな雰囲気が良く描かれており、内容の素晴らしさをも表している。
このストーリーの良いところは、淡々とした語りで、大仰に構えたところのないことだ。毎回訪れる老人との会話が、時代風景や風俗を的確に表しており、時には今とは全く異なるその時代に、ちょっとした憧れを抱いたりする。
今回は下表にあるように、11編のストーリーが収められており、いずれも老人の語りにより、その顛末が要領よく描かれて、捕物帳あるいは捕物とは言えないような話もあって、聞き手の記者はさぞ良い記事を掛けるのではないかと、思わせる。
月12日にヤフオクで落札した本・『黒猫と歩む白日のラビリンス』の文庫が届いた。僕はこの著者・森晶麿氏が早川書房の第1回アガサ・クリスティ賞を受賞したときから、受賞作の黒猫シリーズを従来発刊されているすべてを読んでおり、大ファンと言ってもいいだろう。
本書は文庫オリジナルの短編集だ。僕はこのシリーズの登場人物で黒猫と呼ばれる若くして恐怖となった人物もだが、むしろその付き人と言うか助手と言うか、彼に付き添う女性が好きだ。
もちろん僕が男性であることも、大いにかかわっているのだが、ストーリー全体に漂う雰囲気がいかにも大学での黒猫教授の醸し出すアンニュイさのようなものが、ストーリーの内容にふさわしく感じているのだ。
またもや僕はそんなことから、大学へのあこがれや一度その講義を聞いてみたいなどと言う叶わぬ思いを抱くのだ。
今日8月13日は西日本付近に停滞する前線の影響で、気象庁から大雨警報が発せられている。
特に広島市には災害がいつ起きても不思議ではない状況であることを朝からテレビで呼びかけている。僕の住む木更津地方は、左程の雨ではないが僕の部屋の脇下の書庫の屋根からポトンポトンと雨音が聞こえている。
豪雨の地帯に災害の発生しないことを願うばかりだ。
# | タイトル | # | タイトル | # | タイトル |
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1 | 仮面(めん) | 6 | 金の蝋燭 | 11 | 妖狐伝 |
2 | 柳原堤の女 | 7 | ズウフラ怪談 | ||
3 | むらさき鯉 | 8 | 大阪屋花鳥 | ||
4 | 三つの声 | 9 | 正雪の絵馬 | ||
5 | 十五夜御用心 | 10 | 大森の鴉 |
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