今日、ようやく、2月26日から始まった第1回定例会(3月議会)が終了
しました。
政調会長のおおば議員と深夜メールでやりとりしながら、会派の意見
開陳の原稿に修正を加え、最終稿をようやく朝になって仕上げました。
本会議では、各会派の賛成、反対、それぞれの立場からの意見が述べ
られました。
一人会派の木下議員や共産党からは、「昨年、『
市民政策・せたがや』
というグループを作り、反熊本で一緒に区長選を闘った会派が、どうして
熊本区政の予算案に賛成できるのか疑問を感じる」「別の区長候補を
立てた党は熊本区長の予算案には反対するものと思っていた。賛成
するとは違和感を持つ」というような意見が付け加えられていました。
(言葉はこの通りではありませんが)
それに対し、指摘を受けたところ(民主党、生活者ネットワーク、社民党)
からは、それぞれ、自分たちが主張したことの予算が盛り込まれていた
ので賛成する、というような意見表明がありました。
さて、わが会派「せたがや政策会議」の労作(賛成意見)、一番下に貼り
付けますので、興味&お時間のある方は読んでください。
それより「議会中継」(9分弱)を見ていただく方が楽かもしれませんが。
映像は
こちらからどうぞ。
(3月27日の再生をクリック→スタートから1時間13分ぐらい進めたところ
から私の意見開陳が始まります)
本会議が終了した後には、退職される管理職の方々の送別会が、議員
互助会主催で開催されました。
今年、定年退職される区の職員は215名。送別会に来ていただいたのは、
9名の部課長さんたちです。
石濱・政策経営部長、久留島・区長室参事、阿部・財務部長、佐藤・烏山
総合支所長、稲垣・生活文化部参事、大塚・環境総合対策室長、岡野・
監査事務局次長、野田・会計課長、吉良・株式会社サービス公社(派遣)
の皆様、長い間、お疲れ様でした。
送別会の後は、議員同期会(3期生の懇親会)。党派を超えた集まりです
が、議会という場では言えないこともざっくばらんに話せる、なかなか貴重
な会です。
同期会もとても盛り上がって、夜遅くなりました。
あー、これでやっと、長かった議会が終了しました。
(以下、「せたがや政策会議」の賛成意見です)
2008年3月 第1回定例会 意見開陳
「せたがや政策会議」を代表して、平成20年度一般会計予算、他、
5特別会計予算に賛成の立場から意見を申し上げます。
最初に、私たち「せたがや政策会議」は公務員全体の劣化を深く憂慮
しております。これは世田谷区の、ということではなく、日本全体
レベルの問題として、のことです。
昨今の社会事件を見ましても、社会保険庁の問題、道路財源のいい
加減な使い方、海上自衛隊あたごの衝突事件と、省庁を問わず、
中央・地方を問わず、公務員の基本を疑わざるを得ない事態が起きて
います。
さらに、先週には、警察による殺人容疑者取り逃がし、という失態に
より、大量の死傷者が発生してしまいました。報道によれば、無線器機
を装備せず、仲間の1人が襲われた後も、周囲のほとんどの警察官は
気づかず、駅利用者らからの110番通報を通じて、県警本部からの
電話連 絡で知った、ということです。
これらの事柄はすべて、普通の市民が想定している公務員の仕事ぶり、
或いは期待されている公務員像から大きく乖離しています。
私たち市民、区民は、公共というものを維持発展させるために、多くの
権限を公務員に付与しています。
平成20年度世田谷区の一般会計予算は2354億円。
これは膨大な予算であり金額であります。ではこのお金はどこから
やってくるのでしょうか。もちろんその大半が区民の皆様からのもの
でありますが、区民の皆様のところに行けば黙って払っていただける
というものでしょうか。
果たして、区長が集められるでしょうか。副区長が、部長が、課長が、
集められるものでしょうか。物理的には納税課が集めるのでしょうけれど、
事実は、『地方税法』という強力な権限で、区民の皆さんの貴重な資金
をお預かりし、まさに全体の奉仕者として公共の維持発展のために
使わせていただいているのです。
私たち区議会議員は区民の代表として、お預かりした2354億円の使い方
についてチェックする、という大役を担っております。
「何に」使っているのかという事とともに、「どのように」使っている
のかという視点が重要です。
社会保険庁も道路財源も海上自衛隊も、「何を」やっているかではなく、
「どのように」やっているか、という視点からチェックをした時に、
次々に問題が浮かび上がって来ました。
今回、「せたがや政策会議」といたしましては、予算審議にあたり「何を」
という視点に加えて、今回は「どのように」という視点を重視いたしました。
