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十和田電鉄の楽しみ方

2010-04-30 | 青森
青森県内には魅力的なローカル線が多いのですが、県南地方では十和田観光電鉄が身近な存在です。
十和田の桜の名所は官庁街が有名です。
でも多分、鉄道ファンには十和田観光電鉄の北里大学前駅から十和田市駅の間の桜が有名なのだと思います。
多分、というのは私が鉄子ではないからですが、桜の季節や紅葉の季節にはいつも素敵な風景だと感じています。

十和田観光電鉄の見所の一つが七百駅です。
単線のこの鉄道で電車がすれ違うのが七百駅で、十和田観光電鉄(以下十鉄)の車庫としての役割もあります。
何種類かの車両が並んでいるのですが、東急の車両のお下がりだと聞いています。
子供が小さいころ初めて乗せた電車がこの十鉄で、すれ違いのために止まった七百駅では周りに止まっている電車を楽しそうに眺めていました。

三本木農業高校駅から見えるこの高校の正門から続く桜並木もすばらしいものです。
今年はゴールデンウィークと桜の開花が重なるようで、大勢のカメラマンが沿線に並ぶのでしょうね。
写真は4月上旬のものなので、今は桜も咲き始めているでしょう。
もちろん十鉄三沢駅のおそば屋さんも見所(味所)の一つです。







春の花 七戸創造の森

2010-04-29 | 青森自然
青森県南のカタクリの名所の一つが、七戸町家族旅行村内にある創造の森です。
今年は春の寒さのためかカタクリの花期が遅く、昨年より10日以上遅れてちょうど今が満開です。
例年ならすでに終わっているはずのフクジュソウも咲いていて、春が寒かったことを物語っています。

自然を楽しむには例年の花期のデータも参考にしますが、やはり春の天気とのにらめっこが欠かせないのでしょう。
まだまだと思っていてもすでに花の盛りが過ぎていたり、そろそろだろうと思っていても早すぎたりと、ぴしゃりと決まることは中々ありません。
ここ数年はゴールデンウィークには桜が終わってしまう事が多かったのですが、今年は桜は丁度連休に見ごろを迎えそうです。
青森県内各地の桜祭りも始まっています。

 
キクザキイチゲ               エンレイソウ
 
カタクリ                  エンゴサク






4月のイベント

2010-04-27 | 青森イベント
“妙”江戸時代人に出会う展   八戸市 帆風美術館 10:00~17:00 休館日:月・火・土(祝日は開館)
蕪嶋まつり      八戸市  4月18日 
八戸市緑化まつり   八戸市長根公園  4月21日~5月5日 
津軽くろいしカタクリの小径公開   4月23日~5月3日  津軽伝承工芸館・道の駅虹の湖公園
福寿草・かたくりまつり    七戸町 家族旅行村創造の森  4月18日 10:30~
七戸町農産物直売施設オープン  七戸町 4月24日、25日


八戸市 帆風美術館

2010-04-27 | 青森文化芸術
八戸市の北インター工業団地内にある帆風美術館では、5月16日まで『江戸時代人に出会う展』が開催されています。
江戸時代の著名人の肖像画と美人画での構成で、学生の頃教科書で見た見覚えのある人物画もありますが、名前だけは知っている人物の肖像画など、心の中で出来上がっている人物イメージとは違う風貌を眺めていると意外な感覚を覚えます。
美人画では、その衣装の柄のデザインが現代から見ても斬新なことに驚きを感じました。
江戸時代の日本人のデフォルメやデザインの能力は、海外の芸術家にも影響を与え、ジャポニスムとして知られています。

印刷会社の技術の集積が見られるこの美術館ですが、印刷物のあふれる現在でも美術品の印刷による再現は一般の印刷物とは異なる技術を必要としています。
新聞の白黒写真を虫メガネで見ると、細かい黒い点から出来ているのが分かるのですが、黒い点の大きさによって濃淡が表現できます。
カラー写真の印刷物も、このような点を4色(マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック)のインクを使って重ねることで出来上がります。
美術品の場合は色の再現性はより高度なものが求められるため、違う印刷技術を使ったり、インクの色を増やしたり、多くの修正が必要になります。
また、一度撮影した写真を原稿にするために、撮影時点での元の美術品との違いというものも出てきます。

