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『被災地への旅』

2014-05-13 07:07:07 | Weblog

先週、生徒を引率して東北の被災地を訪問しました。

2012年5月に学年生徒約400名を引率してからの旅行以来の被災地への旅です。

今回は高2、高3とも同じ場所への訪問となりましたので、

結果的に本校だけで新幹線を貸し切りにして仙台に向かいました。

貸し切りは本当にありがたい対応です。

一般客から「うるさい!」とクレームを言われることも多々ありますので、

それが無いだけ本当にありがたいことでした。

通常は、生徒と一般客との間の席には教師が座り、

勝手な通行をして遊ばない指導や、

うるさくしない指導をすることがないわけですから・・。

 

一昨年は、被災地に「行くことに意味がある」。

「行くことで、生徒が学ぶことが多々ある」ことを学内で訴え学校長の許可を頂いての旅を実現しました。

今年は、「行って繋がる」。

「現地に行く事で311の震災を深く理解する」ことを目的に旅行の計画をたてました。

今回の目玉は現地高との交流でした。

加えて、地元県立高校のS校長先生から震災について講話していただきました。

宮城県立高校の校長が、東京の私学の生徒に対して講話をすることは異例のことです。

今回は公立、私立の壁をこえての実施です。

S校長先生にはわざわざ県教委の許可をとってまでして、講演をしていただきました。

2012年から3年連続で石巻・南三陸地区を学年単位で被災地訪問している本校は、

非常に珍しいそうです。

そんな生徒に対して、体験ボランティアを含めた旅行計画案にもご助言いただきました。

S校長の話は実体験に基づくものでした。

311では、何名かの在校生や入学予定の生徒も命を落とされたそうです。

当初避難所指定されている学校ではなかったが、

地元住民が次々に避難してきて

急遽、避難所に指定されたそうです。

体育館に暖房設備があると、規定で体育館とは呼べずに講堂と呼ぶそうですが

その講堂には番号で管理された約700名のご遺体が安置されたそうです。

また、他の校舎は避難所として寝る場所、食べる場所として使用されたとのことでした。

石巻専修大学をお借りしての約1時間の講演でしたが、

生徒はしっかりと緊張感をもってS校長の話に聞き入っていました。

本当にありがたい思いでいっぱいです。

その他に、専修大の教授から津波発生装置を見ながら津波のメカニズムもご講義いただきました。

また、311に家ごと8キロ川を流されたが奇跡的に一命をとりとめたAさんの話も伺いました。

 

午後は、ボランティア体験をクラスごとに実施。

数名ですでに切り倒された丸太を山から下ろしたり、

丸太の皮をはいだり、

丸太を切ったりの経験もしたそうです。

 

生徒はほんとに良い体験が出来たと思います。

S校長は、講話の時に真っ赤な上下のウインドブレーカーを着用されていました。

それは、311からそれ以降の震災対応の時期に、

自らの気持ちを奮い立たせる為に着用した赤いウエアーとパンツだったそうです。

当日は、そのコスチュームでご講演いただきました。

伝えようという気持ちが、びしびし伝わってきました。

感謝のことばも見つからないほど、ありがたい対応をしていただきました。

感謝、感謝。

以上です。

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