Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

Donald “Duck”Dunn

2012-06-03 | Soul
 みんなで集まった晩に、ベーシストのドナルド“ダック”ダンが来日中に亡くなったことを聞きました。
波平君夫妻は数日前にナマで観ていたそうで、驚きも一入だったと言います。
私はたぶん、生で観た憶えがありません。
動く姿は、やはりBlues Brothersの映画その他によってだと思います。



Saturday Night Liveの映像に.....
柱時計が時刻を打つアップから「I can't turn you loose」のイントロが鳴りはじめ、部屋全体にパンするとS・ジョーダン、ダック・ダン、S・クロッパー、M・マーフィー、P・シェーファーそしてホーンの面々が、これを演ったら世界一(特に一枚目のライブ盤)という音を聴かせます。
MC役に導かれてJakeとElwoodが登場し、手錠につながれたブルーズいっぱいのブリーフケースからハープを取り出すというお約束の光景から、S・クロッパーで始まる「Soul Man」へとなだれ込むというシーンがあったと思います。

ダック・ダンやS・クロッパーにとっては何回演ったかわからない曲の数々ですが、初めてそれを観た時はとても新鮮に聴こえました。
そのバンドはS・ジョーダンがはまっていたし、見るからに人の良さそうなM・マーフィーは協調性の固まりみたいなプレーで助けるので、元MG'sの二人は職人的な技術に新しいものを吹き込まれたように活き活きプレーしました。
粒の立ったダック・ダンのベースは素晴らしくバンドをドライブさせ、ボブズ・カントリーハウス以外の客をものせてしまいます。

日本で亡くなったというので魂はそのへんにあって、誰かと共演したり、京都に遊びに行ったりしてるかも知れません。

  A:この曲は?
Dunn:楽勝ダヨ!
  A:わらび餅は?
Dunn:洛匠ダヨ。(注釈:京都の高台寺そばにあって、錦鯉いっぱいの池のある甘味処)

訃報を知った翌々日の朝、頭の中で「I can't turn you loose」が鳴るにまかせながら、横断歩道を渡ろうとすると、脇を追い抜いていった男性のポロシャツの背中に「ELWOOD」と大書してありました。
どうやらダック・ダンはまだその辺りにいるみたいです。


Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 四月になれば彼女は | TOP | 先達 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | Soul