さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

予想外に人が大勢いて、希望通りのトレーニングは出来ませんでしたが、トップロープで2本のルートにチャレンジしました

2021-08-22 23:21:16 | 僕の自由時間
今年の関東地方は本格的に雨が降り続く梅雨でした。
それは夏になっても変わらず、雨が降らなかった日の方が少ないくらいです。
そんな雨続きも、「今度日和田へ行く8月19日で終了だ!」と意気ごんで日和田へ向かいました。
天気予報では19日から晴れマークがずう~っと続いているからです。

とは言え、日和田のある埼玉県日高市では当日の早朝にほんの少しの雨が降ったことを気象庁のHPで確認できていました。
でも、霧雨みたいなものでしょうし、もう晴れ間が広がっていますから、影響はないはずです。

そんな風に心配したり、楽観したりする中で、日和田山の麓に到着。
予想外なことに、道路がけっこう濡れています。
山道を歩き始めると、地面もかなり濡れていて、粘土質の山道は滑り易くて歩きづらい。
「思いの外、降ったのかな~?」とか「これまで降った雨のせいかな~?」とか考えながら岩場に到着。

するとすると、予想外のがっかりな現実が・・・・
男岩南面ですら黒光りしてびしょ濡れ!
そんな状態なのに男岩西面にはすでに数本のトップロープがセットされています!
男岩西面の下にいる人数よりもセットしてあるザイルの方が多いような・・・・?
いくら平日で、来るクライマーが少ないといっても、もう少し遠慮というもんがあってもいいんじゃないかな、と思ったりしました。
実際に登っているのは1ヶ所だけでしたしね。

まあ、そんなことは兎も角、岩場がいつごろになったら乾くかとか、僕たちが最初に登るルートをどうするか、が問題です。
リードするなら、濡れて滑り易い状態ですから、易しい3級ルートでなければ危険です。
という訳で、男岩南面左側を登ることにしました。


▲10:48。F沢さんにリードしてもらいます。男岩南面下部はまだびしょ濡れです。F沢さんも緊張しながら登って行きました。


▲10:50。岩場の中間部にかかると、岩場は少し乾き始めているようです。空は真っ青で気温も高い(猛暑日予想)ですから、すぐに乾くでしょう!


▲10:56。陽が当たってすでにほぼ乾いている上部の岩場は問題ありません。F沢さんも快適に登って行きました。

二人とも上に登り着いたら、どこかへトップロープをセットするつもりでした。
僕は前もって男岩東面(狭いので南面に含めることが多いようです)を見ておきました。
見た感じではその前傾壁はあまり濡れているようには見えません。


▲11:21。男岩東面の前傾壁5.9にトップロープをセットするF沢さん。


▲11:28。セットし終わって、懸垂下降で降りて行くF沢さん。セットしたザイルの支点がそれまで立っていた場所よりも下方にあるので、降り始めはちょっと緊張します。F沢さんには初めての経験かな? この写真にあるように、セルフビレイを取った状態で、まずはザイルにぶら下がってみて、大丈夫だということを確認します。それからセルフビレイを外し、懸垂下降します。懸垂下降絡みの事故は大怪我や死に直結します。ですから、慎重にも慎重を心掛けなければなりません。僕は今でも懸垂下降には緊張しますし、慣れることはありませんね。


▲11:45。男岩東面の前傾壁5.9の基部に立つF沢さん。このルートには名前はないようです。


▲11:47。この前傾壁の中間部までは問題なく来ました。スタンス(足場)も大きく、ホールド(手がかり)もガバっぽいのがたくさんあります。でも、前傾しているので、腕に疲労がすぐ蓄積します。F沢さんもこの写真の少し上の部分で2回、ザイルにぶら下がりました。2テン(テンション=トップロープで落下してザイルにぶら下がること)で、ゴールにまで到達しました。

僕が続いてトライします。
筋持久力が要求されるルートですから、最近の自分自身の筋力低下を考えると、2テンどころではなく数テンはするだろうな、と思いました。
ところが不思議なことに、ノーテンで登れてしまいました!
(ただ、最上部でほんの少しザイルに体重を預けてしまった感覚があったので、0.5テンくらいではないでしょうか)


▲12:42。ちょっとの休憩後、同じルートを再トライ! 途中の小テラスで十分筋肉を休ませて、F沢さんは気合の登攀をしました。


▲12:44。凄いですね~! F沢さん、ノーテンで登ってしまいました! すぐに成長してしまいますね!


▲13:06。続いて、僕の2度目のトライ。最初のは内心では0.5テンだと思っていますから、完全なるノーテンを目指していたんですが、岩場に取り付いてみると、先ほどの登攀による筋肉疲労が残っています。しかも、細かなルートどりも間違えたりしたんで、さらに筋肉の疲れが溜まりました。あえなく数テン。ガックシです。下ろしてもらう途中で、僕の陰がありましたから、またしてもこの日唯一のポートレートです。写真の左下に僕の右足が写っていますね。

この前傾壁ですが、ガイドブックにはグレードが5.9となっています。
松の木ハングも5.9、でも松の木ハングの方がずっと難しいんです。
多分、正確にはこの前傾壁は5.9-、松の木ハングは5.9+なのではないでしょうか。
(同じグレードの中で、さらに3分割することがあります。
例えば、4級を〈4級-、4級、4級+〉5.9を〈5.9-、5.9、5.9+〉のように)


次にどこをトップロープで登ろうかと、思案。
F沢さんが男岩西面を見に行きますが、松の木ハングは空いてなかったとのこと。
今日は松の木ハングは無理ですね。
で、今登ったルートのそばに、確か「残業ルート」とかいう名前のルートがあったはずです。
僕は登ったことはないのですが、名前が印象的で覚えていたんです。
今登った前傾壁の左にボルトが続いているラインがあります。
おそらくそれでしょう。


▲13:32。ザイルの位置が少し左になるように移動させました。残業ルートは写真右の陰になった黒い前傾壁と明るい南向きの壁との境のようです。最初はもう少し左を登ろうとかしていたのですが、F沢さんが実際に取り付いてみて、自然なルートが確定しました。


▲13:32。さっきのルートが前傾壁5.9-、今度のルートが残業ルート。F沢さんがもう50cmほど登った場所からが核心部になります。足を置く場所が引っ込んでいるので、いきなり凄いハングなんです。F沢さんも僕もそのハングに手も足も出ませんでした。

帰宅してから調べてみると、この残業ルートのグレード5.10dなんですね。
難しくて当然です。
この岩場の基部で、F沢さんと僕はこんな風にお互い頑張ろうと誓い合いました。
「トップロープで5.10台は登れるようになろうね!」
多分その誓いの内容はF沢さんにとっては通過点だと思います。
でも、僕にとっては至難の目標でしょうね。
頑張らなくっちゃ!
コメント
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