「世田谷区議会令和6年第3回定例会」
昨日(10/18)、終わりました。
令和5年度一般会計決算認定について
各会派からの賛否についての意見開陳
が議場で行われましたが、私たちの会
派は反対しました。
反対理由を聞いていただければ、多く
の区民の方々が納得されることと思い
ます。
少し長いですが、以下に、おおば正明
議員が議場で述べた全文を掲載します。
要点(青字)部分だけでも、お目通し
いただけますと幸いです。
⬇️
●令和5年度 世田谷区一般会計歳入歳出決算認定に反対の立場から意見を述べます。
●委員会の中で 申し上げましたが、令和5年度決算は、「世田谷未来つながるプラン」の最終年度決算でもあったわけです。
●であるならば「世田谷未来つながるプラン」の成果はどうだったのか、もっと詳細に議会に報告すべきであります。
●ましてや地方自治体は、計画行政という前提で議会報告や審議が行われるのですから、大元である基本計画との位置関係、実施計画の進捗状況を明らかにしなくてはなりませんし、それは理事者側の報告義務だと思います。
●iPadで議会審議をどう変えていくのか、これは行政の姿勢次第です。単純に紙からPDFにし、iPadで見るだけのことをデジタル化とかDX化と言うとしたら世界中の物笑の種となりかねません。
●「つながるプラン」とはよく言ったもので、この決算書は他の計画にリンク、繋がっていません。また図表はたちどころに3Dに変換して見られるようにするとか、あるいは昨年度決算との比較が視覚的にできるようにするとか、今やiPadでのプレゼンでは当たり前のことではないでしょうか。
●決算においては、一般会計約3700億円が一体何に使われたのか、そのことが、細かく見ようとすればどこまでも視覚的に見える、前年比較はもちろんのこと10年比較もクリック数回でたちどころに見えてくるのがデジタル改革、議会のDX化の初歩ではないでしょうか。
●こういったことすらできないで安易にiPadをつかわせる弊害は議会だけでなく、教育現場でも起こっているのではないでしょうか。紙からデジタルにすべて替えれば、必ず良い結果をもたらすと考えるのは、あまりにも単純すぎると申し添えておきます。
●さて、令和3年度決算までは、京王線の連続立体交差事業の成果指標が載っていたのに、令和5年度決算成果には載っていないことを指摘しました。
●さらに基準の母数を新実施計画が変わると同時に変えたために、旧実施計画と新実施計画をつなぐ整合性がグチャグチャになり、いつになったら京王線の踏切解消ができるのか、説明ができなくなっている旨を指摘しました。
●これは令和5年度決算における一例にすぎません。
●また、必要な事業にも関わらず、やれなかった事業、やらなかった事業が数多くありました。令和4年度決算の予算の執行率が91.2%であったのに対し、令和5年度は88.8%と大幅に税金を余らせています。
●ということは令和5年度の計画実行があちこちでアナがあいていたことを物語っています。物価高騰、入札不調はあらかじめ予想されていたことであり、そこの対策を打たずに旧来通りにやっていたら、事業計画は進みません。
●「公共施設等総合管理計画」との関連で言えば、これも令和6年3月また変更をしています。令和3年に変えたばかりなのに、です。相変わらず長寿命化とかやっている間に、議会側から断熱だとか遮熱(しゃねつ)工事をやれという声があがっても、長寿命化計画の順番で二重投資になるのではないかと 迷走に迷走を重ねています。
●古い話ですが、平成3年に「学校改築指針」というものができました。それは40年間で当時の小中学校97校を建て替える方針のもと、前期15年間で36校、中期15年間で40校、後期10年間で18校を建て替えるというもので、平成4年度を初年度とし1年間に当面2校ずつ改築し、その第一号として中町小学校、玉川中学校が取り上げられました。
●この計画は、もしその後の阪神大震災がなかったら、またリーマンショックがなかったら、計画上では令和13年には終了し、再び築40年の中町小学校をどうするか、玉川中学校をどうするか、余裕をもって考えられるというものでした。
●これも大場区政の時でしたが、三軒茶屋の再開発や下北沢や二子玉川の開発、二子玉川の開発では公園をまるごとどかしちゃったりする荒技も駆使してやったり、もちろん小田急線も踏切があった時代です。
●ここで重要なことは、基本計画をしらなくとも実施計画をしらなくとも議会全体が良し悪しは別として世田谷区の方向性を感覚的に理解できていたのです。職員の皆さんも同じです。世田谷区の方向性をみんながわかっていた。
●学校改築指針は残念ながら3年後に阪神大震災が起こり、改築よりまず耐震化工事にかわってしまいましたが、それでも1年に2校という考えは議員の頭には残ったように思います。それが今は来年度以降の見通しがつかない。
●そこで申し上げたいのは、保坂区長は13年たちましたが、一体何をおやりになりたいのか、よくわからない。というよりわからなかった、というべきなのでしょう。基本計画とか新実施計画とかもっと時間をつかって丁寧に説明する必要があったのです。
●翻って、今回の令和5年度決算の説明も不十分であり、未来つなぐプランとの関係、新実施計画との関連性、学校改築をどうするのか、何の糸口も見出せない報告であり、認定も何も、一体何をやってくれたのか、それがどうつながるのか不明であります。
●「こども条例の改正」については、我々の会派では、特別委員会、本会議での質問、決算審査等々において、意見を述べてまいりました。
●子どもの権利は人としての権利という意味で当然のことであり、加えて、将来、厳しいこともある社会で生き抜く力を育むこと、その準備も子ども時代には必要なことであります。
●その点において、今、出されている「子どもの権利条例(素案)」は、子どもの意見をそのまま載せればよいというようなつくりとなっていて、重要なことが不足していると言わざるを得ず、違和感を持つものであります。撤回を求めます。
●なお、今回の決算委員会では恵泉通りの問題にはあえてふれませんでした。しばらく進捗を見たいと思います。といっても残された時間は決し長くはないことを再度申し上げておきます。以上で終わります。
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