絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

シャガールについて

2013-02-23 | 美術
放送大学の「芸術史と芸術理論」の第13回で、シャガールが出て来た。

それを見ていて、シャガールの色彩を良く見てみたら、なかなか美しいと思った。

以前から、シャガールの色彩はいいと思っていたが、それを分析していなかった。
今日、改めて見直して、感じるものがあった。
それは、絵全体を見ると気付かないことが部分を見つめることで分かることがある。

 

 

 

6枚ほど切り取ってみた。

それぞれ、何が描いてあるかを考えないで色だけでみてほしい。
実に、手の込んだ作業がなされている。どの部分も単調ではない。
パッと見には、赤とか黄色だけのように見えても、その部分に近づいてみると、
何とも複雑な変化が施されている。これがすごいと思う。

黒と白も全くの無彩色ではないが、上手く使われている。
その白黒と赤青黄との絡み合いである。

シャガールの色は凄い。

それに比べて、なぜあんなにも形が下手なのかと思ってしまう。
ピカソは、いくら下手に描いても上手さが見えてしまう。
しかし、シャガールは本当に下手な人と変わらない下手さで描いている。
描けないために開き直ったの?とでも聞いてみたくなる。
漫画的なひょうきんさまで感じる描き方である。

しかし、それを意味で見ないで、抽象的に見ると、その下手さまで魅力に見えるから不思議だ。

最後に、このステンドグラスを見てほしい。



近くで見ると、人間が描いてあったり、いろいろ具象であることが分かるが、このように離れてみると完全に抽象画としてみることができる。これだけで、立派な抽象画である。しかも素晴らしい色彩である。

シャガールの魅力は、色彩だなと思う。このステンドグラスの場合は、必然的に、窓枠のような線が入る。
それが先ほど言った白黒とのコラボにもなっている。




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