深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

*Δ=Δ*

2018-01-16 22:05:47 | 心身宇宙論

今回の話のキモ

*Δ=Δ*

である(Δはギリシア文字の大文字デルタ)。
ちなみにこれ、ふざけて作った顔文字とかではない。数学の公式だ。実際、村上信吾の『多様体』にもP.123に(14)としてこの式が出てくる。

電車の中で『多様体』を読んでいた時、この式で電磁波に対する影響が抑えられることに気づいた。

具体的な使い方は、身体の必要な箇所にこれを直接書くか、テープにでも書いて貼るか、(例えばクラニオで使うなら)イメージ投影するか、などすればよい。

護符や呪文などは、それが具体的に何を意味しているのか使う側が全く分からなくても効いてしまうものなので、これも同じように使えるのではないかと思い、ここに紹介した次第。だから、この文字列(というか記号列)だけ知ればいい、という人はこの先を読む必要はない。
何も知らないよりは多少なりとも意味を知っていた方がいい、と思う人だけ下へGO。


まず最初に断っておかなければならないが、この式は可微分多様体におけるホモロジー論、コホモロジー論の中で出てくるもので、これを正確に理解するには可微分多様体上の微分形式、交代形式について知らなければならなず、そのためには多変数実解析学、線形代数学、位相空間論、群論などの知識が必要になる。
けれども、そうした知識を前提とせず、この公式が何を表しているか、できるだけわかりやすく簡潔に述べてみよう(なので厳密さについてはあまり考慮しない)。

まず*とΔだが、これらはそれぞれ*(スター)作用素とラプラス作用素(ラプラシアン)を表す。作用素とはザックリ言うと+やーといった演算記号のようなものだと思ってもらえばいい。
だから「*Δ=Δ*」という式が意味しているのは、

*作用素とラプラス作用素は、どちらを先に作用させても結果は変わらない

ということであり、これをこの2つの作用素は交換可能、略して可換であるという。
この式が電磁波による影響を抑えることから、電磁波によって身体におけるこの関係(可換性)が崩れてしまうということだろう。

ここから、もう一歩踏み込んでいく。

まず多様体について述べておこう。
n次元多様体とは、その図形のどの点においても、その点を中心とする小さな近傍の中はn次元空間と同一視できるような図形のこと。例えば円周はそのどの点の近傍も1次元空間と同一視できるので1次元多様体だが、線分の場合は端点の近傍は一方向にしか延びていないため1次元空間と同一視できず1次元多様体にはならない。つまりn次元多様体とは線分のように途中で途切れることのない閉じた構造をしていて、どの一部もn次元空間とほぼ同一の図形(物体)である。
そして可微分多様体とは、その多様体が全体として滑らかであることを言う(滑らかでないと微分できない)。
だから人体というのは、おおよそn次元の可微分多様体と見ることができる。

数学では、そういう滑らかな図形(物体)に対して接線を考えるということをする。高校レベルの微分の問題として2次関数
f(x)=x^2
の点x0における接線を求めるというものがあるが、この接線の傾きはf(x)を微分することによって求まる。f'(x)=2xだから、点x0における接線の傾きは2x0となるわけだ。
この接線の傾きは接ベクトルという形に一般化される。その接ベクトルの集合を接ベクトル空間と呼び、多様体Mの点xにおける接ベクトル空間をTx(M)とかTxMなどと書き表す。

さて、多様体M上に時間とともに刻々と変化する流れのようなものがあるとして、その流れをM上のある点xにおける接ベクトルXxとして表し、点xに接ベクトルXxを対応させる対応(写像)XのことをMのベクトル場という。つまりベクトル場Xによる対応(写像)は
X:x→Xx ただしx∈M、Xx∈Tx(M)
というものになる(こうした「場」については、過去記事「『場』とは何か」を参照されたい)。

n次元の多様体の接ベクトル空間やベクトル場を記述するのに、微分幾何学では上で2次関数の例を述べた微分を取る操作を形式的に拡張した微分形式というものを用いる。最初に述べた*作用素やラプラス作用素(Δ)は、こうした微分形式に対して働く作用素であり、だから「*Δ=Δ*」が成り立たないとすると、それは人体という多様体に起こる何らかの流れが(電磁波の影響で)正常な状態から逸脱してしまっていることを意味する。

それが具体的にどのような形(症状)として表面化するかは、何の流れがどのように正常な状態から逸脱しているかによって異なってくるだろうが、「同病異治・異病同治」という考え方から、表面的な出方は違っていても同じように「*Δ=Δ*」が使えるかもしれない。お試しあれ。


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