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イチョウの不思議

2014-06-02 | 巨木
北方圏域文化研究会のフォーラムを聞きに行ってきました。
巨木の話を色々と聞けて、短い時間でしたが充実した内容でした。
特にイチョウは北東北三県に特別に巨木が多く、外来種で、銀杏の実の臭いのためなのか鳥などの動物による拡散の無い樹木です。
日本ではほぼ全て人間が植えたものと言えるでしょう。
そんなイチョウの年代測定やDNA型の話は、今までの自分の知識をフル動員させるようなワクワク感を感じました。

発表された話の中から興味深い内容をいくつか。

〇 樹齢の特定されたわずかなサンプルから類推すると、イチョウの幹回りと樹齢の関係は、下の分布図の平均線によって類推できるのではないかということ。

〇7mを超えたものでは年輪は同心円の形にならないため、年輪からの樹齢確認が難しい。

〇北東北三県にある幹回り9mを超えるイチョウ巨木のDNA型は、すべて「東日本1型」であり関東以西のイチョウとは違うため、別のルート、または別の時代に伝播したのではないかと考えられる事。

〇大陸で「東日本1型」は今の所、山東省の一本だけが分かっている。

〇9m超のイチョウは11世紀半ばまでに植えられたのではないか。




四人の話題提供者それぞれの話題も面白く、また質疑応答ででてきた母木の下の種子発芽率が悪い理由については、樹木それぞれが持つウイルスなどへの耐性が母木と種子の幼木とで違うために発芽・成長できないのではないか、という話も興味深く、自然とは上手くできているものだと感心して聞いていました。