老健に入所してからというもの、さっちゃんの様子がほとんど分からなくなってしまいました。
病院に入院している時の方が医師からの説明があったり、担当看護師さんからちょこちょこと話が聞けたりしていました。
病院の方が入院している患者とその家族との距離が、このコロナ禍にあっても老健よりはずっと近いように感じます。
病院は僕でも簡単にナースステーションまでは近づけました。
さっちゃん担当の看護師さんを呼んでもらって話を聞くことも容易でした。
でも、老健はさっちゃんの居る3階まではもちろん入れませんし、玄関先で用事を済ますしかありません。
相談員のS田さんも常に多忙そうですし、気軽に声を掛けてもいい雰囲気はありません。
老健という施設は、コロナ禍だからかもしれませんが、さっちゃんと僕との間に高くて分厚い壁を置いているようです。
11月末からスタートした僕の山体力復活作戦、すでに半年が経過しました。
順調に山体力は復活しつつあると感じます。
もちろん、自分自身の高齢の影響もありますから、完全に元と同じにはなるはずもないことは十分に承知しています。
そのこと自体は喜ぶべきことなんですが、このブログが僕の登山ブログのようになってしまうのがとっても嫌なんです。
さっちゃんのことで、何にも書くことがないなんて、寂しくて仕方ありません。
山歩きも岩登りも沢登りも、さっちゃんと共に実践して来たことの追認行動みたいなものです。
この共通の趣味で、命を託し合うザイルパートナーであることで、ふたりは絆を強め合って来たんだぞ、と叫びたいのです。
山行が充実して来れば来るほど、そこにさっちゃんの姿がなくて虚しくもなって来ます。
出来るだけ早く、さっちゃんと共に住む中で、僕は山へ行きたい!
山から帰って来たら、家にはさっちゃんが居る(当日はショートステイとかでしょうけれど)、それが僕の幸せです。
* * * * * * * *
今日の夕方、本当に久し振りに多摩川土手を散歩しました。
ここにはさっちゃんと歩いた記憶が染みついています。
▲18:27。今日は朝から強い雨で、午後には止みましたが、黒い雲はまだ残っていました。
▲18:29。スイカズラの花です。写真では消えていますが、白ではなくて黄色味を帯びています。咲いてから日数がたつと、白から薄い黄色に変わるんです。と同時に、香りも消えるようです。写真を撮っていると、同年配の男性が「どう、匂ってる?」と話しかけてきました。「子供のころはよく探したもんだよね」とも。僕は自分の子供のころを振り返りましたけれど、僕が住んでいた地域ではスイカズラを見ませんでしたね。