ゆみねこ日記

日常日記です。

7月の読書記録

2021-08-01 09:00:03 | ブックレビュー
7月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:10164
ナイス数:4103

リボルバーリボルバー感想
パリのオークション会社に勤める高遠冴のもとに持ち込まれた一丁のリボルバー。ゴッホが自殺に使用したものだと言う錆だらけの拳銃。その真贋を調べて明らかになった史実…。ゴッホとゴーギャン、二人の偉大な画家の作品を想像しながらアートの世界に浸るそんな読書。今一つ乗れなかったのは私のコンディションの故です。
読了日:07月02日 著者:原田 マハ
みんなで一人旅 (集英社文庫)みんなで一人旅 (集英社文庫)感想
旅にまつわる7つの短編。タイトルは2編目の作品。初めての海外旅行でお一人様限定ツアー、トラブルとトラベル、中々含蓄あり。社員旅行のお話、ロシアでわがままな女子大生に振り回される女性、親孝行のバーチャルフライト。どれもみな心に残る良作。早く自由に旅がしたい…‼
読了日:07月03日 著者:遠藤 彩見
みつばの郵便屋さん 階下の君は (ポプラ文庫)みつばの郵便屋さん 階下の君は (ポプラ文庫)感想
みつばの郵便屋さんシリーズ第6弾。7年目となったみつば郵便局勤務。今作も安定の面白さ。カーサみつばの彼女の部屋の階下に住んで居たのは作家の横尾成吾さん!配達先のアクシデントを解決したりいつもながら真面目に良い仕事をしている。まだまだ続きそうなので次も楽しみに待ちたい‼
読了日:07月03日 著者:小野寺 史宜
野良犬の値段野良犬の値段感想
突如としてネット上に現れた謎の「誘拐サイト」。サイトで公開されたのは6人のホームレス。そして犯人が身代金を要求したのは驚くべき相手。犯人の要求に踊らされるマスコミ、中々犯人にたどり着けない警察。想像の上を行く面白さに一気読み!
読了日:07月04日 著者:百田 尚樹
光をえがく人光をえがく人感想
一色さゆりさん、初読み。図書館の新着棚で見かけて手に。アートをテーマにした5つの短編。拾った手帳のアドレスを訊ねて韓国ソウルへ出掛けた「ハングルを追って」、祈りを込めた人形を手掛ける人形師の物語「人形師とひそかな祈り」が好きです。
読了日:07月05日 著者:一色 さゆり
わたし、定時で帰ります。: ライジングわたし、定時で帰ります。: ライジング感想
シリーズ第3弾。残業しないで定時に帰宅する結衣と生活のために残業したがる若手社員。会社創業時の古参社員と過去の経緯あれこれ。給料アップを勝ち取り働き方改革を成し遂げる。結衣の頑張りは読んでいるこちらも応援したくなる。でも晃太郎、夫としてはどうだろう?
読了日:07月06日 著者:朱野 帰子
沙林 偽りの王国沙林 偽りの王国感想
忘れてはならないオウム真理教が起こしたテロ事件と、一人の狂った男の野望に踊らされ巻き込まれた信者たち。何よりもサリンの後遺症で今なお苦しむ方々、大切な人を失ったご遺族。九州大学の沢井教授を語り手とした小説の形をとったノンフィクション。難しい科学的記述は斜め読みだったが後世のために残して置くべき1冊。
読了日:07月08日 著者:帚木 蓬生
ははのれんあいははのれんあい感想
タイトルからは想像できない家族のストーリー。第一部は母由紀子の目線で新婚生活から出産子育て、仕事を始め家計を支えるが義母の死をきっかけに歪みが生まれる家族。第二部では高校生になった長男智晴、家事を担い母と弟たちを支え家族を捨てた父親への複雑な感情が描かれる。智晴が健気で胸が締め付けられる。ヤングケアラーの物語とも言える。
読了日:07月09日 著者:窪 美澄
無駄花無駄花感想
中真大さん、初読み。死刑囚の手記と言う形の小説。文章が読みにくく今一つ集中出来ないままの読了。デビュー作とのこと、二作目以降に期待。
読了日:07月09日 著者:中 真大
還らざる聖域還らざる聖域感想
屋久島に北朝鮮の特殊部隊が上陸、全島を武力制圧!島民を人質に日本を強迫する彼らの目的は?北朝鮮軍との屋久島の山嶺を舞台に息詰まる攻防。日本の危機に立ち向かうのは山岳救助隊員の高津夕季、山岳ガイドの狩野哲也たち。北朝鮮の女兵士ハン・ユリとの邂逅で大きく事態が動く。頼りにならない政府、国と国との思惑や諜報戦、面白くて一気読み!
読了日:07月10日 著者:樋口 明雄
雨夜の星たち (文芸書)雨夜の星たち (文芸書)感想
26歳の三葉雨音、職業は「お見舞い代行」。他人に興味がないと言う雨音、興味を持たないと言うより余計な忖度をしない性格なのかも。雨音の母、星崎くんの母、そして吉沢母。「私はこんなにもあなたのことを思っている」と言うのは母の独りよがりなのかな?最初は雨音に共感出来なかったのに読み終えて不思議な感情が。続編があったら読みたい1冊。
