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青森県の木ヒバ 脇野沢のヒバ巨木

2012-08-27 | 巨木


'00年に林野庁が発表した「森の巨人百選」は、全国の国有林内から選定された百本の巨木です。
青森県内から選ばれた四本の内の一つが脇野沢千年ヒバでした。
脇野沢千年ヒバと、東北巨木調査研究会が発見した近くにあるヒバ巨木を見学してきました。

脇野沢九艘泊から急坂の尾根越えで旧貝崎キャンプ場まで一時間弱。キャンプ場から奥に進む道の左右斜面に、今回発見した「双窓のヒバ」と「三頭木のヒバ」があります。
さらに10分ほど沢沿いの道を奥に進むと、脇野沢千年ヒバが急斜面上に現れます。
今回は、15年前の森の巨人選定時に森林組合で千年ヒバ計測をしていた方も同行していただきました。
当時は、崖から横に突き出た状態で生えているこの木の計測方法に困り、根回りに近い位置で計測していたとの事。
今回は環境省による計測方法、斜面上部の地際から1.3mで幹の伸びている方向と垂直、という条件で計測したところ、713cmという結果になりました。
森の巨人百選では618cmで登録されてましたが、環境省データベースにはこの数字で登録し直すことになるでしょう。



双窓のヒバ 

双窓のヒバ               三頭木のヒバ

脇野沢千年ヒバ
 
幹周計測風景


ヒバは青森県の木となっているのに、そのヒバの巨木は青森県内の環境省巨木データベースへの登録が少ない状況です。データベース内ではヒバとヒノキアスナロが別建てになっていて、金木にある十二本ヤスはヒノキアスナロへ、千年ヒバはヒバへと同じ樹木が二つに分かれているため青森県内のヒバ巨木が少なく表示されているのです。
青森県もヒバという名称に一本化する働きかけをしていただきたいと思います。
蛇足ながら、ヒバ製のまな板を十年以上使っています。抗菌効果があるためか十年以上使っているものの黒く変色せず、普通に洗っているだけで殺菌や漂白の必要もない。
私が思う青森県産品ベスト1はヒバ製まな板です。





味の香園

2012-08-22 | 美味しいお店


平川市尾上にある味の香園。
この店の中華そばは個人的なベストテンにしっかりと入っています。
近くの有名店も一通り食べ歩いて、やはり自分の好みはこの店と心に決めました(笑)
煮干しと動物系の出汁ですがあっさりと仕上がっている透明なスープ。

先日は同行者が注文したこの店の焼きそばを、初めて見ました。
味見もさせてもらったのですが、これがなかなかに美味しい。
考えてみれば、焼きそばで有名な黒石は隣町ですし、太麺の焼きそばが美味しい浪岡も近くです。
スーパーには極太の焼きそば用の麺が並んでいる土地柄。
自家製麺を作っているこの店の焼きそばが、歯ごたえむっちりの美味しさだろうとは、今まで気づかずにいた次第です。
中華そばと焼きそば両方は食べられないので、持ち帰ったらどうだろう、などと考えていましたが、夕食が焼きそばでは炭水化物が多すぎるような気もします。

壁にはこんな色紙が掛かっていて、「多くは無いけれど三年通っています」と、心の中でちょっとだけ自慢していました。



味の香園定食・食堂 / 津軽尾上駅




蔦赤沼 不思議の森

2012-08-21 | 巨木
蔦温泉近くの赤沼周辺に、巨木の密度が高い森があります。
まだ見たことが無い、この森の取材があると聞き、ちょうど大雨の日でしたが同行してきました。
案内人がいなければたどり着けない森の巨木見学は、めったにできない貴重な体験です。
それほど高低差のない森の中はブナの森らしい緑色の世界で、今の季節はアジサイの水色が所々に。
春から初夏の花はすでに実になっていて、雨に濡れてつやつやと光っていました。

雨の日の森は、思っていた以上に美しい。
ただ、真夏の暑さとレインウエアの蒸し暑さだけは大変でした。


 