それが総括質疑における審議です。「どのように仕事をするか」という
視点からすると、まずもって、公務員の基本的事項がないがしろにされ
ているのではないか。いろいろなところで「自己流」が蔓延しているの
ではないか、そういう指摘をさせていただきました。
この点に関しましては補充質疑において、一定の形を確認させていただき
ましたので、これ以上触れませんが、今後1年間、しっかり見続けて
いきたいと思います。
次に、区民の皆さんに「実感をともなう」という視点が重要だと考えます。
それは、どんなに目標が正しくとも、そのプロセスにおいて、職員の、
職員による、職員のための事業というように映っては、区民の皆さんは
理解する心の扉をとざしてしまいます。
区民の目線に立つということは、すなわち、事業執行にあたって区民が
実感を伴うということが不可欠であろうと考えます。
では、以下、これら2つの視点にたって具体的に述べます。
最初にみどりに関して、です。景気の動向が不安定な中での予算編成で
はありますが、世田谷区においては、来年度予算を「みどりの予算」と
位置づけ、みどりに重点をおいたことを評価いたします。
しかしながら、この、みどりを増やす、ということは、私どもが、昨年の第4
回定例会・代表質問で指摘しておりますように、並大抵のことではありま
せん。
公園用地の買収、道路整備、農地の保全、民間住宅における緑化の推進、
等々、区をあげて、区民が一体となって取り組まなければ進まない事業
です。大きな予算も伴います。何よりも区民の理解が必要です。
やはりここでも問題は「どのようにやるの?」ということです。例え
1年間であっても、区民が少しはみどりが増えたなと実感できるような
仕組みが必要だ、ということです。そのことが、多くの人の「みどりを
ふやそう!」というモチベーションを上げることにつながります。
次に、せたがや政策会議では、地域の街づくりをキーワードに、様々、
問題点や課題を指摘し、議会や予算委員会におきまして、提案を重ねて
まいりました。行政改革を推進することはもちろんのこと、しかし、
世田谷に暮らしている区民の皆さんが、この街に住んでいてよかった、と、
ここでも実感できるような、人と人、地域の絆が感じられる街づくりを
進めることも、決して忘れてはなりません。
まず、私どもの会派では最初から言ってきたことですが、学校選択制を
とらずに、地域を基盤として子どもたちを見守り、地域で育てる、という
熊本区長と若井田教育長の方針を評価いたしております。
教科日本語をはじめとした世田谷らしい教育、世田谷独自の教育の取り
組みに対しましても、今後、さらに期待しております。
地域や地区を基盤とした街づくり、という意味からすると、学校だけでなく、
街づくり出張所などの人的配置も必要ですし、ハード面においては、
街づくり出張所に「あんしんすこやかセンター」と「児童館」を併設する
などの環境整備も不可欠です。知恵を搾り出し、最大限の工夫をして、
積極的にこのような環境整備をしていただきたいことを要望するとともに、
区民が具体的に実感できるように取り組むことを期待します。
また、今回、予算委員会での審議全体を通して感じたことですが、もっと
スピード感を持って解決できるよう、取り組んでいただきたいです。
区民の困りごとの一番である狭あい道路の整備をはじめ、放置バイク対策、
保育園待機児問題、等々につきましては、詳細については、すでに予算
委員会で取り上げておりますので繰り返しませんが、全力を挙げて、
関係所管が一丸となって、早急に取り組んでください。
最後に、トリインフルエンザが変異して起こる、ヒトからヒトへと感染する
「新型インフルエンザの世界的大流行」「パンデミック・フルー」が心配され
ています。日本の認識と対策は甘すぎる!という指摘があることを重大に
受け止めて、区としては、自治体としてできることはもちろんのこと、区民
が個人で備えられること、備えなければならないこと、を早急に区民に伝え、
「パンデミック・フルー」対策に、真剣に、大至急、取り組んでいただきたい
ことを再度、要望いたします。
こういう非常事態の時こそ、日頃の公務員の質が問われることだろうと
思います。
これまで、意見を述べてまいりましたが、現代は「区役所が一生懸命やって
いるからそれでよし」という時代ではありません。それが役人の自己満足
だけでは区民の共感は得られません。
冒頭でも述べましたが、今後はますます「どのように」やっているか、そして
「区民の実感をともなう」ということが区政推進の源になってくると思います。
引いてはそのことが、区民参加の道を拓くものと考えます。
以上「せたがや政策会議」の賛成意見と致します。