セミナー内容の一部を紹介する「カバラと『生命の木』」の第4回からの続き。
第4回は「生命の木」の最上部を作る第1の三角形について述べた。第1の三角形(至高の三角形)はケテル、コクマー、ビナーによって形作られる。この部分は『老子』にある
「道は一を生ず。一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ずる」
と同じことを表しているとも考えられる。
そして「生命の木」では(図の中に直接描かれているわけではないが)第1の三角形を形成する3つのセフィラと残り7つのセフィラの間には「深淵(アビス)」が横たわっていると考える。この「深淵」とは「観念」と「現実」の間の非物質的な空隙であり、これはすなわち下の7つのセフィラが現実の領域にあるのに対して、最初の3つのセフィラは観念の領域にあることを表している。ゆえに、この「深淵」は肉体を持った存在には決して越えることのできないものなのだ。
さて、ここからはケセド、ゲブラー、フィファレトによって作られる第2の三角形について述べる。
ケセドは「慈悲」、「慈愛」を表し、別名はゲデュラー(「壮大」、「偉大」)。天体では木星が配当される。
ゲブラーは「剛毅」、「力」であり、別名はパカド(「恐怖」)。天体は火星が配当される。
木星(ジュピター)は法の制定者、火星(マルス)は戦士であり、ゆえにケセドとゲブラーはそれぞれ構成原理(あるいは秩序原理)と破壊原理を象徴している。
ティファレトは「美」を意味し、太陽が割り当てられるが、第2の三角形とはケセドという法と秩序、ゲブラーという力と破壊がティファレトの中で均衡を保つ構造になっている。
第1の三角形との関連でいえば、ケテルはコクマー(力、男性性)とビナー(形、女性性)という対立する2極へと流出し、その2極が第2の三角形の中で中央の柱に位置づけられるティファレトの中で再び均衡を見い出すのである。
また、第2の三角形は機能的三角形あるいは抽象的三角形とも呼ばれ、そこではケセド、ゲブラー、ティファレトはそれぞれ同化、異化、均衡の能動的原理を表す。そして、至高の三角形たる第1の三角形が顕現世界の土台を形成するのに対して、第2の三角形は顕現世界そのものを形成するのである。
最後に、セミナーの中でそれらについて語った部分をダイジェスト動画で。
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