隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2068.蘭学探偵 岩永淳庵 幽霊と若侍

2022年02月28日 | 時代ミステリー

 

蘭学探偵岩永淳庵
幽霊と若侍
読了日 2021/09/28
著 者 平谷美樹
出版社 実業之日本社
形 態 文庫
ページ数 350
発行日 2014/08/15
ISBN 4-408-85184-5

 

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ばらく間が開いたが、ようやくシリーズの初巻を読むことが出来て、感激している。まだ脳梗塞の影響が残っているらしく、満足に文字が書けない。思うことと手の動きが一致しない、というか勝手に手は動くのだが、動きが早く字の形を成さないのだ。ゆっくりと大きく動かせばかけないことはないが、先走ってしまうような感じだ。この記録をノートに書いている時の話だ。
さて読み始めると、前に読んだ後の巻の方より、この巻―つまり前巻の方が文章の歯切れがよいような気がする、のは気のせいか?そうだろうな、同じ作者の本だから。それに前に巻を読んだのは去年の5月で、その記録はこのノートだからと、開けてみたら2021年5月の事で、2020番目だった。
こんなことを振り返るたびに、月日の無情な早さを感じるが、歳をとるとともに速さは増して、カレンダーを一日ずつマーカーで消しているのだが、そんな作業しているにもかかわらず、アッという間に一日は過ぎていくのだ。
僕はこのシリーズ二巻を読んで第一にその面白さに酔い、語り口の心地よさやメインキャラクター-主人公の岩永淳庵のみならず、周囲の人物たちの関わり合いにも、その描き方に感激したのだ。そして、名作だとの印象を持ったのだが、人それぞれ受ける印象は違うと見えて、木更津図書館にも近隣の図書館にも蔵書がないのだ。いやこの作者の本は結構たくさん蔵書としてあるのにだ。

 

 

例によって僕の頭は読んだ本の内容をメモリーに蓄えておいてはくれないから、もう一度読んで確認しようと、図書館の蔵書をたよりにしているのだが、なかなかその願いをかなえてはくれないのだ。
僕のブログが無駄話に終わってしまうのは、そうした図書館のせいだ、なんて人のせいにしては駄目だが、さてどうしよう?

江戸時代のミステリーを読みたいという気持ちは、若い頃に読んだ『銭形平次捕物控』や、この読書記録を始めてから読んだ『半七捕物帳』のおかげで、その時代のミステリーの面白さを知っているからだ。
特に捕物帳の元祖である『半七捕物帳』は、いろいろな意味で後世の作家に影響を与えており。数限りない時代ミステリーを生み出させている。もちろんこの蘭学探偵・岩永淳庵にもそれは言えて僕を楽しませているのだ。だが、時代ミステリーと言えば、何も江戸時代のミステリーだけではない。
シャーロック・ホームズもエルキュール・ポワロも時代ミステリーと言えるだろう。と言うことは、少しの時代を遡った時を舞台にしている、ロバート・ゴダード氏の作品も時代ミステリーと言えるのか?
僕がこの作家の作品を好ましく思うのは、そうしたことからだと今頃気付いた。もちろんそれだけでなく物語の面白さに、引き込まれる魅力にあふれているからだが、そうした懐かしさを感じさせるストーリーや登場人物では、平岩弓枝氏の作品にも言える。

 

 

んだか話が四方八方に飛び散ってしまったが、僕の一つの読書の傾向が再認識された、と言うことなのだろう。有名なところでは、カテゴリーは少々異なるが、有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』なども、これから読みたいと思っている1冊だ。
昔オランダから多くの文化が伝わり、医学の発達にも大いに貢献したということについて、僕はその経緯の細分も知りたいと思うが、残り少ない僕の人生を思えば、そう何もかもを欲しても無理と言うものだろう。
いつもの欲の皮の突っ張り具合が出すぎたようだ。だから、そんな僕の八方美人ともいえる思いの結末が、本を読んでも余りの知識欲が逆に作用して、理解を阻んでいるのかもしれない。
訳の分からないことを随分書くのはこの辺で終わりにしよう。本書についてはこの文庫を再び手に入れる機会があったら、読み直して書くことにしよう。

我が家では一昨日イオンモールのサイクル店で自転車を購入した。僕も娘も近くのイオンモールに行くにもアルキメデスだったから、そうたびたび行くことはできなかったので、せめて自転車で、と言うことになったのだ。坂の町真舟だから、自転車でもきついところはあるが、徒歩よりはいくらかましだろう。

 

 

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