そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

マリと子犬の物語

2008年01月06日 | 人間/社会派ドラマ


2007年 日本 124分
2007.12.31 TOHOシネマズ緑井 with h,t
■監督 猪股隆一
■出演
   船越英一郎(石川優一=父)  
   松本明子(長谷川冴子=叔母)
   広田亮平(石川亮太)  佐々木麻緒(石川彩)
   高嶋政伸(安田啓一=自衛隊)  
   小林麻央(関根博美=亮太の先生)
   小野武彦(児島忠志=市長)  
   宇津井健(石川優造=祖父)

 《story》

「守りたい。ただ、それだけだった。」

亮太と彩は、子犬を見つける。母を亡くした兄妹にとっては、その子犬が不憫でならなかった。父は犬嫌いだったが、祖父の妙案で、飼うことを許される。マリと名付けられた犬は大きくなり、子犬を3匹授かる。そして、2004年10月23日午後5時56分、新潟県山古志村で大きな地震が起こった。新潟県中越地震である。祖父と彩は家の下敷きになる。マリは必死に助けようとする。不明者の捜索に来ていた自衛隊を呼び、二人を助けることができた。二人はヘリコプターで救助されたが、マリと子犬たちは置き去りにされた。亮太と彩は、マリたちが心配で、歩いて山越えをしようとするが、うまくいかなかった。それから、数週間、一時帰宅が許され、山古志村に着いた兄妹は、マリの名を呼ぶ。

 ずっと涙があふて
わかっていても涙があふれる。予告を見ていたときからそうだった。彩が「マリー」と叫ぶシーンは、これだけでこみ上げてくるものがあった。次はどうなるか、予測できて、そのとき涙が出るぞとわかっていても、そうなってしまう。マリたちが一途なだけに、余計に心に響く。きっとこの村には多くの動物たちが残されたことだろう。犬だけでなく、ネコも牛も馬も・・・小さなペットたちも・・・。マリたちが不憫なわけじゃない。マリは人を助けたのに、置き去りにされたことがつらいのだ。
犬と言えば、うちの団地は犬の糞だらけ。500匹いるとして、そのうち2匹が毎日どこかに糞をしただけで、あっちこっちに糞が残る。1日で消えてなくなるわけじゃないからね。4~5mの植え込みごとに糞がある。犬が悪いのではない。人間だ。たった1~2人の悪い人間のために、犬を飼う人全てがそう思われる。人の家の前におしっこをさせる人もいる。きっと、そういうことをさせない飼い主なのだと思う。そういう飼い主だから慕われるのだろう。

 公式サイト「マリと子犬の物語」


アイ・アム・レジェンド

2008年01月02日 | アクション

2007年 アメリカ 100分
■原題「I AM LEGEND」
2007.12.29 TOHOシネマズ緑井 with h
■監督 フランシス・ローレンス
■出演 
   ウィル・スミス(ロバート・ネビル)
   アリシー・ブラガ(アナ)
   ダッシュ・ミホク(アルファ・メイル)
   チャーリー・ターハン(イーサン)
   サリー・リチャードソン(ゾーイ・ネビル)

 《story》

「地球の最後に希望はあるのか」

私の名は、ロバート・ネビル、ニューヨークでただ一人生き残った人間。毎日正午にラジオで全国に流す。人類滅亡となったウイルスの治療薬を作るために研究を続けている。ガンの特効薬として開発されたウイルスだが、副作用が起こった。まるで狂犬病のように凶暴となり、人々を襲うのだ。街はパニックとなり、人間は死滅した。ネビルはこのウイルスへの抗体ができ、生き残ることができた。この地球に、自分と同じように生き残った人間はいるのか。このウイルスに冒され凶暴と化した人々を元の人間に戻すことはできるのか。

 なんだゾンビか
人々は死滅したんじゃなかった。ウイルスに冒され変貌しただけだった。しかし、それが恐ろしいのだ。まるでゾンビのように人々に襲いかかる。なぜ? よくわからない。お互いどうしは襲わないのだろうか。何を食べて生きているんだ。どうして太陽に弱いんだ。謎は多い。光に当たると死んでいく。これはドラキュラだ。ゾンビとドラキュラの複合体だ。あんなにガラスにぶつかって痛くないのか。肉体はかなりの硬度を持って、特殊なガラスさえぶつかって壊してしまう。前半と後半の違いは、いろいろなところで書かれていた。確かに・・と納得。でもまあ、娯楽として楽しめたのでOK。人類を救おうと彼も一生懸命だったしね。

 公式サイト「アイ・アム・レジェンド」

呪い村 436

2008年01月01日 | ホラー

2006年 カナダ/アメリカ 92分
■原題「POPULATION 436」
■2007.12.27
■監督 マイケル・マックスウェル・マクラーレン
■出演
   ジェレミー・シスト(スティーヴ)
   スーザン・ケルソ(ミルドレッド)
   デヴィッド・フォックス(グリーバー博士)
   フレッド・ダースト(ボビー)
   シャーロット・サリヴァン(コートニー)
   レイ・エンス(キャシー)

