水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

『かずの子のマチ留萌フェスタ』 5月5日「かずの子の日」水産加工品を特売

2023-05-06 23:12:28 | ニュース
 

 5月5日のこどもの日に特産品かずの子のを多くの消費者に食べてもらおうと、道の駅るもいで『かずの子のマチ留萌フェスタ』を開催し、味付けかずの子、糠ニシンなどの水産加工品を格安で提供し、大勢の市民、観光客が買い求めた。また、留萌高校情報ビジネス科の生徒がつくった「かずもちゃん焼き」も順番待ちの人気だった。
 5月5日のこども日にちなみ道水産物加工連が2015年に制定した「かずの子の日」。かずの子生産量が全国の6割を占める日本一の生産地・留萌市は2016年に「かずの子条例」を定め、学校給食への優先利用、健康食品として国内外への広報活動に努めている。子孫繁栄の縁起物として古くから愛されてきたかずの子をモチーフにしたキャラクター「KAZUMOちゃん」をはじめ、毎年留萌市の主催、留萌水産加工組合との共催によるフェスタを催し、かずの子の販促、PRを展開している。
 今回は、ヤマニ井原水産、ヤマカ加藤水産など大手メーカーがかずの子、ニシン、魚卵などの伝統的な製品に加え、新しい味を追求した商品も取り揃え、出店で直売した。また、留萌高校の生徒が「KAZUMOちゃん」を形どったおやきを実演販売し、好評だった。
   


本の紹介 『ほんとうのエコシステムってなに?』 二平章/佐藤紀子 編著

2023-05-06 13:34:31 | ニュース

 中・高生が持続可能な未来を考えるのに役立つ『テーマで探求 世界の食・農林漁業・環境』シリーズの第3弾。第一線で活躍する35名の専門家を執筆陣に迎え、身近な生活の題材を入口に、日本の林業と漁業の未来を解説する。

 本書で取り上げられているのは、食卓と流通、資源問題、環境と生物多様性、世界の林業と日本の暮らし、森づくりと林業経営など、10の分野。

 「漁業の未来」編は「魚食と健康」から「SDGSと持続可能な漁業」まで13のテーマを取り上げ、仁平章氏(茨城大学人文学部客員研究員)が編集して17人の専門家、研究者による強力な執筆陣をそろえた。

「回転寿しの魚はどこで獲れるの?」「水産物の輸入が減ってきているって本当?」「木で電気ができるの?」「海岸にマツが多いのはなぜ?」など、とっつきやすい質問を皮切りに、専門家達が明快に回答。さらに学びたい人向けに、深く掘り下げた解説も用意されている。豊富なカラーの写真と図版が目に楽しく、間には息抜きとなるコラムも。

「地球を守る海藻養殖」というコラムでは、「海草類は陸上植物に比べて炭素固定能力が高く、食料資源としての利用ばかりでなく、CO2の削減に大きな貢献ができると期待されています。」と紹介されており、海藻の環境を守るポテンシャルの高さに興味が湧く。

 これからの地球環境と漁業・林業との関わりを見直し、新たな問題意識を持つきっかけとしたい。若い人だけでなく大人にもおすすめの一冊。

 2023年4月5日農文協刊、B5判162ページ、定価2,860円(税込)。

本の紹介 稚内機船漁協が50年史を発行 漁場と資源による苦難の道乗り越え、経営存続図る

2023-05-06 12:55:02 | ニュース
 

 稚内機船漁協(風無成一代表理事組合長)は、昨年9月に創立50周年を迎え、このほど『稚内機船漁業協同組合50年史』を発行して関係先に配布した。
 同漁協は、昭和47年(1972)に稚内機船漁協と宗谷機船漁協が合併して発足し、沖合底びき網を中心に道北最大規模の水揚げを誇った。しかし、昭和52年(1977)のソ連による200海里宣言によって東サハリンなどの好漁場を失い、大きな打撃を受け、度重なる減船を余儀なくされる。同時に日本海においては韓国の大型トロールによる乱獲で資源枯渇を招き、200海里適用運動によって全面撤退を勝ち取ったが、資源は簡単には戻らず、主要魚種のイカナゴ、スケソウの資源回復計画に取り組んできたが、低迷に悩まされた。名物のホッケに対して道、道総研の漁獲努力量3割削減勧告よりも早く自主規制に取り組み、TAC導入ではない漁業実態を反映した関係漁業者一体の「北海道スタイル」を認めるよう国に訴えている。
 現状は5隻体制ながら、平成4年度(2022)の水揚げは1万7千㌧、18億円と前年を上回る水揚げをあげている。この間、ロシア漁場の喪失、資源の減少、燃油・資材高の三重苦にさらされながらも、加工・製氷・冷凍をはじめ、信用・共済事業を継続し、組合基盤の強化を図ってきた。特に信用事業の実施組合は業種別漁協としては特筆されるもので、3期15年間にわたる中期経営改善計画を達成し、自己資本比率34%を誇る。
 3月末に出した50年史は、平成4年9月に発行した20年史に次ぐ2回目の組合史で、今回は主に平成時代から令和時代に入った組合と沖底漁業の歩みをまとめた。
 50年史の本編は、第1部「生産体制の変遷(平成時代の稚内沖底)」第2部「稚内の沖底漁業の特徴、操業条件」、第3部「沖底漁業をめぐる漁政課題と取り組み」、第4部「稚内機船漁協の経営と財務の推移」、第5部「加工など特色のある事業の推移」という5部構成で、年表や事業のデータをまとめた資料編を含めB5判・224ページ、オールカラー。巻頭のグラビアページや「稚内沖底おぼれ話」(元漁撈長・中澤和一さん)など懐かしい写真や話も掲載している。
 風無組合長は巻頭で「組合50周年記念に当たり、これまでの先人各位の努力を偲び、組合の歩みを次世代に正しく認識していただければ幸いです」と述べ、葛西英裕専務は編集後記で「この50年は、組合にとっても激動の歴史であり、更にこれからの水産業界も厳しい状況が続くと思われますが、これまでも難局を乗り越えてきた英知と努力により、今後60年、70年と将来に持続的な漁業を望むと共に更なる躍進を祈念し、後世に残せる一助をなれば幸いです」と結んでいる。
 

『稚内漁業協同組合50年史』の紹介記事が、日刊宗谷が出ました。

2023年(令和5年)5月2日(火)発行/北海道漁協系統通信第6711号

2023-05-06 12:53:42 | 系統通信
別海漁協 福原正純代表理事組合長に旭日小綬章受章の栄

道漁連R4取扱高3,232億円 7期ぶりの3,000億円超え
新3ヵ年計画の基本方針は「持続可能な未来を創る北海道漁業の実現」

道信漁連 令和4年度剰余金は5.8億円
会員還元7.9億円 信用事業譲渡後の運営モデルを検討

北海道漁業共済組合 支払4年ぶりに100億円下回る
R5加入計画は1,460億円 漁業収入安定化対策の動きを注視

第42回全国豊かな海づくり大会北海道大会 概要固まる
「大会成功へ一層の周知・啓発を」鈴木道知事が意気込み語る

稚内機船漁協が50年史を発行
国際規制、資源減少など難局乗り越え、持続的漁業めざす