ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

2 令嬢の子犬 98ページ目

2009-08-02 23:06:36 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【98ページ】


和音は、ハンカチを取り出し、それでコルク片を取る仕草をした。


和音    おいしいワインですね?

      私もラ・ロマネだと思います。


社長の専属ソムリエが、4本目のワインを包んでいる紙を取った。


社長    4本目は、ラ・ロマネで二人は正解です。

      先に答えた真里菜の勝ちで2勝2敗になりました。

      次の5本目の勝負で決まると思います。


専属ソムリエが、5本目のワインの抜栓の準備をし始めた。


和音    これで決着がつくと思うと緊張しますね。


和音が、ハンカチを取り出し、汗を拭く仕草をした。すると子犬のロマネが尻尾

を振った。真里菜が和音の方に目をやると、ハンカチのラ・ロマネの赤い色に気づ

いた。ロマネがその香りに反応したのだ。


令嬢    和さん、私の負けだわ!

和音    5本目は、ラ・ロマネかリシュプールなので、テイスティングしなく

      ても正解の確率は50%ですよ。

令嬢    私のトリックが見破られました。

      だから私の負けです。

和音    潔いのですね?

      私は、美しい女性を負かしたくないです。

      だから、私の答えは、社長のこだわりのワインであるロマネ・コンテ

      ィとし、今回の勝負は引き分けとしましょう。



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2 令嬢の子犬 97ページ目 

2009-08-02 07:12:49 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【97ページ】


和音    答えてもよろしいですか?

令嬢    私には、一口含んだだけでは、判りません。

和音    高貴な香りのこのワインは、ロマネ・コンティの南隣の畑のラ・グラ

      ンド・リュです。

令嬢    私も判りました。

      ラ・グランド・リュだと思います。


専属ソムリエが3本目の紙を取った。


社長    3本目は、二人の答え通り、ラ・グランド・リュでした。

      しかし先に答えた和さんの勝ちになります。

令嬢    次も負けると、和さんとのテイスティング対決は、私の負けになるの

      ね?

社長    そうだ。

      では、4本目に移ります。


専属ソムリエによって、4本目のワインが注がれた。すると子犬のロマネが尻尾を

振った。そして二人は、テーブルに向かった。


令嬢    判りました。

      お先に、答えてもいいですか?

和音    どうぞ。

令嬢    私の大好きなラ・ロマネです。

和音    ロマネ・コンティの西隣の畑のワインだね?

      あ! コクル片が・・・・。     
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