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北限のコメツガ林

2016-06-07 | 青森自然
青森県内で、いまだ未達ではあるけれども行ってみたい場所はいくつかあって、そのひとつである蔦松森に先日行く事ができました。
それほど厳しいハイキングコースでは無いものの、登山道が籔で覆われて迷子必至の場所です。
ここの山頂周辺には八甲田山が北限と言われるコメツガの自然林があって、マツ科ツガ属のコメツガが作る自然林の状態を、ぜひ見てみたいと思っていました。
東北巨木調査研究会の会長である高渕氏がこころよく案内を引き受けてくれたので見る事のできた光景です。

ルートはどなたかが付けてくれたピンク色のテープを目印にしてなんとか到達できましたが、山頂からの眺めは圧巻です。
大月桂月が登山道途中に落書きをした木も残っていますが、同じ風景を見て感動したからかもしれません。
落葉広葉樹のなかに、そこだけ残るコメツガ林は、本当に不思議な森でした。


まだ行っていないけれども、ぜひ行ってみたいと思う場所の残りは
駒込川大滝
ガンガラ岩

大滝はルートが分からず。ガンガラ岩は手段を持ち合わせていないから。
なかなか届かない目標を持ち続けるのも良いかもしれない。








七戸町八幡岳

2015-08-31 | 青森自然
八月最後の土曜日に八幡岳に登ってきました。登ったというより、ウロウロとしつつ頂上に着いた感じでした。
この日は青森森林博物館のシダ観察会に参加して、八幡岳の植物観察を楽しんだのですが、こんなにも多様な植物群があったとは知らなくて、今まで注目しなかったことを反省しています。
シダも多くの種類があって、同定の難しいシダの見分け方など、とても参考になりました。
東京ではシダの観察会は人気だそうで、以外とシダ好き人口は多いのかも。
今まで孤独にシダ観察してましたけど、同好の人は青森県内にもいるというのが一番嬉しいことでした。


左ヤマソテツ 右エゾヒカゲノカズラ

左ホツツジ 右高瀬川源流湧水

エゾトリカブトだったか。亜種名までは判別できません。










夏泊大島のカタクリ

2014-04-15 | 青森自然
今年の冬は例年になく寒かった。
三月になっても何度かのドカ雪で、例年なら少しずつ雪の融けだす季節なのに、ずっと真冬の風景が続いていました。
この所少し暖かい日が続き、庭の山野草も少しずつ咲き始めたので、春の花の名所を見に行きました。
毎年この風景を見る事で春を感じます。

夏泊半島の大島はまだ三分咲きといったところで、今からが見頃でしょう。
この後は七戸の東八甲田旅行村や、種差海岸や、黒石のカタクリの小径へと、一か月ほどの春の花の見頃は続きます。

 




シジュウカラの巣 続き

2013-06-22 | 青森自然
二週間ほど前のある日、シジュウカラの巣から雛の鳴き声が聞こえず、親鳥も来なくなっている事に気が付いて、私の気づかないうちに巣立ってしまったようでした。
それまでひっきりなしにやってきていたシジュウカラが突然姿を消してしまったので、何か寂しく思っていたのですが、三日ほどたつと、またシジュウカラのつがいがやってきました。
子育てをしていた親鳥かと思いましたが、鳴き声や私に対する警戒感が全く違い、前とは別のシジュウカラのようです。
庭の木に掛けた巣箱に入ってみたりしていましたが、結局またあの植木鉢を巣として使用することに決めたらしく、巣の材料にするあれこれを運び込んでいました。
なぜこの植木鉢がこんなに人気のある物件なのかは分かりませんが、シジュウカラの好みの何かに訴えるものがあるのでしょうね。

前の親子が巣立った後に植木鉢を開けてみた写真。
巣の材料はほとんどが苔で、ふかふかしていて寝心地の良さそうな部屋になっていました。
現在入居しているシジュウカラは、また上手に子育てできるでしょうか。





