クレーン車という車があります。
操作する人のことをクレーンオペレーターといいます。
吊った荷物をトラックの荷台や別の場所に下ろすとき
別の作業員の人が下ろし具合や正確な場所などを誘導します。
ちなみに法令でも
『事業者は合図をする人を定め、その者に合図をさせないといけない』
『1つの現場では同じ合図を使わないといけない』
『事業者などは作業員全員に合図を周知させないといけない』
など結構細かく決まっています。
んで
クレーンのワイヤーを巻き上げて荷物を上げることを【ゴーヘイ】といいます。
巻き下ろして荷物を下げる事を【スラー】といいます
クレーンのアームで上下させるときは頭に【オヤ】をつけて
【オヤスラー】とか【オヤゴーヘイ】などと言います。
組み合わせるときには【オヤ】に対して【コ】を付けて
【オヤゴーヘイ・コスラー】なんていうときもあります。
そして【ゆっくり下ろして(上げて)いく】場合や【少しだけ下ろす(上げる)】場合というのがあります。
たとえば二つの資材をボルト留めする時に穴の位置を合わせたりする場合ですね。
こんなとき
ゆっくり動かし続けるなら【チョイ】
ちょっぴり動かして止めるなら【チョイチョイ】
※これはもしかしたら逆かもしれません
さて
このチョイとかチョイチョイって感覚的なもので
秒速いくつとか○○cmとかって言い方じゃないんですよ。
長いクレーンだとワイヤーのたわみや風などの影響で
正確に動かしてもずれる時が多いわけです。
そんな時、オペレーターは誘導する人の言葉の言外の雰囲気を読んで
『そのチョイはどのチョイか』を判断するわけです。
それがうまい人が優秀な人ということになります。
つまり『意を汲む』ということです。
んで今日の本題、
僕は革パンを持っています。
ゆったりした革パンが欲しかったので
オーダーしました。
使っていくと実用性を高めるために色々修正するところも出てくるわけです。
僕はレザーウォレット(お財布)を横のポケット(軍パンの腿のところの大きいポッケと思ってください)
に入れたかったんですよ、というのもお知りのポケットに入れるのは夏場はいいのですが、
革ジャンの上着を着ると、尻ポッケの位置と革ジャンの一番下が当たるので
違うところに入れたかったというわけです。
なもんで、左のポケットだけマチを大きく取るように依頼しました。
しかし、どんな構造にするかを検討中のパタンナーさん(衣類のパーツをデザインする人)から電話が
なんでもポケット下部にマチを作ってウォレットを入れると重みで『へにょっ』となってしまうのです。
僕のオーダーのテーマが
『ふわっ』とするのは○
『へにょっ』となるのは×
だったのです。
どうやらそれは『へにょっ』の方だからだということです
ちなみにふわっとへにょっの違いは
『ふわっ』→自らそうなろうとした結果
『へにょっ』→他からそういう形にさせられた惨状
作る段階からかつてないデザインや素材という点から
予期しない難点が噴出した革パンでしたが
職人さんもプライドにかけて妥協できない部分があったりで、
たとえば今回のポケットの改造に関してもできる限り今使っている部品を使うようにしたかったのですが
その理由は、今のパーツは全て同じ牛さんから取れた革なので、質感が同じなのです
ところが同じ牛さんの革はもうないので、微妙な違いですが個体差は出てしまいます。
なんでも切ったときの感触でも使い分けるそうです。
普通の人ならどうでも良いポイントかもしれません。
ですがおもてなしの心というものは
今できる最良のものを提供する事です。
海原雄山もそう言ってました。
そんなこんなで
最初の製作でも結局4ヶ月くらいの納期が半年以上かかってしまいましたが
結果によって周囲の声を圧するほどの気迫を纏った代物が完成したわけです。
僕はポケットの構造や使ったときの状態については知識もありませんでしたし
ただ使い方とテーマ、デザインなど譲れないポイントを伝えただけです。
もしそのまま希望通りに進めればきっと『へにょっ』に納得できなかったと思います。
金儲けとして考えればそこでもう一度作り直した方が儲かるはずです。
しかし、テーマを預かったプロとして
お客のイメージを保持したまま商品のグレードを次のステージに引き上げたわけです。
欲しいものを
欲しい状態以上に仕上げて提供する。
僕の事務所もそうありたいものです。
「つまり意を汲んで期待値を上回る商品を提供する事がプロを名乗る資格だな」と思っていただけましたら
「・・・あんだけ書いたのが数行かよ」と不貞腐れますので↓に一票よろしくお願いします