 《story》
その村は人里離れた山奥にあった。国勢調査員のスティーブは、やっとの思い出たどり着き、人々に歓迎された。しかし、調査を進めていくうちに妙なことに気づく。毎年この村の人口が436人であること。赤ちゃんが生まれれば誰かが死ぬ。外から新しい人間が入り込めば誰かが死ぬ。町から出ようとする人間は、グリーバー博士から熱病だと診断され、治療さたあと精気をなくしていく。スティーブは、彼の歓迎会で、この町の恐ろしいしきたりに絶句する。

ホラー? ではないな
人が決めた村の「掟」だね。バカバカしい掟だけど、それを本気で実行しているところが怖いのだろう。平気で人を殺せるし、心を縛ることができるからね。つまらないきまりも、それを行使する人間次第で恐ろしいものに変化する。つまらなさに気づかない恐ろしさ。それは人間の中にあるんだ。現代でも、いつの間にか、きまりだからとつまらないものに本気になったり、信じ込んだりしているかもしれない。それは、裏では誰かが意図的に仕組んでいて、得をしている人間が隠れている。この村もそうなのだろう。しかし、抜け出した二人はあっけなく死んでしまった。これはどういうことか。人間以上の力があることを知らしめようとしているのか。でも、436人だけじゃ生きていけないでしょう。物が足りなくなるし、どうしても外部の人間と交わらなければならない。役所のつながりや税金など、到底孤立して生きていくことは無理だ。原始的な生活をするならともかく、現代の生活スタイルは、世界とつながらなければできない。

Little DJ 小さな恋の物語

2008年01月01日 | ラブロマンス/青春


2007年 日本 128分
2007.12.27 サロンシネマ2
■監督 永田琴
■出演 
   神木隆之介(高野太郎)  
   福田麻由子(海乃たまき)
   広末涼子(大人になった海乃たまき)
   佐藤重幸(若先生=高崎太郎))  
   村川絵梨(かなえ)
   松重豊(捨次)  光石研(結城)
   賀来賢人(結城周平)  森康子(タエ)
   小林克也(尾崎誠)  西田尚美(高野ひろ子)
   石黒賢(高野正彦)  
   原田芳雄(大先生=高崎雄二)

 《story》

「大切な想いは、伝えなきゃ」
「すべてをかけて、小さなディスクジョッキーが伝えたかったこと」


太郎は、野球好きの父の影響で、庭で素振り。その傍らには、太郎が大好きなDJ、ミッドナイトエキスプレスの番組が流れていた。ある時、太郎は鼻血を出して倒れる。叔母の勤める病院で検査後入院。そのとき大怪我運び込まれてきた包帯だらけの子どもと目があった。太郎は、大先生の治療という名目で、病院内の放送を使って、お昼のDJをするようになる。病院内でのさまざまな人間模様を垣間見る中ながら、太郎は成長していく。隣のベッドに海乃たまきがやってきた。あの包帯だらけの子どもだった。たまきは、口を聞かないおばあさんにも「おやすみ」と声をかける笑顔の素敵な少女だった。太郎はいっぺんに恋に落ちた。自分の病気が重いことを知った太郎は、退院したたまきに自分想いが伝えたかった。二人で映画を見るため病院から抜け出した。函館の山で雨にぬれながらも言えなかった。集中治療室で、混沌とする太郎だったが、お昼の放送の時間は目を覚ました。最後のDJの放送。傍らにはたまきがいた。太郎が伝えたかった想いは・・・。

 どこかでみたような
それでもいいんじゃないの。「ラストコンサート」にしても、「小さな恋のメロディ」にしても、それだけじゃない。入院していた人々は、さまざまな出来事を背負い、思いを抱いていた。それに触れられただけでも、人と人とがつながったあったかさがそこにある。だれとも口をきかないおばあさんだって、お昼の放送を楽しみにしていた。たまきに声をかけられてうれしかっただろう。変人扱いされて無視されるのはつらいものだ。たまきが1つ年上っていう設定だったけど、やっぱり年下にししか見えないよね。あの笑顔、作り笑顔だってわかるけど、やっぱりいいよね。
ふっと考えてしまうんだけど、死んでいく人が満足した気持ちで死ねたらいいよね。でも、そのために踏み出した人は、これから先どうするんだろう。忘れるわけにはいかなくなる。大人になったたまきは、ずっと太郎のことをひきずって生きていくのだろうか。新たな恋、結婚はしないのだろうか。死んだ太郎はきっとそれを許すし、たまきの幸せを願っていると思うのだけど。

 公式サイト「Little DJ 小さな恋の物語」