絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

東京のHさん トレットペーパーのデッサン

2014-08-29 | 通信指導
東京のHさんが、基本デッサンを始めました。



アドバイスは、1回で、これが描けました。
すばらしいです。

基本形体のデッサンを始めるには、このトイレットペーパーがいいですね。
どこの家庭にもあるでしょうから、わざわざ買う必要がありません。

石膏などでできているデッサン用のものは、わざわざ買いにいかなくてはなりませんから、
トイレットペーパーは、便利です。このほか、私はたまごを描かせたりしています。

まず、白いものを明暗で描くという勉強です。

私自身は、こんなものと思って描いた経験がありませんでした。
しかし、指導していて、馬鹿に出来ないことを感じます。

これ一つで、学ぶべきことがたくさんあるのです。

それは、微妙な明暗表現と、空間をつかむということです。

少し見下ろしていますから遠近も考えなければなりません。
下に細くなるのです。

上の面も、単なる楕円ではありません。向こう側が狭くなる遠近法が必要になるのです。

直接光と反射光の違い。陰影では、陰より影の方が暗い。

影のぼけ方。光源に幅があるために、影が二重になる。

床にトイレットペーパーが写る。トイレットペーパーの明るい部分が写ったところと
暗い部分が写ったところの明るさの違い。

写った形も、遠近法に則って、下が狭くなる。

輪郭線は、周りの明るさとの違いでできる。外枠として輪郭線を描いてはいけない。

背景の壁も床に写る。

床は、写ったものと、床自体の表面の横線で、床面を感じさせます。
その際、横線の上下の幅に注意。それによって、遠近を出します。
上に行くほど狭くなります。

描き出していくと、このようなことがこのデッサンには、必要な要素です。

それらを点検してみると、何が足りないかがわかります。

そういう意味で、このデッサンは、どの項目についてもかなりよく描けています。

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