絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

絵画指導3 出品の仕方

2009-11-10 | 絵画指導
生徒を展覧会に出品させるときの注意点

ある人から、こんなことを言われました。

「水彩画と油絵を同時に出品するのは、やめた方がいいよ」と。

私は生徒に、一年間のメニューとして、20号、30号を水彩画で描かせて、一年生の終わりに、40号で油絵を描かせるということを決めていました。

それは最初の部員が40号の油絵で県展に入選したため、なんとか40号の油絵が一年間で描けるようにしたかったからです。

そのため、県展に出品するときに、二点出したい子は、30号の水彩と40号の油絵になっていました。

私は、どちらがいいかわからない場合と、本人が二点出したい場合は、そのまま二点出させていました。

しかし、これは、良くないというのです。

ーーーー
理由は、「水彩画家なのか、油絵画家なのか分からない」と言われました。

私は、そんなことがあるかなあと疑問に思いました。材料が何であれ、構わないのではないかと。

ただ、もう一つの理由は、展覧会の場というものは、一人の画家の発表の場であるから、一つの主張をする場なので、何でも描けるよという場ではないと言われました。私は水彩でも油絵でも何でも描けるんですと言っているような気がして、印象が悪いということでした。

「描けるのは、わかったよ、だけど何が言いたいの?」と言いたくなるというのです。

そうか、自分の能力をひけらかすだけで、一つの主張になっていないということなのかと教えられました。

ーーーーーー
私は、生徒にいろいろ学ばせて、どちらがいいかを県展の審査員の先生に判断してもらおうというような感じで、二点出させていたのです。

しかし、それ以降、それを改めました。

だから、水彩と油絵を同時に出すことをやめました。
本庄第一高校美術部の県展挑戦の歴史の中には、このような体験も含まれています。(でも、このパターンで出品した子がたくさん入選させていただきました。)

これから、出品される皆さんは、このことを頭に入れておくと良いと思います。
ーーーーーー

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2 コメント

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Re:絵画指導3 出品の仕方 (YK)
2009-11-15 21:08:57
そうなってくると、全国秀作展という児童画展覧会は質より量なので、何点もまとめて出してしまっているので、これを1点に絞ると質は高くなるかもしれません。
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YKさま (pikaso)
2009-11-15 22:14:02
私の話は、一般の展覧会に出品する時の話なので、学校からの出品と言う場合は、違うかもしれません。学校教育での、美術の授業という制限の中では、むしろどのように集団を指導しているかということが、前提になるなら、一つのモデルをみんなで囲んで囲んで描くことが当然と考えるなら、それは、障害にはならないかもしれません。
一般の展覧会は、一人の芸術家としてみるので、みんなで囲んで描くのは、マイナスになるのです。

また、コンクールの特徴として、たくさん出した方が一生懸命取り組んでいるように評価されたりするなら、ポイントを稼ぐには、授業作品を出す方が得ですから、そのようにするのも仕方がないかもしれません。
私も、書道の先生からそのような話を聞いたことがあります。個人賞を取るのは、書道部の子だけど、学校賞をねらうには、授業作品を出すと聞きました。授業作品と言うことは、書道部以外の生徒の作品を出すということです。

まあ、そういうコンクールは、私は好きではないので、出しませんでした。お金集め的なコンクールだと思ったからです。
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