映画さんぽ シスタマゴの徒然日記

映画大好きな姉妹が、最近観た映画のレビューや日々の出来事を気の向くままに綴っています♪

ヒメアノ~ル

2016年06月11日 | 映画
タイトルが『ヒメアノル』ではなくて、『ヒメアノル』と表記されてるのはなんでだろうと思ってたら、伸ばし棒の部分がトカゲになってたのでした。



主人公の男性岡田と、職場の先輩、その先輩が片想いしている女性をめぐって、吉田恵輔監督作品らしいほのぼのしたタッチのラブコメディっぽい物語が淡々と描かれていきます。

どうでもいいけど、岡田(濱田岳)の着ている服の犬の絵がかわいかったのが印象的でした(笑)

途中、ちょっと不穏な空気を感じさせる場面はありますが、この三角関係がある決着をつけたというところで、画面のトーンが変貌して、この映画のタイトルが現れます。

このタイトルが出るタイミングが秀逸で、説明はないものの“この映画の本当の始まりはこれからだ”という製作者側の意図が、観客にわかるようになっているのがすごい。
そこからは一転、ラブコメディがスリラー映画になります。

実は、この映画の予告編も、最初はコメディタッチで途中からスリラータッチに変貌するという変わった手法で作られていたのですが、その構成はこの映画本編の構成を表したものだったのですね。



岡田の高校時代の同級生、森田(森田剛)の荒み具合がこれまた秀逸で、常に不穏な空気を纏(まと)っているために、その後の展開が非常に気になるのです。

森田に強請(ゆす)られている、和草という男性(駒木根隆介)と、その婚約者(山田真歩)のある決断から、この物語はノンストップの転がりを見せていきます。
ところで、この山田真歩さんどこかで見たことあるなぁ~と思ってたら、NHK朝ドラ『花子とアン』の宇田川先生だったのですねあまりの変わりようにびっくり。

だんだんエスカレートする森田の行動に、警察が疑いを抱くのですが、この映画に出てくる警察がびっくりするほど頼りにならない
始終警察の不甲斐なさには本当イライラさせられました。

終盤、森田が咄嗟にとった、ある意外な行動の意味がラストで明らかになる時、なんとも言えないせつない気持ちになりました。

殺害シーンは、あまりにリアルで正視出来ないものもありますが、それを覚悟した上でご覧になりたい方には、ぜひお薦めしたいです。森田剛さんが凄まじいです

コメント
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