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奄美大島など南西諸島で進む自衛隊基地建設 その2(K)

2018-01-04 | 沖縄
奄美大島の自衛隊基地建設

 奄美大島には2つの自衛隊基地建設が進んでいました。大熊地区と節子地区です。
その広さに驚かされました。配置される隊員は全部で550人。警備部隊とミサイル部隊です(下図)。

ミサイル部隊は地対空、地対艦です。警備部隊は「災害を含む各種事態発生時に迅速に対処する」(防衛白書H28年度防衛白書)ものです。各種事態への対処とは、島嶼部に対する攻撃があった時に、機動的に展開・集中させ侵攻を阻止・排除することです(地元説明会への回答集)。
 基地建設費について、奄美大島単独では出ていませんが、H27年度~H30年度の防衛省の予算を見ると、1454億円であり、今後、石垣島の庁舎等の整備が加わります。ちなみにオスプレイ3機分342億円で認可保育園(90人定員)285園分ですから、この基地の予算を使えば、いかに社会保障が賄えるかがわかります。

防衛省の奄美・宮古の用地建基地設費と石垣の用地費への予算:4年間計1454億円
H27年度、32億円(奄美大島の用地取得費)
H28年度、195億円(警備隊等の配置に関連する奄美大島の造成工事等及び宮古島の用地取得)
H29年度予算、707億円(警備隊等の配置に関連する奄美大島及び宮古島の庁舎等の整備)
H30年度要求、552億円(警備部隊等の配置に関連する奄美大島及び宮古島の庁舎等の整備、石垣島の用地取得経費等)


 基地づくりは奄美大島だけではありません。奄美の北の馬毛島から琉球列島の南端の与那国島まで自衛隊の基地づくりが進んでいます。


【奄美大島 大熊地区 奄美カントリー】


隊員が勤務する庁舎や、独身の隊員が生活する隊舎、整備工場、射撃場等が整備される予定です。この他に体育館やグランドなども予定されています。


【奄美大島 節子地区】
 節子地区は、山間部の国道58号線を挟んでA地区とB地区に分かれています。国道58号線にはトンネルを掘った新しい直線的なバイパスができ、地元の人はバイパスを通るようになりました。旧58号線を利用するのはほとんど自衛隊。旧道は事実上の自衛隊専用道路となりました。基地づくりが人の目に触れることは少ないのです。
 バイパスのトンネルの開通は2015年で、自衛隊の基地作りが始まったのは2016年。基地を作るためにバイパスが建設されたのではないかと思えると地元の基地反対の人たちは言っています。

▲瀬戸内A地区

地元住民団体作成

地元住民団体作成
 
▲瀬戸内B地区

地元住民団体作成

2番目の写真の境界の構造物はクロウサギの侵入を防ぐ柵です。

 山の伐採は基地作りだけでなく、辺野古の埋め立て用に山が削られ、切り出された石が道路に山積みにされていました。
 基地用地とアマミノクロウサギの生息地とを重ね合わせたのが下の図です。クロウサギの生息地に基地が作られています。

地元住民団体作成