十和田湖信仰

2012-08-20 | 青森
十和田信仰は北東北に広がる信仰で、『十和田明神』の祠を持つ神社は多くあります。
不思議な事に各県の神社庁から調べてみると、十和田神社の名称を持つ神社は、十和田湖の中山半島にある十和田神社のみ。
ドライブの途中に見かけた各地の小さな十和田明神社は、主だった神社の末社になるのか、またはそれ以外になるのかは不明です。

十和田湖の噴火があったとされる915年。
10世紀がどのような時代だったのかというと、菅原道真が死去したのが903年。
その道真を元の右大臣に復命したのが923年。993年にはさらに上の位を追贈している。
道真に代表される御霊信仰の盛んな時期であり、空也上人が浄土教を庶民に広めた時代でした。
この噴火がどのような規模のものだったかについては各論あるようですが、祟り為すものを恐れ、神として祭り上げることで安堵していた時代です。
そして北東北は、依然として蝦夷の反乱が何度も起こる時代でした。
この時代頃からと推測できる十和田信仰の御神体は、御蔵半島の御蔵山ともいわれています。
十和田湖の周囲から十和田湖に向かう道路はいくつかあって、それは昔の参詣道であったとも。
江戸時代末まで女人禁制のため、女性が参詣する場所が今の展望台になっているともいいます。
奥入瀬渓流の銚子大滝近辺から、昔の女性が十和田湖を参拝した古道と続いているそうです。
少し登って視界の開けた場所に、祈りを捧げるための参詣所があるのだと。
今、その古道は案内が無ければ分からなくなっていると聞きました。

御神体の御蔵山は、遊覧船で近くから見学すると巨大な磐座(いわくら)で、神々しいばかりの存在感を感じます。
昔の信仰心を集めた御神体は、今もその迫力で人々を魅了するのだと実感しました。


中山半島越しに見る御蔵山

船から見る十和田神社 御占場      御門石と御蔵山


発荷峠展望台からの眺め。
十和田湖周囲にあるいくつかの展望台からは、御蔵半島の御蔵山がよく見えます。





今も残る震災瓦礫

2012-08-19 | その他
先日、機会があって八戸ポートアイランドに仮置きされている震災瓦礫を見学してきました。
だいぶ少なくなったとは聞きましたが、それでも100m平方ほどの区画がいくつかあって、ビニールシートを掛けられた瓦礫や、山積みされた汚泥などに区分けされていました。
八戸市内から出た震災瓦礫だけ、とのことでしたが、震災から一年半になろうとしていても、これだけの大量の瓦礫や汚泥が残っていて、処理の途上であることに、あの震災の津波の破壊力を感じてしまいます。
個々に仮置きされている瓦礫類は、今年の11月頃には処分完了予定とのことで、もっと甚大な被害のあった地域の大変さを感じます。

夏休みのドライブで通過した岩手県野田村は、国道45号線周辺で今も生々しく津波被害の痕跡が残っていました。
東北を応援する購買運動も、昨年の盛り上がりが段々と下火になっているというニュースも見かけます。
次は野田村にも行って、食事や買い物をしようと、野田村の風景を車窓から眺めながら思っていました。
観光、行楽で津波被災地へ行く事は、今でも、これからも大切なのでしょうね。

 



槍と刀剣展 高照神社

2012-08-18 | 青森文化芸術
豊臣秀吉は人をたらす(誑す/蕩す)事に長けていた、と何かの歴史小説で読んだ記憶がある。
戦国時代の下剋上を成り上がる人物を主として集まる武人達は、身分も実入りも保証されるわけではなく、それでも誰かを主として選ぶその過程において、求心力とはなんだったのか。もちろん将来性も指標の一つではあるでしょう。
近・現代の暴力団抗争史などを読んでいると、生命の保障すらない世界で主を選ぶ時には、人間に「惚れる」ような何かを持つ人物に人は付いていくのではないかと思わせられます。
親分のためなら死ねる、と思わせる「何か」を持っている事が、「たらす事に長けて」という表現になるかもしれないけれども、それは現在「たらす」が持つ、人を騙すような意味合いとは別物とも思います。
もっと強烈な魅力とか溢れ出る生命感とか、人間的な大きさのようなものではないかと。
そんな歴史上の人物の人物像を想像するのも悪くない。