鳥の鳴き声

2013-05-28 | 青森自然
庭のシジュウカラの巣では、雛の食欲が旺盛らしく、親鳥のエサ運びの回数も多くなっています。
私が近くにいても、警戒はするものの雛の要求の方が上なのか、お構いなしでエサ運びを続けています。

シジュウカラの警戒音は「キキキキキキ」とも「チチチチチチ」とも聞こえる甲高い連続音で、一昨年営巣していたモズの警戒音も同じように甲高い連続音でした。
シジュウカラの雛の餌をねだる時の鳴き声は「チーチーチー」に聞こえますが、ほんの少しだけ濁音がかかっています。
モズもカラスも雛のエサねだりの鳴き声は「ジュージュージュー」のような濁音で、種は違っても鳴き方には共通点があると感じます。


 
 




奥入瀬渓流 双竜の滝

2013-05-27 | 青森自然
奥入瀬渓流の雲井の滝の上流にある双竜の滝を見学しました。
歩く距離はそれほど長くは無いものの、途中に急斜面の細い山道や倒木、がけ崩れの跡などがあり、一人で行くのは危険です。
今回はガイドの案内で行ってきました。
雪解けの季節なので水量は多く、玄武岩の柱状節理の崖から落ちてくる水しぶきで滝壺付近は青々した苔でおおわれていました。
ちょうど新緑の季節で、午後の日差しの動きによって刻々と輝き方を変える、なかなかの名瀑です。


 



シジュウカラの巣 その後

2013-05-23 | 青森自然
今年の春は寒い日が続いたためか、昨年夏の暑さのためか、春の花が見事に咲きそろっている様子にはお目にかかれませんでした。
特にキクザキイチゲやアズマイチゲの花付きが良くなかったようで、わが家の庭のイチゲ類も寂しい花付きでしたし、山野草好きの知人に聞いても、山へ見学に行っても見事に咲き誇る群落には会えずじまいでした。
代わりに、なぜか行く先々で耳にしたのは、庭に巣を掛けたシジュウカラの雛が他の野鳥の餌食になってしまった話でした。
木にかけていた巣箱を、雛が孵る頃にカラスが落として中の雛を食べてしまったとか、やはり雛が孵った後にモズにさらわれたなど。

わが家の庭の植木鉢の下では、すでに雛が孵っているらしく、親鳥がせわしなく餌を運んでいます。
以前は庭でモズが巣を掛けた事が何度かありましたし、今でもモズは毎日のようにやってきます。
どこか近所に巣を掛けているらしく、盛んにエサ取りをしている様子。
当然ながらカラスも来ます。ある日シジュウカラの巣になっている植木鉢の横へ来て、くちばしと頭で植木鉢に触り中の音を聞いている様子を見ました。
「野鳥の雛を助けてはいけない」とは聞きますが、そっと手伝いをするだけなら問題無いだろうと、カラスに植木鉢をひっくり返されないように、周囲に支柱を数本立てて補強してみました。
鳥の成長は早いので、もうあと少しで雛鳥が出てくるのを見られるかもしれません。
それまで庭にいると警戒音で鳴くシジュウカラとのおつきあいは続きます。




シジュウカラの行動

2013-04-12 | 青森自然
庭に置いてある空の植木鉢で、シジュウカラが不思議な行動をとっているのを見ました。
鳥の好きな知人によると、営巣だという事なのですが、シジュウカラがこんな場所に巣を掛けるのかどうか疑問です。
セキレイなら地面近くに営巣の事例も多いので、単純にエサ取りではないかと思っています。
鉢を持ち上げて見れば疑問は解消するのでしょうが、もしも本当に営巣だとしたら、そっとして見守りたい気持ちもあるのでそのままにしています。
まだ営巣の時期としては早く、これが巣なら不憫な気もするので、週末に巣箱を作成しようかと思っています。