帆風美術館は普段なかなか見ることのできない美術品の複製を楽しみながら、本物とはどのように違うのか、印刷技術はどれほど高度なのか、そんないくつかの楽しみ方を同時に味わえる美術館でした。

 

帆風美術館 
青森県八戸市北インター工業団地1-5-2 八戸グリーンハイテクランド内  
開館時間  10:00~17:00    
休館日:月・火・土(祝日は開館)







遅い春

2010-04-26 | 子供のこと
今年の春は天候不順で、いつもなら咲いているはずの春の花も蕾のまま日が過ぎていきます。
不登校だった子供はこの春から中学生となり、何とか毎日学校へ通っています。
先日は学校関係の会合へ参加してきましたが、教師もPTAも子供を育てていくことに強い意欲を持っていて、この学校なら大丈夫なのだと安心するとともに、自分もできる限りの協力をしていきたいと感じるとても良い会合でした。

学校は教職員だけが作るものではない、最近はそう感じるようになりました。
学校の主役は子供、教職員、そして親であり、地域の目に見られることで完成すると思います。
良いことも悪いことも、この全ての関わりの中から出来上がる。
それぞれの関係や期待や評価などがその学校を形作っていると思うのです。
下降のスパイラルに入ってしまえば崩れてしまうし、上昇のスパイラルに乗れば素晴らしい学校になっていく、そんな気がします。
生徒が学校を好きになり教師が子供の力を信じる、親が学校を信頼する、そんな関係性の総和が地域からの評価となるのかもしれません。

今でも学校へ文句を言う親はいます。
学校がより良いものになるようにとの思いからとしても、苦情や文句として出してしまったのでは得られる効果は最低限のものでしかありません。
苦情の出ない程度までの努力しか引き出せないからです。
信頼して協力することは最大限の効果を引き出せます。
自分の子供の通う学校がより良いものであって欲しいという願いは、きっと誰もが思うことのはずです。




いつか思ったこと

2010-04-21 | 思うこと
死期の近い父親の近況を母から電話で伝えてきます。
先日は見ていた夢の話をしたと聞きました。
小さい頃住んでいた家の自分の部屋で今寝ていたんだ、そんな話をするんだよ。
なぜかこの話を聞いた時に涙が出ました。
死に行く親への惜別の情とは違う、いつかどこかで感じた自分の死生感を思い出したからです。

若い頃住んでいたとても好きな土地で、毎日感動するような景色の中で日々を過ごし、この世の楽園と思っていたその頃ふと、私が死んだ時はこの場所のこの時間に戻ってくると強く思ったことを思い出したからです。
今はもうなくなってしまったその風景は私の心の中にはしっかりと残っていて、今でもその時に感じたことを信じています。
私にとってはその場所ですが、父にとっては小さい頃の自分の家だったのかもしれません。
春の温かい日に、目覚めた布団の中でまだもう少しの時間を楽しんでいたその時のその時間。
そんな風景の中に少しずつ戻っていくんだなあと、電話での話を聞きながら思っていました。
私もきっとあの場所へ帰れるんだと確信を持ちながら。




二戸 朝日観音

2010-04-20 | 名所 旧跡
春の天候が不順のため花の時期が例年とは違っていて、なかなか春の山野草を楽しめないのですが、雪も消えてきたので南部糠部三十三観音めぐりを始めています。
八戸市の寺下観音から始まり、瀬戸内寂聴の説法で有名な天台寺で終わる南部糠部三十三観音は、南部町あたりから山の中を歩くコースもあって、一人で出かけるにはかなりな勇気が必要になります。

朝日観音は国道4号ぞいに参道入り口のある、切り立った斜面に張り付くように建立されているお堂です。
急な坂道を15分ほど登ると、大きな岩の窪みにお堂があり、裏手には清水が湧いています。
二戸市には28番 岩谷観音、29番 鳥越観音、30番 朝日観音の三つの観音様がありますが、どれも自然を取り入れた場所に位置しています。そして崖や岩の窪みを利用しているのも同じで、この地の昔の人の信仰の対象はそんな自然景観と関係があったのかもしれません。