読了日:07月11日 著者:寺地はるな
君と歩いた青春-駐在日記 (単行本)君と歩いた青春-駐在日記 (単行本)感想
横浜で敏腕刑事だった周平と元外科医で怪我のため医師を辞めた花の夫妻が田舎の駐在所へやって来て2年。元村長・高田家の家族の問題や謎めいた作家と秘書のログハウス隠密滞在、山中で狐火が見える騒動、埋蔵金発掘にまつわる事件。雉子宮の四季の移ろいと悪人が出てこない安定の小路節、今作も面白かったです。
読了日:07月12日 著者:小路 幸也
罪の因果性罪の因果性感想
地下アイドル・中央線防衛軍の「ひとみん」が殺害された。その直前に市役所に「ひとみん」こと馬塲ひとみの住所を確認する不審な電話が。電話で応対した倉多佑美は意図せず男の質問に反応してしまい自責の念と周囲の視線に悩み退職。3年後、佑美の前に事件を再検証したいと言う男が現れる。まさに罪の因果性、読み応えある1冊。お薦めします!
読了日:07月13日 著者:横関 大
さち子のお助けごはん (潮文庫)さち子のお助けごはん (潮文庫)感想
老舗料亭の一人娘のさち子は、父の急逝、新婚の夫の出奔を経て出張料理人として働くように。様々な家庭で依頼者の悩みを料理で解決するさち子。24編の短編集は日清医療食品の「美し国」に掲載されたもの。面白かったけど短編なので直ぐに忘れてしまいそう。
読了日:07月14日 著者:山口恵以子
博覧男爵博覧男爵感想
パリ万博に派遣され、幕末から明治の混乱期に日本に博物館を作るために生涯を全うした田中芳男。田中さんの博物館にた対する情熱が無かったら上野に動物園も博物館も無かったと思うと感慨深い。津田梅子の父・津田仙との交流も描かれ、渋沢篤太夫もちょっと登場。読みやすく面白かった。
読了日:07月16日 著者:志川節子
ワンダフル・ライフワンダフル・ライフ感想
事故で頸椎を損傷し寝たきりになった妻を自宅で介護する夫。妊活を始めたけど実らず特別養子縁組を考える夫婦、不倫相手との関係に悩むOL、脳性麻痺の青年とパソコン通信で繋がる女子大生。四組の男女の物語が並行して進みエンドロールへ。身近に障害を持つ人がいないと中々理解できなかったり想像できない人がほとんどの日本の社会。丸山さんから大きな問題を提起されたのかも。読み応え満点の1冊。
読了日:07月17日 著者:丸山 正樹
仮面仮面感想
誰が仮面を被っているのか?先が気になり一気に読了。ネタバレになりそうなので、まずはここまで。
読了日:07月18日 著者:伊岡 瞬
Seven Stories 星が流れた夜の車窓からSeven Stories 星が流れた夜の車窓から感想
豪華寝台列車(ななつ星)をテーマにしたアンソロジー。5人の女性作家の短編と2人のエッセイ、装丁も内容も素敵で旅情をそそられ、ななつ星への憧れが募ります。いつか乗ってみたい‼
読了日:07月19日 著者:糸井 重里,井上 荒野,恩田 陸,川上 弘美,小山 薫堂,桜木 紫乃,三浦 しをん
きみの傷跡きみの傷跡感想
男子校出身で女子に不慣れな星野がひとめぼれした相手は、かつて男性に傷つけられた過去があり、そのせいで学校に行けない時期があった。お互いの好意に気付き、初めての彼氏彼女に。相手を大切にして理解しあって行く初々しい恋愛、星野君も花宮さんも良い子で二人を応援しながらの読書に。シリーズものと言うことなので他の作品も読んでみたい。
読了日:07月20日 著者:藤野 恵美
スモールワールズスモールワールズ感想
第165回直木賞候補作。6つの短編集は、苦味のあるもの、心がひりつくもの、少し笑えて物悲しいものも。ラストでまた一回転、実に巧妙な仕掛けが。今回受賞はならなかったけどこの先も追いかけたい作家さん。期待してます!
読了日:07月20日 著者:一穂 ミチ
彼女のスマホがつながらない彼女のスマホがつながらない感想
コロナ禍の令和2年「女性エイト」編集部に入ってきたニュースと、平成30年のお嬢様女子大生のパパ活を交互に綴る。週刊誌に連載されリアルな事象を織り込んだストーリー。内容的にはあっさり、あまり印象に残らない。
読了日:07月21日 著者:志駕 晃
悪魔には悪魔を悪魔には悪魔を感想
20年ぶりに帰郷した双子の弟加納将は、潜入捜査中に失踪した兄・良に代わって麻薬密売組織に潜入する。(悪)は誰なのか?今回一番気になった登場人物は、警視庁の女性刑事・大仏!彼女を主役にシリーズにならないかな?ラストはあっさりだけど面白かった♪
読了日:07月22日 著者:大沢 在昌
小さな神たちの祭り小さな神たちの祭り感想
