深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

臨床の現場から 11

2018-06-07 10:41:05 | 一治療家の視点

治療室で患者を待っていると、人の時間観念について興味深いことに気づく。
ちなみに私は、とにかく時間を守ることに対して強迫観念のようなものがあって、最低でも予定時刻の10分前にはその場所に着いていないと不安でならない。なので時間を守らない人間が嫌いだ。たとえ1分でも約束の時間に遅れてくるような相手には殺意さえ覚える。

患者の中に、予約時間に5分遅れて来る人がいる。近くなので交通機関の遅延などではない。そして遅れる時間は必ず5分だ(5分経っても来ない時は予約を忘れている)。その人の家の時計は全て5分遅れているのではないか、と密かに疑っているのだが、そのくらいほぼ正確に5分遅れてやって来る。

以前来ていた別の患者は、毎回30分前後遅れて来る人だった。この人は遠くから来ていたので、最初のうちは「勝手が分からないかもしれないし、来るのが予約した時間より多少遅れるのは仕方がないのかな」と思っていたが、その後もずっと30分前後遅れて来る状態はほぼ変わらなかった。
マスコミ関係の会社に勤めている人なので、普段からそんなに時間にルーズなはずはないと思うし、本人も来るたびに「すいませ~ん、遅れてしまって」と言って入ってくるので自覚もしていた。ただこの人が面白いのは、「いつも遅れてしまうので今日は時間通りに着けるようにしよう」と早く出てくると、必ず車両トラブルやら人身事故やらで電車が止まってしまい、治療室に着いた時にはいつものように30分遅れになっている、ということだ。

本田健さんがお金に関して、「いつも借金をしているような人は、仮に収入が増えても無意識的に借金の額を維持するように無駄遣いが増えるので、借金の額は全く変わらない傾向がある」というようなことを言っていたが、時間についても同じようなことが言えそうだ。

更にそれを広げると、いつも何らかの症状を抱えている人には「健康不安を持ち続けようとする」力が(無意識的に)働いている可能性がある。そして、そうした力(言い換えれば無意識的な指向性)は、ただ単に脊椎を矯正するとかツボに鍼を打つといったことだけでは多分、解決できないものだ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カバラと「生命の木」 13 | トップ | 市の広報を見ていて気づいたこと »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

一治療家の視点」カテゴリの最新記事