深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

心理的逆転を持つ患者

2005-09-23 17:11:38 | 症例から考える
どこに行っても良くならない、とドクター・ショッピング、治療院巡りを繰り返す人の中には、心理(学)的逆転(サイコロジカル・リバース)を持っているケースがある。

心理的逆転とは、『アプライド・キネシオロジー シノプシス』(科学新聞社)の中では、次のように説明されている。

通常、心理学的には健康問題を抱え続けることが健康を回復することよりも重要になる場合、どのような治療も健康を回復させることはできない。健康な状態よりも”病気”にかかっている状態の方が家族や友達の注意を引くことがある(中略)Callahanはこのような問題を心理学的逆転と呼んだ。これは、意識的な言葉が下意識と異なる状態である。

言い換えれば、
顕在意識が治ろうとしているのに対して、潜在意識がそれを拒否している状態
あるいは
顕在意識と潜在意識との間に矛盾がある状態
ということ。

この心理的逆転がやっかいなのは、「本人は治りたい/治したいと思っている」ということなのだ。「私は心の底から治りたいと思っている。そのために、おカネも時間もこんなに使ってきた。それなのになぜ??」--しかし、実は自分自身が無意識的に治ることを拒否していたとしたら、良くなるワケがない。

私の場合、この心理的逆転を除去したら症状が劇的に変わった、という例はないものの、一般的にはそれ以前より改善の度合いが上がる。

もちろん、なかなか治らないということの原因が、全てこれにあるわけではない。治療に当たる人の力量の問題は決して小さくない。ただ場合によっては、このような問題がひそんでいる可能性も考えておく必要がある。

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