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美しさが育てる

2010-01-21 | 自然科学
昔、何かの本で読んでずっと記憶に残っていた「世界一ノーベル賞受賞者の多い町」。
調べてみるとドイツのヴュルツブルクと思われるのですが、人口13万人で面積は六戸町と同程度でありながら6人のノーベル賞受賞者を輩出しています。
自然と遺跡、文化が豊富な町で、写真を見ていても美しいと感じます。

ヨーロッパは現代科学の先進地だということを割り引いても、それだけの人材を生み出す何かがあるとすれば、自然や街並みが美しいことと関係があるように思います。
自然や美しい人工物の中には必ず黄金比があります。
A4やB5などの紙のサイズにもハガキにも縦横比率には黄金比が取り入れられているように、人間にとって快の感覚をもたらす黄金比は脳に何かの刺激を与えているとも考えられます。

黄金比を取り入れた建築は現在の日本ではあまり意識されていませんが、自然の中には花や葉や樹木の枝の中に、昆虫や魚の体の作りの中に自然の采配で置かれています。
子供を自然の中で遊ばせようという取り組みが盛んです。
自然の中で体を使って遊ぶことも大切なことですが、自然の中にある黄金比を充分に嗅ぎわけ目にする、それが実は一番大事なことではないかと思っています。




微生物の惑星

2009-11-26 | 自然科学
新型インフルエンザの流行で、人の集まる場所には消毒剤が置かれているのをよく見ます。
抗菌グッズもたくさん出回っていますが、人間に限らず生き物は細菌などの微生物との共生なしには生きられません。
人間の体は約60兆個の細胞から成り立っていますが、人間の大腸内に住む微生物は100兆を超えるともいわれています。
皮膚上にも常在菌はいて、人間と共生する微生物は人体細胞よりもはるかに多い。

動物も植物も微生物の働きの上に生きています。
細菌は人体にに有害というのは間違った見方で、人間が生きるために重要な働きをするものの方が多いとも言えます。

人体内には見事に設計された免疫システムもあります。
異物を体内から排除する精巧なシステムは、異物と出会うことで自ら学習して抗体を作るように出来ていますが、異物(細菌等)に出会わなければ対抗する力を獲得できません。
行過ぎた抗菌、消毒は病気に打ち勝つ力を弱くしていると感じます。


地球上には無限大の微生物種があり、無限大の微生物が暮らしています。
人類が滅びても、それは変わらないでしょう。
殺菌を考えるより、共生という発想が大切なのかもしれません。



関係性の中にある

2009-11-18 | 自然科学
自然界には純粋な水はありません。
水分子はひとつの酸素原子とふたつの水素原子が正三角形に近い形で繋がっています。
この三角形がいくつか集まりサッカーボールのような多面体を形作り、その中に他の物質の分子を取り込みます。
身近な所では塩や砂糖が水に溶けている状態がありますが、ミネラルウォーターのように鉱物も溶け込みます。
近代科学では物質を単体で考えますが、自然の中では何かがそれだけで存在することはなく複雑に絡まり交じり合っています。

人間の社会もまた重層的に重なり、交じり合ってできています。
一人の人間だけを見ても、人生という時間軸とその時々の人間関係の積み重ねから成り立っている。
人の何を見て、人に何を感じ、どう行動してきたかが人間の形なのだと感じています。


沖縄には「いちゃりば、ちょーでー」という言葉があります。
一度会ったら兄弟だ、という意味で、大好きな言葉です。
私もこの言葉を言えるようになりたい、そう思いながらもなかなか難しく、目標にとどまっています。




てんとう虫デー

2009-11-16 | 自然科学
昔、南の島に住んでいた時は「シロアリデー」と言われる日がありました。
梅雨の合い間の夜ににシロアリがいっせいに羽化をします。
この日は灯りに向かって集まるシロアリを避けるために家の照明を暗くしていました。

青森では11月の天気の良い風のない日に、冬越しの場所を探すてんとう虫がたくさん飛ぶ日があります。
こんな日の名前などないのですが、「シロアリデー」を思い出して勝手に「てんとう虫デー」と呼んでいます。
今年の秋は暖かいのか、まだ「てんとう虫デー」はありません。

11月の天気の良い日に「てんとう虫デー」を探してみませんか。



奥深くで繋がるもの

2009-09-06 | 自然科学
人はなぜ花に惹かれるのかと、時々思います。

人はどんなものを美しいと感じているのでしょうか。
一輪の花は短くて半日、長くても4~5日しか咲きません。
花開いて受粉が終わると花弁を捨てて、次世代のためにそのエネルギーをつぎ込みます。
花はほんの僅かな時間に命を凝縮している生殖器です。
短い時間の命の輝きが美しいと感じさせるのかもしれません。