東日本大震災で家族を津波にのまれ一人生き残った谷川晃。8年経っても誰一人見つからず、人々は震災を忘れたかのように暮らしている。中々立ち直れない晃と支える恋人の美結。ある日の夕方じいちゃんが運転するタクシーが現れて、連れて行かれた場所は…。ドラマのノベライズ本と言うことで、映像で見たかったなあ。
読了日:07月22日 著者:内館 牧子
オムニバスオムニバス感想
私の中で最強最高の女性刑事は姫川玲子。もちろん脳内イメージは竹内結子さん。7つの短編は部下から見た姫川と姫川の心の声で面白かった。「赤い靴」から「青い腕」、日野さんとのコンビが良かった。そして次作からは待望のあの人が加わる。次も楽しみなシリーズ。
読了日:07月24日 著者:誉田 哲也
その扉をたたく音その扉をたたく音感想
29歳無職の宮路はミュージシャンへの夢を諦めきれず、親の仕送りで怠惰に暮らす。そんな宮路が出会ったサックスの音色、演奏していたのは介護士の渡部。渡部の音を聴くためにホームに通う宮路、どんどん変わって行く宮路と老人たちのやり取り、そして水木ばあちゃんの手紙に涙。。また「あと少し、もう少し」読みたい。
読了日:07月24日 著者:瀬尾 まいこ
わたしの恋人わたしの恋人感想
不仲な両親の関係に悩む森せつなと、愛情たっぷりでラブラブの両親のもとで育った古賀龍樹。正反対の家庭環境の二人の初々しい初恋。こういう物語を読んでちょっと青春を懐かしむ。
読了日:07月25日 著者:藤野 恵美
ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のことろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと感想
丸山正樹さんの「デフ・ヴォイス」でコーダと呼ばれる子供たちのことは知っていましたが、この作品の著者・五十嵐大さんはコーダ。当事者でなければ書けないことを分かりやすく綴っています。お母さんの愛情と著者の気付き、良い本でした。
読了日:07月25日 著者:五十嵐 大
水葬 (文芸書)水葬 (文芸書)感想
フリーカメラマンの婚約者が元恋人と失踪。彼の行方を追う初井希美は婚約者の妹と共に行動する。残された限界集落の写真に隠された謎。戦災孤児の少年の手記が面白く印象に残ったが、本編は何だかモヤモヤが残る。
読了日:07月26日 著者:鏑木蓮
ふたりの文化祭ふたりの文化祭感想
人気者で明るいキャラの九條潤と目立つことが嫌いな図書委員・八王寺あや。実は幼馴染みだった二人を軸に文化祭までのあれこれを。爽やかな青春もの。「わたしの恋人」のシリーズだけど前作読んでなくても問題ない。笹川くん、森せつなさんのクラスの出来事。
読了日:07月28日 著者:藤野 恵美
東京のぼる坂くだる坂 (単行本)東京のぼる坂くだる坂 (単行本)感想
亡き父は名前のついた坂道の近くで暮らすことを望み、何度も引っ越しを繰り返した。父の足跡をたどる娘のエッセイのような小説。都内は確かに坂が多くて、自転車での移動がキツかった記憶が…。添えられた地図が楽しかった。
読了日:07月28日 著者:ほしおさなえ
鬼人幻燈抄 江戸編-幸福の庭鬼人幻燈抄 江戸編-幸福の庭感想
前作を読んでかなり間が空いてしまったけど、読み始めたらその世界観に一気に引き込まれた。江戸を舞台にしているのに、言葉遣いに若干違和感を感じるが、ストーリーは面白い。鈴音に会えるのはまだまだ先になりそうで続編も気になる。
読了日:07月30日 著者:中西 モトオ
ぼくもだよ。 神楽坂の奇跡の木曜日ぼくもだよ。 神楽坂の奇跡の木曜日感想
盲目の書評家・よう子と路地裏で古書店を営む本間。それぞれ木曜日を楽しみに待つ二人と本が繋いだ奇跡の物語。本に込められた想いを伝える大切さ、よう子とカザマくんの爽やかな会話に胸がきゅんと。こういう本を読むと心が洗われる。
読了日:07月31日 著者:平岡陽明

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2 コメント

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Unknown (ra9gaki_do)
2021-08-01 09:17:05
おはようございます(^-^)
厳しい暑さお見舞い申し上げます。
くれぐれもご自愛下さいませ?

八月・葉月が明けました。
今月もどうぞお元気でご活躍を!
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Unknown (ゆみねこ)
2021-08-01 09:39:07
楽描堂さま、いつもありがとうございます♪

今年の夏は北海道で猛暑!

どうかお体お大切に、ご自愛くださいね。
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