SJesterのバックステージ

音楽関連の話題中心の妄言集です。(^^)/
もしよろしければ、ごゆっくりどうぞ。

十六夜

2009年10月05日 00時16分16秒 | 器楽・室内楽関連
★ドホナーニ&エネスコ:ヴァイオリン・ソナタ
                  (演奏:ジャン=ジャック・カントロフ(vn)、上田晴子(p))
1.エルンスト・フォン・ドホナーニ:ヴァイオリン・ソナタ 嬰ハ短調 作品21
2.ジョルジュ・エネスコ:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ヘ短調 作品6
3.ジョルジュ・エネスコ:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 イ短調「ルーマニア民謡風」 作品25
                  (2004年録音)

昨日は世田谷に行った。
『芸術の秋』を堪能しようと宮谷理香さんのピアノ・リサイタルに向かったため・・・
なのだが、会場の成城ホールまで赴いたものの結局聴けなかった。(T_T)

お察しのとおり、タイトルも内容も当初企画していたものとまったく異なるハメになった。


この公演があることに気づいたときにはすでにネットでの申し込みが満席となっていて電話申し込みも打ち止め・・・
当日券が若干枚準備されており、15時開演の1時間前から売り出すとの情報を頼みにお出かけした。

というわけで私は・・・ちゃんと14時に着くよう計画し、確かに13時40分には成城学園前駅に着いていた。


しかし・・・
ネットで調べて成城ホールまでの地図を頭に入れていったはずだったのだが、あろうことか一歩目を反対方向に踏み出したため、いくら歩いてもそれらしい建物はみつけられなかった。(>_<)
ついに意を決して、バス停にいらした品のいいおじさまに尋ねたら「駅の反対側」と丁寧に教えていただき・・・
着いたときには14時5分になっていた。


成城ホールの前の交差点を渡るとき・・・
ツクツクボウシが素っ頓狂に鳴いていて「とても芸術の秋って感じしないな」と思った予感が的中、はたして当日券は売切れてしまっていた・・・
という顛末。

ちょっとだけ粘ってみたけど、すべからくアタシが悪いんだからそれ以上はいえなかった。。。(T_T)

ショパンのバラード、スケルツォのディスクにおけるりかりんさんの進境が著しかったので、楽しみにしていただけに残念だった。
ゲストの礒さんも聴ける・・・と思ってたのに。。。


せめてもの腹いせに新宿のタワレコを久しぶりに巡回し、気になっていたディスクを3枚ほどゲットした。
リサイタルの入場料を払っていないことを思えば、2枚分ぐらい余計に奮発しても許してもらえるだろう。


ところが・・・
新宿からの帰りが、これまたなかなか難儀なことだった。
JR中央線快速で“お茶の水”へ、総武線鈍行で“錦糸町”まではセオリーどおりである。
ここで私は京成線の千葉行きの始発が“京成津田沼”駅であることを思い、“津田沼”までのJR切符を購入し、当たり前のように“津田沼”駅で降りたのである。。。

我が家からのJRの最寄駅“稲毛”まで行ってしまうとかなり(15分ぐらい)歩かねばならない。
また、その帰り道にスーパーがなく“めんつゆ”を買わないといけなかったため、通勤で使っている最寄駅の京成線“みどり台”駅に行きたかった・・・ので乗換を望んだのだが・・・。

東京方面へのJR線への乗り継ぎは・・・
昨日、東京駅へ行ったときは“船橋”駅で京成線からJRへ乗りかえた。
今朝だって“京成幕張本郷”駅でJR“幕張本郷”駅へ乗りかえた。
昨日は3分ぐらい離れたところに駅があり、今朝はまさに隣接していたのでよく考えもせずに“津田沼”でもすぐ乗りかえられると思ったのだが・・・

結局・・・
20分以上歩くハメになった。。。(T_T)
これも駅の案内どおりに5分ほど歩いても線路さえ見えずおかしいなと思ったところで、近くをウォーキングされていた品のいいオジサマにまたも尋ねたところ、「え、歩くの!?」と訝られてしまった次第。。。

だが・・・
運賃節約とスーパーの最寄り駅にたどり着くためには歩かねばならなかった。。。
おかげさまで、万歩計は10000歩を2日続けで大きく上回り健康に資すること大である。
気温が高かったので半袖半ズボンで出かけたことも幸いし、多少汗をかいたが心地よかった。


昨日、雲に隠れて見えなかったが十六夜の月が黄昏時の空に美しく、なんとはなく心弾ませて歩いている自分がおかしかった。。。



“京成津田沼”駅から各駅停車の電車に乗っても、陽がとっぷり暮れた空にさらにくっきりと十六夜の月は鮮やかに・・・
見とれているうち・・・半分寝てたか・・・に今度は乗り越してしまった。(-"-;)

アホか・・・
と自らのことを思いつつも、折り返しの電車に乗ってまたも月をみながら帰ってきたのである。(^^;)


一昨日が今年の仲秋の名月だったが、残念ながら私が空を見たときには雲間に隠れており見そびれてしまった。

一日明けてしまった月など世間は手のひらを返したごとく相手にしないようだが、見えなかった昨日の月より、今日の十六夜のほうがどれだけありがたいかしれない。

あの月には確かに星条旗がささっているかもしれないが、阿倍仲麻呂がふりさけみちゃったり、道元禅師が正法眼蔵で『都機』として教えを垂れたり、禅宗では仏性や真実そのものに喩えられたりもしてきている月に相違ないのだから・・・
その価値が昨日と今日で変わるハズはなかろう。(^^;)


昨日を振り返って反省はいろいろある・・・
・PCから地図を打ち出せなかったのが敗因なので、プリンターを購入すべし。
・本当の敗因は脳の劣化による記憶違いなので、それに対処する準備をすべし。
・当日券をとっておいてくれと13時55分に電話できたならあるいは・・・?
・携帯の路線の案内にすべからく従うべし。
・やはりCDを2枚も余分に買っては高くつく・・・   などなど。

でも・・・
洋服の選択しかり・・・
月を愛でながらのお散歩しかり・・・
一昨日の東京インターナショナルオーディオショウのデモで耳にし心を打たれ、ネットでは手に入れられなかったCDを、タワレコの売り場で見つけて衝動的に買ったらもの凄くよかった・・・
など、ケガの功名だけど結果的にはファインプレーといえることもいっぱいあった。(^^;)


それにつけても・・・
E.v.ドホナーニのヴァイオリン・ソナタが、こんなにわかりやすく素晴らしい曲だとは思わなかった。
エネスコもすごく聞きやすいし・・・


ジャン=ジャック・カントロフと上田晴子さんによるこのディスクを聴いているが、秋の夜長に繰り返し聴くに足る素晴らしい演奏だと思う。
大仰な身振りはなくさりげないというより素っ気なくも聴こえてしまうが、その実スルメの如き味わい深い演奏ではあるまいか?

オーディオの力量の差は一昨日と比べてしまえば愕然とするものがあるが、値が違うほどに音の感動は違うはずもない・・・。


何はともあれこのように終わっちゃったもんだから、いい一日だったと思わないわけにもいくまい。
宮谷さんや礒さんの実演、昨日のそれは聴けなかったけれどきっとまたの機会もある。

それまで、また楽しみにしていよう。

今月の記事には三谷監督のマジックアワーをTVで観たばかりなので、その影響も多少あるかもしれない。