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盛岡三ツ石神社

2014-08-04 | 名所 旧跡
盛岡市にある三石神社は、鬼が手形を押した岩として「岩手」の名称の由来になっているそうです。
この三ツ石は「鬼」が「ここには来ない」と約束した石で、東北巨木調査研究会の提唱する「三頭木」の、神が宿るという言い伝えとは逆になっています。
「三」の数と信仰の関係として興味深い。
鬼とは何かについては多くの考察がありますが、被征服者の信仰する神を鬼として排除の対象にした、とも言われていますし、東北のエミシを征服していった大和政権の侵攻を表現しているのかもしれない、などと考えていました。
盛岡といえば、坂上田村麻呂とアテルイの攻防の地で、「鬼」はアテルイその人なのか、その一族が信仰していた神なのか。










野瀬観音

2013-07-27 | 名所 旧跡
南部糠部三十三観音のうち、これほど山奥にあるのは野瀬観音だけというほど人里離れた場所にある観音堂。
観音堂内部には花札が飾られていて、博打の神様ともいわれています。
博打は好きですが、人生はすべてこれ博打のようなもので、日常生活における小さな判断一つ一つがその先の明暗を分けたりなどはよく経験するところです。
博打の良いところは、真剣に熟考した後に運を天に任せるというような、決意と覚悟を問われる部分であって、結果についてあれこれ言わない潔さを試されているような気がします。
私がどんな人生を送りたいのかと聞かれれば、きっと今際の際に後悔しない生き方であって、一つ一つの小さな出来事のあれこれを一々後悔しているような日常であれば、きっと今際の際も後悔するような気がします。
人間がいつか死ぬことは100%決まっているわけで、起ってしまった事に対しては常に100%受け入れて、必要があれば対応を考え対処できる人間になりたいと、今も努力しています。
博打に100%は無くて、人生に死ぬ以外の100%も無いのだから、最後に納得できるような生き方をしたいと思っています。

野瀬観音堂は長い林道を何キロか登った先にあり、途中でキツネやヘビを見かけました。
10年に一度の御開帳は確か一昨年で、次は8年後。






御所野縄文公園

2013-06-13 | 名所 旧跡

北東北の縄文遺跡を代表する御所野遺跡と、その出土品を見学できる御所野縄文公園と博物館。縄文ファンにとって一度は行きたい場所です。
ここで住んでいた縄文の人々が朝夕眺めていた風景は、今と同じ様になだらかに続く高原だったのでしょうね。
先日、新郷村で行われたキリスト祭で、キリストの魂を鎮めるという祭りの趣旨を読んで、日本人のメンタルの特徴はこういう所にあるのではないかと考えていたのですが、もし本当にキリストが日本に来たとしたら縄文晩期であって、その時代の大きい集落であった御所野や三内丸山には行かなかったのだろうか、などと変な妄想を楽しんでいました。

予備知識なしに訪問してみると、遺跡出土物もさることながら建築物としても素晴らしい。
駐車場から公園内へと向かう木造の屋根付き釣り橋を渡りますが、この釣り橋の造形デザインも楽しめます。ただ私は高所恐怖のため、微妙に揺れる橋で気分が悪くなり、充分に楽しむことはできませんでした。う回路の案内もぜひお願いしたいです(笑)








六戸町 鶴喰神社の狛犬

2013-01-13 | 名所 旧跡
正月も終わり、もうすぐ小正月です。
初詣に行ってきたという人も多いのではないかと思うのですが、昔は神社に詣でて願い事が叶うと、お礼参りという物がありました。
願って叶ったのですから、神仏にお礼を申す機会なのですが、最近では願うだけでお礼に言った話は聞きません。
神様と言えども、お礼無しに次の願いを言うのはどうなのだろう、人間ならそんな事をしたら次の願いは聞いてもらえないのだろうなどと思ってしまいます。
初詣の他に、年末にその年のお礼を兼ねて参拝してもいいのではないかと思います。
ただ、年末はどこの神社も新年に向けての準備で忙しそうでなのですが、神様はまだ願い事をする人もなく、少し余力がありそうです。

