深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

時代認識 1

2013-01-13 08:52:37 | Weblog

プロイセンの宰相、オットー・フォン・ビスマルクの言ったとされる言葉「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」は、どうも嘘らしい。嘘、というと語弊があるので正しくは、誤訳あるいは誤解らしい、ということになるが、いずれにせよビスマルクはそんなことは言っていない(その辺のことは、例えばブログ「愛・蔵太の気になるメモ」を参照)。

とは言え、歴史から学ぶべきことはたくさんある。特に、混迷の中にある時には。


そういうわけで、ここから先はフジコ・ヘミング演奏によるベートーベンのピアノソナタ第17番『テンペスト』第3楽章とともに。


近現代の歴史には60年周期説と70年周期説があるが、神田昌典さんは70年周期説を提唱している。
神田史観では、現在はちょうど第2次世界大戦の時代(1939~1945年)、そして幕末から明治初期(大政奉還は1867年)に対応することになる。つまり、先の震災は140年前の戊辰戦争(1868~69年)から西南戦争(1877年)に至る内戦、70年前の太平洋戦争による空襲に対応していて、だから今は新国家建設の時代だ、というわけだ。


だが60年周期説を採ると、現在の位置づけがそれとは全く異なるものになる。

60年前の1950年代、日本は朝鮮戦争(1950~53年)の特需が戦後復興のカンフル剤となり、1956年の「経済白書」には「もはや戦後ではない」と書かれた。その一方で各国が次々に核実験に成功して核軍拡競争が始まるのがこの頃。
更にその60年前の1890年代は、1890年に第1回帝国議会選挙が実施され、日本は日清戦争(1894年)の勝利を経て帝国主義列強の一角に割り込む。その後、世界の趨勢は国同士が総力を賭けて戦う戦争の時代へと突入していくことになる。
更にその60年前の1830年代は、日本は天保の大飢饉(1832~36年)に見舞われ、その状況に有効な手を打てない幕府に対し大塩平八郎が乱を起こしたのが1837年。同じ年、日本人漂流民を乗せて浦賀沖に現れたアメリカ合衆国の商船を日本側砲台が砲撃した、モリソン号事件も起こっている。高野長英ら蘭学者が弾圧された蛮社の獄(1839年)などを経て、幕末という時代が始まるのがこの頃だったと言える。

そうしたことからすると、今は大乱(戦争)へと向かい始める時代という位置づけになる。


さぁ果たして今は、惨禍から立ち上がり、新たな秩序を打ち立て始める時代なのか、それとも来たるべき大乱に向かって、さまざまなものが動き始める時代なのか? 60年周期か70年周期か、正しいのはどっちだ?──などということを書きたかったわけではない。


バシャールは21012年頃をピークに、それぞれの人の住む世界がその意識状態に応じて分かれていく(バシャール的な表現を使えば「別々の列車に乗る」)、と言っていた。もし、そうだとすれば、神田さんと同じ列車に乗っている人には世界は70年周期で変わっていくように見えるだろうし、別の列車に乗っている中には、60年周期で変わっていくと感じる人たちもいるだろう。だから、問題は「あなたはどの(/誰と同じ)列車に乗っているか」であって、60年周期説と70年周期説のどちらが正しいかを問うことには意味がない、と私は思う。


そこで、自分のことをつらつら考えるに、どうやら私は神田さんとは違う列車に乗っているような気がする。神田さんと同じ列車に乗っていれば、将来は約束されたようなもの、とまでは言わないものの、決して悪いところには行かないだろうことを考えれば、この状況は残念だと言えなくもないが、決して強がりではなく「これは面白いことになったぞ」と、ちょっと心躍る自分もいるのだ。

さて、私はどうやら神田さんとは違う列車に乗ったようだが、だからといって決して60年周期説を支持しているわけではない。そこで60年周期説でも70年周期説でもない、私自身の考える時代認識というものを書いておきたい。といっても、上にも述べたように、それはあくまで私の時代認識であって、私と同じ列車に乗った人にしか意味はないかもしれない。だから、私がこれを書くのは何より私自身のためであって、他の誰のためでもない。

そして、私が考える現在という時代の位置づけは「新しい中世の幕開け」というものだが、長くなるので、この続きはまた後日。


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