秀吉から津軽為信が拝領した太刀が、高照神社の槍と刀剣展で展示されています。
すでに天下人に王手をかけていた秀吉の、人をたらす迫力を感じさせる太刀。そして時代が下るごとに美しい波紋を持つ刀など。
明治の廃刀令で津軽藩家臣がここへ奉納した多くの日本刀や槍、長刀、甲冑があり、武士の魂と云われた日本刀の、吸い込まれるような美しさをまとめて見られる青森県内では唯一の展示です。

槍と刀剣展 
期間   8月31日まで
開館時間 10:00~16:00
休館日  火曜日
拝観料  300円  小学生以下 無料  
※毎年8月に刀剣の手入れを兼ねて開催しているとのこと



高照神社拝殿の大絵馬や津軽信政廟所、境内のウラジロモミの巨木も合わせて見学できます。
 
 






着物のリフォームで帽子制作

2012-08-12 | 手仕事
おしゃれに帽子は欠かせないと思っていて、帽子はたくさん持っています。
今年流行のアウトドア用ハットも中々に素敵ですが、ブーニーハットには心惹かれるものがあって。
ただ、元々軍用だったのかデザインがミリタリー調ばかりなので、どうしても固い。
という事で作ってみました。
デザインは若干の変更をしましたが、何点か作った内の満足いくもののいくつかです。
着物をリフォームした帽子が自分としては一番かと思っています。
古い布団袋や浴衣生地の帽子なども製作中です。






久慈市 鬼は内

2012-08-07 | 料理
夏休みで子供と観光などして過ごしています。
先日は北三陸方面で食事をした際に、注文した料理を見て驚くという体験をしました。
思わず笑ってしまう巨大オニギリは、子供たちが完全消化してくれましたが、こういう意外性は話題作りに効果があると納得した、そんな写真です。







ラム善

2012-08-06 | 美味しいお店
地元新聞発行のガイドブックに載ったことで、たぶん急に混雑しだしたと思われる、ラム肉専門店のラム善。
近くにイチョウの巨木があって何度か目にしてはいたものの、食事ができる店だとは気が付かずにいたのでした。
奥入瀬川の周囲に開けた農地を眺めながらの食事も気分が良いですし、柔らかくジューシィなラム肉も美味しく満腹になりました。

普段は牛肉を食べることがほとんどないので、牛肉の臭いには敏感な方です。牛肉の臭いは強いと思うのですが同意を貰う事が少なくて、慣れによって臭いの感覚は変わるのだろうと思っています。
羊肉の臭いについてはよく云われていましたが、スーパーにも一般的に並ぶようになった今は、それほどでもなくなりました。
明治時代にすき焼きを初めて食べた当時の人は、牛肉を臭いものと評していたようです。
羊と牛は臭いに似たところがあって、初めてジンギスカンなどの羊肉料理を食べた時の感覚と、明治人のすき焼きに対する感覚は似ていたとも思うのです。

 






ラム善 
十和田市相坂長漕147-2
営業時間 11:00~18:30
定休日  水曜日



霜畑神社のケヤキ

2012-08-05 | 巨木
久慈市の旧山形町にある霜畑神社。
ケヤキの巨木が県の天然記念になっています。
見学のため訪れた日には、しめ縄や幟を片付けていて、前日がお祭りだったとのこと。
片付けを手伝っていた小学生が
「昨日は大きな木に登ったよ。いつもはダメだけど祭りの日だけ登れるの」
と、説明をしてくれました。
境内には目通りで7m前後のケヤキの巨木が二本。
昭和56年と記載された案内書きを見ると三本のケヤキの説明がありますが、現在は社横と社後ろの二本だけです。
この三十年の間に一本は枯れてしまったらしい。
今でも素晴らしいのですが、三本がそろっていた頃は、それだけで鎮守の森になっていたはずで、2~30年の時間差でそんな風景が見られなくなってしまったことが残念でもありました。

人に人相があるように、巨木には一本一本に独自の樹相があって、ランドマークや地名の由来になることも。
そしてこの神社で小学生が語っていたように、祭の日に登る体験が子供時代の記憶となっていく事も。
樹木のある景観は、故郷の象徴になっているのだと思います。