さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

今朝のさっちゃんは、どこか切なげで、僕に心寄せる感じを漂わせていました

2021-04-16 23:42:46 | 気分や思い
昨日までのさっちゃんですが、僕に対して怒っている様子が頻繁に見られました。
そんなことが続くと、僕も精神的に辛いものがあります。

今日はどうなんだろう? と、さっちゃんの起床時の様子が気になってしまう僕です。
今日はデイサービスの日ですから、さっちゃんは8時までには起床してもらいます。
今朝もそうでした。
起こす少し前から、ダイニングと寝室との間の戸を開け、テレビを普通の音量で流し、寝室のカーテンは全開しておきます。
これだけで自分から起きてくれれば最高なんですが、そんなことはまずありません。
僕がそばに行って、「さっちゃん、おはよう。起きるよ」と言って、初めて重い目が開くんです。

今朝もそうでした。
さっちゃんの目が開き、「さっちゃん、起きようね。今日は出かけるよ」と言います。
そして、掛け布団を足元へたたみ、毛布をたたみ、最後にタオルケットをたたみます。
機嫌が悪かったり、まだ眠くて仕方のない日は、タオルケットを掴んで離さないこともあります。
でも、今朝は大丈夫でした。

そればかりか、自分で上半身を起こしたんです。
普通は僕がさっちゃんの背中を支えて起こしてあげたり、両手をとって起こしてあげたりするのです。
自分で起き上がったということは、それだけ精神的にも安定というかしっかりとしていることではないでしょうか。

そんなさっちゃんを僕は右手を持ってあげて立ち上がらせます。
そして、ソファに座ってもらいます。
ソファに座っていてもらうと、着替えをしてもらい易いからです。
着替えの時のさっちゃんは機嫌がいい時悪い時、よく喋る時無口な時、様々。
今朝のさっちゃんは機嫌はさほど悪くもなく、よく喋るさっちゃんでした。

ただ、その喋っている雰囲気が今朝は独特でした。
機嫌がいい喋りでもなく、怒っている喋りや不満をぶちまけている喋りでもありません。
僕の心に染み入って来るような、哀し気でもあり、愁いを秘めてるようでもあり、でも、悪い気分ではなく心地よい喋りです。
切なげに、僕に対して何かを伝えたいと思っていると、そう感じさせる喋りです。


僕はソファに座っているさっちゃんの真正面に正座しています。
そのまま僕はさっちゃんのお腹の辺りに頭をうずめました。
両手はさっちゃんの腰や背中に回しています。
そんな僕の背中をさっちゃんは両手で撫ぜてくれています。

二人の心が通い合い混ざり合ったような、幸せな朝のひと時でした。
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