先日、潟上市のギャラリーブルーホールで大関智子展を鑑賞し、感銘を受けた。淡い色彩と柔らかさの中にノスタルジックなものを感じ、小学生の時、生い茂る草の中に分け入ったり、川岸の雑木林に秘密基地を作ったりしたことをふと思い出した。不思議なもので、草や枝を踏んだときの音や分け入るときのあの青臭い匂いが、1つの感触としてまだ体が覚えていることに気が付いた。小鳥の足跡が描かれた作品があった。足もとの身近な光景の中にあって、どこから来てどこへ行ったのかと思いを巡らした。アーティストトークでは作品解説の他、岩絵具についても解説をしていただいた。日本画に明るくない私は、岩の粒子の大きさによって色が変化することを知りとても驚いた。大関智子展「SAI-JIKI」は秋田県潟上市、小玉醸造株式会社内、ギャラリーブルーホールにて。7月31日まで。