桜などのバラ科がそうですが、五弁花の花は多くあります。
5枚の花弁はやや崩れながらも正五角形を形作ります。
正五角形は対角線の線分が黄金率になります。

ただ、形だけなら造花にも同じ魅力を感じるはずです。
そうではなく生きている花にこそ魅力を感じるのは、花びらの中に葉脈の中に流れている水を感じるからでしょうか。

人間は約2/3が水で出来ています。
自分を形作る分子と同じ仲間を探すように、そこに流れる水をを探すのかもしれません。
そして其処に何かしらの共感を覚えるのかもしれません。




星に願いを ペルセウス座流星群

2009-08-12 | 自然科学
8月8・9日に八戸児童科学館で今年も「青少年のための科学の祭典」がありました。
加熱した水蒸気を急冷させるドラム缶つぶしは、突然の大きな音とともに硬いドラム缶がぐにゃりと凹み、毎回大人気です。
同敷地内の市民センターと体育館では36のブースが出展して、子供たちに科学実験を体験させていました。

 


八戸児童科学館にはプラネタリウムがあり、いつでも見ることができます。
私も久しぶりにプラネタリウムを楽しんできました。
学生時代はデートコースでしたが、今は隣には子供が座っています。
プラネタリウム利用案内

本日8月12日夜はペルセウス座流星群がピークになります。
北東の方向から流れてきますが、流星の数が多いようなので何所を見ていても大丈夫でしょう。
八戸花火大会が延期になったりと天候不順なこの頃ですが、延期のない天体ショーですから夜に晴れ間が覗くことを祈っています。



町を歩けば

2009-05-23 | 自然科学
今週は夏日の日もあり、青森も暖かくなってきました。
わが家の庭にはモズの親子がやってきて、ヒナに餌をあげています。
二日続きでツバメの姿を見かけました。
近くで営巣しているのでしょう。

田んぼには水が張られ、夜になるとカエルの合唱が始まります。
鳥の春、植物の春、次は両生類の春です。
田植えの終わる頃には、田んぼはカエルの揺り篭へと変わります。
全ての動植物が待っていたように活動を始めます。

人も春になると心が浮き立つような気分になります。
人間も全ての動植物と同じ細胞を持ち、気温と日照で活動に変化が出ます。
冬季鬱という疾患がありますが、高緯度地方の冬場の日照時間の短い時期に起こる病で、軽度の鬱病と同じような症状になります。
人間も動物として太陽光が必要なようです。

北国は夏場の日照時間は長くなり、動物も植物もつけを取り返すかのように活発になります。
高緯度になるほど植物も動物も大きくなるというのは、暖かい時期の長い日照時間と関係があるようです。




テレビを見ながら

2009-05-13 | 自然科学
休みの日に子供たちが真剣にテレビドラマを見ていたので、そんなに面白いのか聞いてみると「つまらない」との答え。
面白くないのであれば見なければいいのにと思うのですが、テレビを点けているとなんとなく見てしまうようです。

人間に限らず動物は動くものに注意を向けるようになっています。
動くものは危険な捕食者か自分の食べ物である場合が多いからです。
カエルでも動く昆虫だけを食べます。
テレビはそんな動物の特性を刺激しているのです。

テレビ番組にはいいものもありますし娯楽として楽しめますが、何気なく見続けることで弊害もあります。
平成20年度全国学力・学習状況調査
この中の3.質問紙調査の結果の49ページには、テレビ視聴時間分布の項目があります。
グラフで見ると一日に3時間以上テレビを見ている子供が45.8パーセント。
一日は24時間しかないのですから子供時代にやって欲しい事ができなくなってしまいそうです。

「テレビを見続けるのはテレビ病。テレビがついていると、つまらなくても見ずにいられない怖い病気だよ」
子供たちにそう言うと、好きな番組が終わってからテレビを消すようになりました。
テレビの見方に考えが及ばないことが問題のようです。




桜の病 天狗巣病 

2009-04-24 | 自然科学
桜と言えば染井吉野です。
葉の出る前に花を咲かせる美しさは日本人の美意識をくすぐります。
ここまで全国的に植えられている数の多い木でありながら、全ての染井吉野は挿し木や接木で育てられたものであり、遺伝子はクローンのように全く同じです。
これは一代雑種のためで、優良品種ではあるけれど種で同じ品種を作ることができないからです。

日本中の染井吉野が同じ遺伝子と言うのも不思議ですが、そんな品種だからこそ弱い部分も持っています。
よくかかる病気に天狗巣病があります。





他の桜も罹りますが染井吉野が一番弱いようです。
原因はたくさんあるようですが、多いのはキノコやカビの仲間のタフリナ菌による感染です。
「天狗巣病」の因子発見-植物を変形させ枯らす病気
天狗巣ファイル
天狗巣病のメカニズムは解明が進みつつあるようです。

この病気は感染するので桜の管理をしないと次々とうつってしまいます。
対応は罹患部分を切り落として焼却する事と、切り口に傷口の治りを早め、病原菌の侵入を防ぐ薬剤を塗る事です。
花が咲く頃に緑色の葉が出ている部分が感染場所なので、今の季節が見つけやすい時期です。
最後は枯れ死に至る病気ですので、きちんと手入れをして欲しいです。
毎年春の楽しみですから。