久々に生活保護の話をします。
仮にですが、
生活保護の申請を行った、シングルマザーのAさんがいたとします。
Aさん、保護申請の前日に、
自分の口座から200万円ほど引き出していることが、提出された通帳で判明します。
一体何に使ったのか?
Aさん、「親に借金してたから返した」と言います。
しかしAさんの親に話を聞いたところ、「娘は借金をしていない」とのこと。
もし親の言うことが本当ならば、
Aさんはおそらく手元に現金で保有しているだろうという可能性が生まれます。
というかその可能性が強いと考えてしまうのが普通でしょう。
大金を引き出した翌日に保護の申請。
不自然であるのは間違いありません。
「限りなく黒に近い白なんです」と、
申請を受けた担当の若手ケースワーカーは嘆きます。
しかし、私たちは警察のようにガサ入れをすることは出来ません。
もしAさんが自宅に現金で保管しているとしても、
強制的に住居に侵入し、それを探し出すことはできません。
さて、そこでドラえもんに登場するジャイアンのようなケースワーカー登場します。
「こんなの絶対許せない。絶対(現金で)持っているんだ!!
ありとあらゆる金融機関に調査をかけて、却下だ、却下!!」と
申請自体を却下すべしと言って聞きません。
ジャイアンの意見に賛同する別のワーカーも賛同し、
「時間かけてもいいから、絶対証拠を見つけて却下しろよ!」
と若手ケースワーカーを鼓舞します。
そして、若手ケースワーカーは、
29条調査という、金融機関等への正当な調査を行いながら、
Aさんの預貯金をくまなく調べますが、
その間にも刻々と時間は過ぎていき、
2週間という標準的な処理機関をすでに超え、
申請から1ヶ月を迎えようとしています。
30日以内に可否の決定はしないといけません。
そこで、ジャイアンたちよりも上の役職の上司から、
現段階で申請を却下できるだけの材料がない以上、
今の状態では保護を決定するしかない、
保護を開始してから、再び身辺調査を行い、
何かあれば廃止にすればいいとの指示が下されます。
しかし、ジャイアンともども、納得いきません。
ジャイアンに触発されてか、担当の若手ケースワーカーも、
「こんな人に保護を受けて欲しくない。税金を使いたくない。できれば却下したいんです」
と、上司から指示が出てもなお不本意な様子です。
不本意なのは分かる。
先輩たちも応援してくれるから思わず熱が入ってしまう。
しかし、あくまでAさんのことについては推測の域を出ていません。
親の証言が真実かどうかは調べようがありません。
公務員である以上、主観、私情で仕事をしてはいけないはずです。
Aさんの金銭の使い方は確かに不自然だけれど、
イコール、保護の申請ができない、保護が受けられない、ということにはなりません。
仮に、最悪の場合、
保護の決定がなかなか下りないと、法定期限を過ぎたと、訴えられた場合、
勝てるかどうか分かりません。
訴えられただけでも、役所の汚点になるでしょう。
時間に余裕があり、そのことだけに日々取り組めるなら話は別です。
あくまで生活保護は弱者救済の最終手段なので、
決定が長引く中で、万が一Aさんが命を絶つなんてことがあったとすれば、
大問題にもなりかねません。
そうした場合に、誰が責任を負うのか、
もちろん自治体のトップであり、福祉事務所のトップでしょう。
しかし、実際は担当ケースワーカーが上司から厳しく注意を受け、
何らかのペナルティが課せられるはずです。
その時、担当をずっと鼓舞していた外野連中はどうするか・・・
おそらく自分が担当じゃなくてよかったと、安堵するだけでしょう。
そういう光景が、容易に想像できます。
今夜も一生懸命、担当ケースワーカーは
正義感と葛藤しながら、申請の処理を進めています。
あくまで仮の話です。あしからず。
仮にですが、
生活保護の申請を行った、シングルマザーのAさんがいたとします。
Aさん、保護申請の前日に、
自分の口座から200万円ほど引き出していることが、提出された通帳で判明します。
一体何に使ったのか?
Aさん、「親に借金してたから返した」と言います。
しかしAさんの親に話を聞いたところ、「娘は借金をしていない」とのこと。
もし親の言うことが本当ならば、
Aさんはおそらく手元に現金で保有しているだろうという可能性が生まれます。
というかその可能性が強いと考えてしまうのが普通でしょう。
大金を引き出した翌日に保護の申請。
不自然であるのは間違いありません。
「限りなく黒に近い白なんです」と、
申請を受けた担当の若手ケースワーカーは嘆きます。
しかし、私たちは警察のようにガサ入れをすることは出来ません。
もしAさんが自宅に現金で保管しているとしても、
強制的に住居に侵入し、それを探し出すことはできません。
さて、そこでドラえもんに登場するジャイアンのようなケースワーカー登場します。
「こんなの絶対許せない。絶対(現金で)持っているんだ!!
ありとあらゆる金融機関に調査をかけて、却下だ、却下!!」と
申請自体を却下すべしと言って聞きません。
ジャイアンの意見に賛同する別のワーカーも賛同し、
「時間かけてもいいから、絶対証拠を見つけて却下しろよ!」
と若手ケースワーカーを鼓舞します。
そして、若手ケースワーカーは、
29条調査という、金融機関等への正当な調査を行いながら、
Aさんの預貯金をくまなく調べますが、
その間にも刻々と時間は過ぎていき、
2週間という標準的な処理機関をすでに超え、
申請から1ヶ月を迎えようとしています。
30日以内に可否の決定はしないといけません。
そこで、ジャイアンたちよりも上の役職の上司から、
現段階で申請を却下できるだけの材料がない以上、
今の状態では保護を決定するしかない、
保護を開始してから、再び身辺調査を行い、
何かあれば廃止にすればいいとの指示が下されます。
しかし、ジャイアンともども、納得いきません。
ジャイアンに触発されてか、担当の若手ケースワーカーも、
「こんな人に保護を受けて欲しくない。税金を使いたくない。できれば却下したいんです」
と、上司から指示が出てもなお不本意な様子です。
不本意なのは分かる。
先輩たちも応援してくれるから思わず熱が入ってしまう。
しかし、あくまでAさんのことについては推測の域を出ていません。
親の証言が真実かどうかは調べようがありません。
公務員である以上、主観、私情で仕事をしてはいけないはずです。
Aさんの金銭の使い方は確かに不自然だけれど、
イコール、保護の申請ができない、保護が受けられない、ということにはなりません。
仮に、最悪の場合、
保護の決定がなかなか下りないと、法定期限を過ぎたと、訴えられた場合、
勝てるかどうか分かりません。
訴えられただけでも、役所の汚点になるでしょう。
時間に余裕があり、そのことだけに日々取り組めるなら話は別です。
あくまで生活保護は弱者救済の最終手段なので、
決定が長引く中で、万が一Aさんが命を絶つなんてことがあったとすれば、
大問題にもなりかねません。
そうした場合に、誰が責任を負うのか、
もちろん自治体のトップであり、福祉事務所のトップでしょう。
しかし、実際は担当ケースワーカーが上司から厳しく注意を受け、
何らかのペナルティが課せられるはずです。
その時、担当をずっと鼓舞していた外野連中はどうするか・・・
おそらく自分が担当じゃなくてよかったと、安堵するだけでしょう。
そういう光景が、容易に想像できます。
今夜も一生懸命、担当ケースワーカーは
正義感と葛藤しながら、申請の処理を進めています。
あくまで仮の話です。あしからず。