近隣の神社にお礼参りを兼ねて参拝してきましたが、私は六戸の鶴喰神社の狛犬が大好きなのです。
阿吽のどちらの狛犬も、どこか笑っているようで、新しい年に笑いをおすそ分けしてくれそうな気がします。
この狛犬を見ると、今年も笑顔になれるような気がします。
この神社は、参道にカツラ・スギ・イチョウの巨木があって、巨木見学としても楽しい神社です。





小牧野遺跡

2012-10-19 | 名所 旧跡
先日初めて小牧野遺跡を見学してきました。
ストーンサークルで県内では有名です。
実際に列石を見学できる遺跡は少なく、ストーンサークルのある遺跡のほとんどは埋め戻して保護されているのではないでしょうか。
冬の寒さで石が割れると聞いたこともあり、保存には賛同できますが、実際に見てみたいという希望もあり痛し痒しの気持ちです。
小牧野遺跡では、遺跡のある場所がどのような所であるかを見せるため周辺の樹木を伐採していて、青森市街と陸奥湾が遠望できます。
縄文中期頃までは青森市街も浅瀬であって、三内丸山遺跡から魚の骨が多数出土するように、海の幸は縄文時代の生活を支える食料の一つです。
縄文時代は今より海水面が4mほど高かったと言われていますから、広い海を見渡せたのでしょう。
祭祀の場所と云われるストーンサークルの、遠い昔に見えたであろう光景に思いを馳せられる素晴らしい遺跡であると思います。

現在も発掘は続いているのか、作業場所と小さな案内所がありました。
プレハブの案内所でありながら、遺跡の概要の分かる展示やガイドもあって、遺跡を見学する者にとっては充分だと思えます。
遺跡にはいくつかのチェーンソーアートが置かれていました。
発掘から出た盛土の丘の上に、まるでタヌキのようなオブジェがあって、近くまで行ってみてから初めて木彫りと分かるほど。
今でもタヌキの姿はよく見ますが、縄文時代は身近な野生動物だったのでしょうね。

蛇足ながら、八戸藩では1700年代後半にイワシの漁獲量が少なくなり、藩命で祈祷を行ったとの事。
時代は変われども、何か同じような感覚があるようにも思います。

参考 三内丸山遺跡の縄文海進と地名をアイヌ語で解く 




 




横枕観音と大慈寺観音

2012-09-24 | 名所 旧跡
南部糠部三十三観音の九番札所の大慈寺観音と十番札所の横枕観音は、八戸中心街から徒歩で10分ほどの長者山にあって、この長者山は他にも騎馬打球で有名な新羅神社など多くのの寺社が集中している場所です。
中心街のビルの看板が木々の間から時折見える、そんな場所にありながら山中の雰囲気を持つ不思議な所です。

南部糠部三十三観音の社は、千社札や参拝者名簿がたくさん貼り付けられていて、寺の敷地内にある観音堂であってもすぐにそれと分かります。
よく見るのが「齋藤一人」の千社札で、納税番付によく登場するあの方です。
こちらではマイナーな三十三観音ですが、その魅力に惹かれる方も多いですし、遠くから来てくれる方もいる観光資源でもあります。
チーノあたりから歩いて中心街近辺の観音巡りをするのも楽しいかもしれません。
商業集積地と隣り合わせにある意外性がとても面白い。
ただ、この辺りは道が狭く入り組んでいて、注意しないと迷子になってしまう交通の難所でもあります(笑)


大慈寺の観音堂


南宋寺本堂 横枕観音は本堂内に安置されている
 
南宋寺にある八戸藩主墓所とイチイの巨木







小金山神社と入内観音堂

2012-03-13 | 名所 旧跡
小金山神社は菅江真澄が遊覧記で記述している神社です。
この神社に思い入れがあったのか、菅江真澄は小金山神社を複数回訪れていたと記憶しています。