肉を食べるということ

2013-02-11 | 青森自然
今年の庭のお客様は常連のスズメ、シジュウカラ、ヒヨドリ、エナガの他に、スズメを狙いに来たハヤブサとキジでした。
ハヤブサは動きが早くて写真に撮るには難しいのですが、毎日のように庭に来るキジは動きのスピードが写真撮影に良く、冬の観察対象として楽しい相手です。
狩猟対象の鳥ですが、オス一羽とメス二羽の組み合わせが親子なのか兄弟なのか、はたまた違う関係なのかを想像するのも面白く、庭に来ない日には心配になるほどになりました。

ペットと家畜と野生動物への心理的な距離感が、年代や経験によって大きく変わるという事を考えています。
沖縄に住んでいた頃に、内地出身の友人がペットとしてヤギを飼いだしました。
ブラッシングをしたり散歩に連れて行ったり、当然名前を付けて可愛がっていたのですが、ある日「おまえの所のヤギはいつ食べるんだ」と言われ激怒していたと聞きました。
また別の沖縄生まれの農家の友人も家畜としてヤギを飼っていました。
それなりに大切に育てていましたが、名前は付けず家畜としての扱いをしていました。
自分で絞めて食べるのか聞いたところ、さすがにそれはできないので他所の家のヤギと交換したり、売ったりするということでした。

現代の生活の中で食べるために動物を飼うというのはほとんど体験しない事です。
動物との心理的距離感も、ペットと自分もしくは野生動物と自分の関係しか想像できなくなっています。
それしか知らなければ、食べるための家畜との心理的な関係については想像することも難しい。
それでも毎日のように何かの肉を食べている。
殺して食べる作業の心の痛みは、昔は信仰によって緩和されていたようにも思うのですが、信仰心を失くした時代には直視できなくなりつつあるのでしょうか。
天明の飢饉の記録を読むと、牛馬を食べた事の罪悪感も記述されています。
人肉食の悲惨さに比べればインパクトは小さいのですが、日本の家畜は食べるためというより労働力であったわけで、家族に準じる心理的地位を持っていました。
心理的な距離と、食べるという行為の関係性の模索はまだ答えが出ない状態です。








穴場を持つ

2013-01-15 | 青森自然
下町育ちなのに人の多い場所は苦手です。
たしか若い頃から同じ志向だったと思います。
若い頃の旅行は有名ではない場所が多かったですし、その後の人生の歩き方を思い出しても、僻地と言える場所ばかりをあえて選んでいました。
青森県に住んでも、行きたい場所は有名観光地ではなく、自分の好みに合った無名の場所ばかりでした。
昔ダイビングに凝っていた頃は、マリンスポーツの中でも極めてマイナーな、要するにカッコ良くないレジャーであったため、サーフィンやウインドサーフィンなどの華やかなマリンスポーツの人達を見て自虐的なギャグで笑っていた事がありました。
今ではダイビングも市民権を得ていますが、世の認識というのは移り変わるわけで、昔と同じ認識が続いているのはごく限られた世界だけかもしれません。
苔やシダが好きという好みもマイナーなものと思っていましたが、最近は「苔ガール」なる呼び名も出来て、一般に認識されつつあるのかとも感じます。

今日は偶然聞いた「穴場」という言葉に、色々と思い巡らすことがありました。
「穴場」という言葉の響きは良いものがあって、たぶん「自分だけ特別に知っている(行った事がある)」という優越感をくすぐるから、という理由があるのでしょう。
でもそれだけではなく、秘密の場所を持つ楽しみもあるでしょうし、人混みが嫌いな人にとって、人がいない(来ない)という理由もあるかもしれません。
少なくとも観光業において、そんな特別感をくすぐる「穴場」をたくさん持つ事は、サービスとして大切でしょう。
ただ青森には穴場が多すぎて、一人で行くには野生動物との遭遇が怖くて、できれば多くの人に知ってほしい場所もあります。
考えてみればそんな穴場を掘り起こして、このブログに書き込むことが青森の魅力を伝える事になるのではないかと思っていましたが、個人的に教えてもらったポイントでも大切に秘密にしておきたい場所もあります。
写真は苔の鑑賞に絶好なポイント。二年前の写真です。