@これは映画化されたアクション・サスペンス小説だ。「一人の人間の死は悲劇だが、百万の人間の死は統計上の数字に過ぎない」(ヨシフ・スターリン)過去に過酷な人生を送った輩の世の仕返し。
完全な証拠は必ずやどこかに穴がある、それを紐解き、証拠の裏の落ち度を暴いていく元軍人警察官。捜査官たる感の良さとその行動には圧倒されるサスペンスストーリーだ。その元警官の喧嘩の仕方は思わず唸らせる。(下記)
『アウトロー上・下』リー・チャイルド
・平和なダウンタウンで起きた、ライフル狙撃による無差別殺人。容疑者は6時間後に逮捕された。証拠はこれ以上ないほどに揃っており、誰もが容疑者の有罪を確信していた。元軍隊でスナイパージェイムズ・バーが逮捕され、刑務所でイチャモンをつけられ重症、入院。検察側と弁護人側には父・娘の親子対立関係となる。ジェイムズ・バーは元軍人警察のジャック・リーチャーを指名、だが、ジャックは「私がここに来たのは彼を埋葬する為だ」と弁護人を支持する発言ではなかった。 さらに「私は自分の約束を守りに来ただけだ」と。その後、ジャックは飲み屋で何者かに襲われる
・軍隊でのバーはスナイパーとしての戦闘での経験はなかったが、ある射殺事件を起こした。だが結果的に無罪放免となり退役させらる。それは射殺された四人の下士官たちが戦争で掠奪・レイプ・強盗行為をしていた輩だった事で、最終的に軍隊での極秘事項となった。
・弁護側の疑問
バーは何故駐車料金を払ったのか、自分の指紋がついてコインを残していた
何故薬莢の始末をしなかったのか、薬莢を1つだけ残したままになっていた
珍しい靴(靴底の跡が残る)で犯行に行ったのか
近距離で射撃する行為(スナイパーは75m以上あっても可能な訓練をする)に疑問
当日の朝家で睡眠薬を飲んでぐっすり就寝していた
殺害のあった駐車場のビデオテープがない(コーンを誰が立てたのか)
・事件の背景に出てきたのが検察側と警察が弁護側に有利となるジェイムズを逮捕し、事件に関与させない事、さらに実際にコーンを立て射殺を企て、実行したギャングたちだ。
・事件の報道を目にして町にやって来たリーチャーを罠にはめようとした若い女が惨殺された。事件のすべてを裏で演出している「操り人形遣い」は何者なのか? 容疑者の妹、女性弁護士らと真相究明に挑むリーチャーの前に立ちはだかる者の恐るべき正体は。
・リーチャーはバーの事件と自分に殺害容疑をかけようとしている問を解決する為、バーが殺害した人物の特定、バーが付き合っていたチャーリーという男のの本当の姿、さらにリーチャーを影から消そうとする背後にいるロシア系のゴツい奴らの関係。 内部情報が漏れ、ロシア系の連中に指示を送っているのは弁護士の父か、警察捜査官か。
・射殺された一人の女性が夫の捜査願いを出していたことから夫の仕事、市からの砕石商売が賄賂でロシア系に奪い取られたことが分かった。その関係から夫はロシア系の一人が口封じにまず夫を殺害、さらに妻を殺害する事件へとつながった。
・バーの妹がゴツい奴らに連れ去られると同時にゴツい奴らの企みとアジトが浮かび上がった。そして妹を助け出す計画からそのアジトを襲撃。犯罪者たちを捕らえ、さらに出征を夢見、大金を手に入れようと情報を流していた警察捜査官を逮捕した。
・軍隊に入るタイプ4つ
軍人系の家系
愛国者で祖国に奉仕に熱い思いを持っている
就職口が欲しい
人を殺したがるタイプ
・軍人経験の喧嘩の仕方
立って、いつでも動ける体制をとっておく事
どんな男を相手にしようとしているのか見つけてやる事
リーダーを見つける
リーダーは一番初めに動くやつと思え
決して後退りするな
家財は壊すな
行動しろ、口でやり合っても始まらない
よく観察して見定めろ
真正面から突っ込むな