仏教が日本に伝来してから、元々あった日本の宗教は仏教との融合を進めました。
これは日本古来の宗教の側からも、仏教の側からも双方が歩み寄る形で進んでいます。
複雑に融合しながら変容した信仰形態から、江戸時代には国学という形で日本古来の信仰の再認識が広まっていきます。
日本という国をその歴史から再認識するために、仏教以前の神道などが探求されていました。
菅江真澄も国学に傾倒していたとの説もあり、「菅江真澄遊覧記」には幣を手向ける記述がたびたび出てきます。
小金山神社の当時の神主も、国学を学んでいたのか、または神道に造詣が深かったのか。
同じ敷地には津軽三十三観音の二十四番札所である入内観音堂もあります。
菅江真澄の時代には、すでに観音堂もあったはずで、当時の国学は仏教を排除するような尖鋭さはなく、庶民の信仰心を受け入れる懐深さもあったのかと思いながら、昨年春にこの歴史ある神社を見学していました。
早春の花を、写真整理をしていて見つけただけだったのですが、写真を見ながら思い出すことも多い。そして何より春の花が待ち遠しくなりました。




津軽三十三観音マップ


雪の法光寺

2012-02-08 | 名所 旧跡
名久井岳の名刹である法光寺。
冬の季節にしか見られない雪の三重塔が見事でした。
南部糠部三十三観音の十九番は、法光寺三重塔の横にある御堂に収められていて、観音巡りをする方にはなじみある場所です。
今回はその観音堂と三重塔を後ろから見学したのですが、よく見る前からのアングルとはまた違った美しさがありました。

 
 






ミシュラン三ツ星

2011-08-18 | 名所 旧跡
羽黒山で何度も目にしたのが、「ミシュラン三ツ星」の文字でした。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャパンで見てみると、羽黒山参道の杉並木が三ツ星の評価になっています。
東北地方で三ツ星の評価が付いている観光地は、仙台市周辺の松島、瑞巌寺、四大観、中尊寺金色堂、そして羽黒山杉並木です。
青森県を見てみると、奥入瀬渓流、白神山地、弘前市禅林街の長勝寺山門が二つ星の評価になっていました。青森県内で星一つの評価をされている場所を見ると、観光地として認識されている所がほとんどで、でも個人的には青森県の魅力は、観光地として無名な場所にこそあると思っています。

羽黒山の参道杉並木は大変すばらしいものでした。
そして庄内平野の美しい農村風景や、宿坊街のたたずまいもすばらしい。
山に湧き上がる雲と青い空の対比や、道端に咲くヤマユリや、コンビニの無い風景、そんな小さな一つ一つが舞台装置のようにその魅力を支えているのだと思います。
宿泊した宿坊は、都会的なホテルとは違い、順番に入る風呂とふすまだけで仕切られた部屋と廊下。でも地場の山菜を使った精進料理はとても美味しくて、食べ切れないほど多過ぎではない量が、石段を登って疲れた体には丁度良く感じましたし、宿の応対もとても暖かく感じました。
そして宿坊街にただよう香の香りと、朝の緑の香りと静寂と。
旅行の楽しみである「非日常性」のほとんどの要素が整っている、そう私は感じたのですが、ミシュランの調査員はそんなところも考慮したのでしょうか。

つい最近、こんなニュースもありましたが、羽黒山伏は昔「檀那場御祈禱帳」という署名帳とお札を持って関東地方を回り、三山詣での檀那を増やしていました。
現在でも伝統は生きている、と感じるニュースです。

参拝者高齢化で「宿坊」ピンチ…山形・羽黒山








出羽三山の旅

2011-08-15 | 名所 旧跡
先日、山形県へ一泊三日のハードな旅行をしてきました。
突然決まった旅行なので、下調べや行ってみたい場所のピックアップなど無しで走り回っていました。
旅行の楽しみは、出かけるまでのワクワク感が7割位だと思っているので、それがほとんど無かった今回の旅行では、旅行後に思い出に浸る時間を意図的に楽しんでいます。
宿を取っての旅行は6年ぶりで、知らない場所に泊まる感覚も久しぶりに思い出しました。
まだまだ浸っている状態から抜け出したくなくて、思ったことをまとめるのも躊躇しています。