書とお寺が大好きな春逕の「日々是好日」

日々思うこと、感じた事をつづります。

ご質問にお答えします。(曹の字)

2009-05-21 00:19:49 | 書について
ブログでお友達の久保田さんから質問を頂いたので、二玄社の「大書源」を繰って調べた。

レッドクリフの曹操の軍旗の文字は「」となってますが?・・・という
久保田さんからのご質問だった。
楷書も行書も草書も隷書も「曹」が「」となっているもがあったのでアップしてみた。レッドクリフに使われていた「」の書体の古典とすればやはり「曹全碑」かな?と思う。

それから、次のご質問で曹操の軍旗が「漢」でない意味はちょっと解らない。

中国の歴史物語はとてつもなく壮大で、その歴史的産物や業績も大きいが、民衆の犠牲も大きい。(戦いの犠牲だけではない)
秦の始皇帝時代から始まったといわれる万里の長城の一大事業も、貧しい農村から男は働き手として出なければいけなかった、それで、男の子が産まれると、自分の子が死ぬまで奴隷で働かされるよりもいっそ・・・という気持ちで、母は濡れた布を泣く泣く産んだ男の子の口にかぶせていた事もあったという事だ。

結局は素晴らしい芸術にしても、権力と犠牲の中で生まれることが多いのではないだろうか?

いろいろ「書」を元に調べていくとどんどん疑問が湧いてくる。
だから、「書」は面白い。