SJesterのバックステージ

音楽関連の話題中心の妄言集です。(^^)/
もしよろしければ、ごゆっくりどうぞ。

朝焼けの凄み

2006年12月02日 00時03分30秒 | オーケストラ関連
仕事で籠もっていた山で、生(なま)“朝焼け”を目の当たりにしてそのイメージが変わりました。

“劇的”で“力強い”ものだったんですね!  感動!!

冒頭の写真でどれだけイメージが伝わるか。。。 
でも実物はこんなもんじゃありません!
これまではもっとずっと“のほほん”としたものだと思っていたんですけど。。。。

したがって、下記ディスク中の“夜明け”は私には大げさに過ぎると感じられてきましたが、まさに“朝焼け”から“日の出”に至る刹那のイメージが正しく描写されているんだと思うようになりました。

★ラヴェル:ダフニスとクロエ 全曲
            (演奏:ピエール・ブーレーズ指揮
                     ベルリン・フィルハーモニー交響楽団)

この演奏の“夜明け”は、その壮麗さを表現している点では比類ありません。
その日が明けるというイベントは、私が考えていた以上にドラマチックであり、鳥たちのさえずりなどとともに太陽が山間(やまあい)あるいは地平線に顔を出す直前、その境界が燃える様子が徐々にクレッシェンドしていく中で多彩に表現されているように思われます。

確かに太陽が地平線を通過している間のまばゆさ、美しさには目を見張るばかりです。

でも、実は“夜明け前”のほうが緊張感のピークなんじゃないでしょうか?
そして、太陽がそのすべてで地平を照らすようになった後は、それまでの緊張はウソのように穏やかで平和な“朝”となるのです。

私にはこれまでオーディオショウのデモ常連曲として印象深かったですが、本来描かれていたものをイメージできるようになったと思えることが嬉しいです。

海の夜明けを目にした記憶はないのですがこんな迫力で迫ってくるものだとしたら、ドビュッシーの“海”第一曲終盤も“夜明け”の力強さを巧みに表現しえているのかもしれません。
これも私にはずっと大袈裟に思われてきた表現でしたけれど。
彼は幼いころから海を見つめてきたようですから、きっと曲調は正しくそのイメージを反映しているのでしょうね。