お堂の前にはお参りする人のための小屋掛けがされていて、到着すると窓も開けられていました。
今でも地元の方々に大切にされている。ここだけでなく南部糠部三十三観音を巡っているとそう感じることが多いのです。
信仰が継承され伝えられている事を肌で感じる、その感覚がこの観音参りを楽しくさせてくれます。





南部糠部三十三観音マップ



七戸ひなまつり

2010-04-16 | 青森イベント
今日は旧の3月3日です。
七戸町では本日より18日までの3日間限りのイベント「七戸ひなまつり」が開催中です。
城下町で歴史の古いこの町の旧家などで伝わる雛飾りや民具、昔の玩具などが町内数箇所で展示されています。
展示場所は旧家などで、雛飾りもさることながら城下町の旧家の中を見学できる数少ないイベントです。



旧山勇商店出の展示の様子です。お雛様もすばらしいのですが、奥に見える古い看板が圧巻です。
明治時代に建てられた醸造蔵の商家は、その建物自体が素晴らしい建築芸術と言えます。
広い土間から眺めるお雛様は、たとえば美術館のような無機質なコンクリートの建物の中に飾られているものとは異質な、時代の重さを纏った息遣いを感じさせます。
今でもその家で飾られているお雛様には、何か生気のようなものがあり、何もいわない人形であってもその家の歴史を語りだすような、そんな魅力があります。



大正時代に建てられた盛田邸のお雛様。
苔に覆われた庭の前の一室は、説明をしてくれる人もいて熱く盛り上がっていました。
こちらではお茶を一服100円でいただけます。


町内有志によるイベントと言うことだったのですが、訪れる人への対応など、充分にもてなしの心を感じられる素晴らしいイベントでした。
何より古い城下町の底力を見たような気がします。

七戸ひなまつり~じんじょこあそび~ 旅の蔵




春の花 エンゴサク

2010-04-12 | 青森自然
青森にも本格的な春がやってきました。
早春の妖精といわれる花の中でも、比較的早く咲き出す花にエンゴサクがあります。
青森県の津軽方面と県南方面では、花の色や葉の形に違いがあって、津軽地方では花の色のバリエーションが多くなります。

エンゴサクといっても、さらに亜種があり交雑もするので種類の特定は難しいのですが、花を見ているだけならエンゴサクと一くくりの名前を覚えていればいいのです。
先週末に夏泊半島の偵察に行ってみましたが、カタクリは咲き始めで、今週末が見ごろになりそうです。

浅虫の湯ノ島でも同じころが見ごろというニュースもでていましたね。
カタクリのマゼンタとエンゴサクのブルー、イチゲの白は春の林下の主役です。
無人島に咲くカタクリ見ごろ 青森・湯ノ島












家族とはなんだろう

2010-04-08 | 思うこと
この一週間ほど、死期の近い親の事で色々と考えていました。
今まで元気でいた親が急に入院する事になり、残り少ない時間であると知って、家族関係という閉塞した物の中にある精神的な凶器に思いを馳せています。


私の子供のころは、子供をたたく事は当たり前という風潮がありました。
私もご多聞に漏れずよくたたかれていましたが、子供心に深く傷ついてもいました。
今なら虐待ですが、高度成長期にはある種の狂気もあったのかもしれません。
東北地方の歴史を調べていると、日本には縄文から続く狩猟採取の文化と弥生時代から始まる農耕文化がかなり近代まで並立していたのではないかと感じています。
以前書いた狩猟採取民の世界観でも、狩猟採取民は子供をとてもかわいがるといわれ、江戸時代末に日本を旅行した外国の人の紀行文でも日本では子供をとても可愛がると記述されています。
現在の日本では子供に対する虐待が報道され、年々虐待事例も増えていますが、江戸時代末に海外の人を驚かせた子供に対するスタンスは今とどのように繋がっているのでしょうか。

子供時代の心の傷はなかなか消えるものではなく、何かの折にふと現れてきて子供だった自分の悲しみをまざまざと思い出させます。
子供を育てる歳になってもそれはどこかに隠れていて、それを思い出す度に子供だった自分に対して、だいじょうぶだよ、そんなに悲しまないで、と心の中で話しかけています。
私は自分の子供達を傷つけることなく育てられたのか、心の中にいる子供時代の自分と自分の子供が重なって見えることがあります。
子供を生み育てることに効率という考え方を取り入れてはいけないのだと、今は強く感じています。