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操作する人のことをクレーンオペレーターといいます。
吊った荷物をトラックの荷台や別の場所に下ろすとき
別の作業員の人が下ろし具合や正確な場所などを誘導します。
ちなみに法令でも
『事業者は合図をする人を定め、その者に合図をさせないといけない』
『1つの現場では同じ合図を使わないといけない』
『事業者などは作業員全員に合図を周知させないといけない』
など結構細かく決まっています。
んで
クレーンのワイヤーを巻き上げて荷物を上げることを【ゴーヘイ】といいます。
巻き下ろして荷物を下げる事を【スラー】といいます
クレーンのアームで上下させるときは頭に【オヤ】をつけて
【オヤスラー】とか【オヤゴーヘイ】などと言います。
組み合わせるときには【オヤ】に対して【コ】を付けて
【オヤゴーヘイ・コスラー】なんていうときもあります。
そして【ゆっくり下ろして(上げて)いく】場合や【少しだけ下ろす(上げる)】場合というのがあります。
たとえば二つの資材をボルト留めする時に穴の位置を合わせたりする場合ですね。
こんなとき
ゆっくり動かし続けるなら【チョイ】
ちょっぴり動かして止めるなら【チョイチョイ】
※これはもしかしたら逆かもしれません
さて
このチョイとかチョイチョイって感覚的なもので
秒速いくつとか○○cmとかって言い方じゃないんですよ。
長いクレーンだとワイヤーのたわみや風などの影響で
正確に動かしてもずれる時が多いわけです。
そんな時、オペレーターは誘導する人の言葉の言外の雰囲気を読んで
『そのチョイはどのチョイか』を判断するわけです。
それがうまい人が優秀な人ということになります。
つまり『意を汲む』ということです。
んで今日の本題、
僕は革パンを持っています。
ゆったりした革パンが欲しかったので
オーダーしました。
使っていくと実用性を高めるために色々修正するところも出てくるわけです。
僕はレザーウォレット(お財布)を横のポケット(軍パンの腿のところの大きいポッケと思ってください)
に入れたかったんですよ、というのもお知りのポケットに入れるのは夏場はいいのですが、
革ジャンの上着を着ると、尻ポッケの位置と革ジャンの一番下が当たるので
違うところに入れたかったというわけです。
なもんで、左のポケットだけマチを大きく取るように依頼しました。
しかし、どんな構造にするかを検討中のパタンナーさん(衣類のパーツをデザインする人)から電話が
なんでもポケット下部にマチを作ってウォレットを入れると重みで『へにょっ』となってしまうのです。
僕のオーダーのテーマが
『ふわっ』とするのは○
『へにょっ』となるのは×
だったのです。
どうやらそれは『へにょっ』の方だからだということです
ちなみにふわっとへにょっの違いは
『ふわっ』→自らそうなろうとした結果
『へにょっ』→他からそういう形にさせられた惨状
作る段階からかつてないデザインや素材という点から
予期しない難点が噴出した革パンでしたが
職人さんもプライドにかけて妥協できない部分があったりで、
たとえば今回のポケットの改造に関してもできる限り今使っている部品を使うようにしたかったのですが
その理由は、今のパーツは全て同じ牛さんから取れた革なので、質感が同じなのです
ところが同じ牛さんの革はもうないので、微妙な違いですが個体差は出てしまいます。
なんでも切ったときの感触でも使い分けるそうです。
普通の人ならどうでも良いポイントかもしれません。
ですがおもてなしの心というものは
今できる最良のものを提供する事です。
海原雄山もそう言ってました。
そんなこんなで
最初の製作でも結局4ヶ月くらいの納期が半年以上かかってしまいましたが
結果によって周囲の声を圧するほどの気迫を纏った代物が完成したわけです。
僕はポケットの構造や使ったときの状態については知識もありませんでしたし
ただ使い方とテーマ、デザインなど譲れないポイントを伝えただけです。
もしそのまま希望通りに進めればきっと『へにょっ』に納得できなかったと思います。
金儲けとして考えればそこでもう一度作り直した方が儲かるはずです。
しかし、テーマを預かったプロとして
お客のイメージを保持したまま商品のグレードを次のステージに引き上げたわけです。
欲しいものを
欲しい状態以上に仕上げて提供する。
僕の事務所もそうありたいものです。
「つまり意を汲んで期待値を上回る商品を提供する事がプロを名乗る資格だな」と思っていただけましたら
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