綾崎隼さんの小説

「冷たい恋と雪の密室」

新潟出身の若手作家が書いた小説を読みました。
2018年1月11日、記録的な大雪でJR信越線の列車が線路上で立往生し、乗客が15時間閉じ込められるということがありました。
ここまでは実話。
当時、仙台に住んでいて春には実家に戻る予定の私は、ニュースを観てハラハラヤキモキするばかりだった記憶があります。
物語はセンター試験を2日後に控えた3人の高校生がこの列車に閉じ込められ、外はしんしんと降りしきる雪、車内の高校生たちは博人と静時の男子と女子の小春。
小春は一途に静時に想いを寄せ、静時は博人が小春を好きなことを知っていて小春を拒み続けていた…。
閉じ込められた車内の様子、試験を目前にした不安、中々動かない列車。
リアルにその状況が伝わって来たけれど、この本は恋愛がメイン😅
おばちゃんいやおばあちゃんには恋のお話しは。。
ここからは辛口批評になるけれど、3人の住む場所が、帯織駅が最寄りという設定。
立往生した場所が彼らの住む帯織駅と東光寺駅の間なので、そうせざるを得なかったのだろうけど、そこでカタログ販売の会社を営む博人の家。
カトラリー製造の静時の家。
千春の家は祖父が金属加工の職人…。
そもそも三条市が舞台ではあるけれど、帯織は平成の大合併で三条市に。
元々は栄町で、あの辺りは圧倒的に農家が多くて、三代続くカタログ販売や金属加工はちょっとあり得ない。
と、現実的なことを考えたら物語に没入出来なくて残念!
地元が舞台でない方が楽しめたのかも?