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百石えんぶり

2010-02-26 | 青森
先日、青森に来て初めての"えんぶり"を見てきました。
新聞などで目にするのは烏帽子をかぶった男性の「摺り」と言われるものが多いのですが、実際に見てみるとその他に祝い唄に合わせた演舞との組み合わせで構成されていて、昔の地域の娯楽としての要素も持っていると感じました。

このところ途切れていた祭りを復活させる取り組みをよく聞きます。
十和田の南部切田神楽が30数年ぶり霞廻り
これもそんなニュースの一つでしたが、祭りが持つ地域への効果があらためて見直されつつあるようです。
地域への愛着、人との関係作り、子供への教育など、地域の祭りは思われている以上に重要な力を持っています。
ちょうど読み返していた本『津軽三味線』倉光俊夫著 の中に高橋竹山の気持ちを語った一節があります。


"すでに故郷のことは諦めていたが、一つだけどうしても忘れられないことがあったそうだ。それは祭りだったという。祭りは、どこの村にもある。たいてい、それは稲穂が稔り田という田が黄金色に染まったころ、何本も白い幟が神社の森に立ち、もう村の入り口にさしかかったところで太鼓の音が聞こえてきたものだ。その太鼓の音をきくと、彼の胸はじゃわめいた。
「祭りだなあ、帰りたいなあ」
と、心の底からおもったそうである。"

以上抜粋


太鼓をたたく人をじっと見つめていた子供は、この町に住んでいれば将来はやはり"えんぶり"を子供にもさせるのでしょうし、この町を離れても太鼓の音とともにこの町のことを懐かしく思い出すにちがいありません。