わけ合って、一時的ではありますが「家」を3軒所有していました。
その中の1軒は結婚後に購入した物件。
子どもたちも小学校入学までの幼児期を過ごした家です。
当時の自宅購入にあたっての私の希望はアメリカ映画に出てくるような郊外の家。
・職場まで1時間程度
実際には通勤に70分位かかりました。
長距離電車なので列車内にはトイレが設置。
冬になると暖気を逃がさない為に降車時には手動でドアをあけていました。
・新築一戸建て
時代はバブルがはじける前。
マンションの購入を希望しても何十倍もの確率でなかなか当選できませんでした。
たまたま購入できた物件はURの分譲物件。
運よく100倍の倍率でしたが当選した物件でもありました。
・庭には芝生を植えたい
20坪ほどに芝生を植えました。時期が来ると定期的に根切りをしたり、栄養を与えたりして芝の美しさを保つために手を加えていました。
・庭にはポールを立てて鯉のぼりを掲げたい
田舎育ちの私です。
農家を営む友人宅に鯉のぼりが設置されているのを羨ましく思っていました。
たまたま男の子が誕生しましたので、それをかなえた次第です。
ちなみに、埼玉県はひな人形で有名。
岩槻と鴻巣に商品を見に行ったことを記憶しております。
・庭には実の生る木を植えたい
柿と栗の木を植えました。
加えて、手のかからないジャガイモを植えたり、シソを育てるなどしていました。
実は3か月ほど前も柿を収穫してきました。
100個以上の柿を収穫しましたが、私以外の誰も柿に興味を示しません。
よって殆どの柿を私一人で食した次第です。
・リビングには白いピアノを置きたい
庭仕事をしている私には休日にこどもがピアノの練習をしている音が聞こえてくる。
これが夢でした。
しかしながら、親の意に反して子どもはヤマハ音楽教室を一週間で退会したこともあり、ピアノは購入しませんでした。
上記のように思い入れがあった自宅でしたが、訳あって東京に転居。
そこは現在の自宅から70キロも離れているので、年に数回しか現地にいくことも出来ませんでした。
当時の子育て世代も今では高齢者に。
人も街も高齢化。
従ってなかなか売れませんでした。
売れなければ畑としての活用も視野にいれていましたが、先日購入希望者がやっとで現れました。
築30年の家を解体して自宅を建てたいとの子育て中の家庭。
当時の購入価格の半額以下での売り渡しとなりました。
売れてうれしいやら、売れて寂しいやら複雑な心境です。