ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

ご褒美

2013-10-29 00:20:30 | Weblog
基本的に出張なので、観光の時間はなかったのだけど、
タイの同僚が、時間を見つけて、少し散歩に連れて行ってくれた。

エアポートをモチーフにしたショッピングモールでは、
フロアごとに、国のコンセプトがあって、
なぜか「巣鴨」でおしゃれな洋服が売られていた。コンセプト、ずれてないか?



日本と言うと、やはり相撲なのか。



エアポートだから、もう1つのiPhoneをすられないように注意した。

ケーキが売られていたのだけど、身体にも味もまずそうな色味。



で、そのあと「やっぱり屋台でしょう」ということになって、友人おススメのお店へ。



混んでいたので、白人さんと相席に。
アメリカ人のおじさんで、冬になるとタイに来ると言っていた。

バンコクに住んでいるのか?と聞かれたので、同僚はバンコク、私は上海、と答えたら、
日本人はいつからそんなに国際的な民族になったんだ、とのこと。
そして、私に向かって、君はなぜ中国なんかに、と言うので、
中国語が話せるから、上海のオフィスで働いてるんだ、と答えたら、
中国人が好きなのか?と。
顔をしかめたら、やっぱりそうだろう、という答えが返ってきた。

日米同盟、健在。

さて、土曜日には、夕方から時間が空いたので、またまた同僚に付き合ってもらい念願のワット・アルンへ。
行く道すがら、盛り上がっていたら、猫がうるさがっていた。



そうだ。中国ではないのだから、話し声はもっと静かにしなければ。

で、心を落ち着けて、ワット・アルンに近づいた。



三島由紀夫の『豊饒の海』を大学生の頃に読んでから、ずっと近くで見たかった暁の寺。
タイ4回目にして、初めて念願がかなった。



タイルが太陽の光を反射する、って、こういうことだったんだ~!!!



そういえば、アンコールワットの塔から降りる時も、あまりの急勾配でこわかった。



暁の寺と言うけれど、夕暮れに見るのがおススメとガイドブックには書いてあった。



思わずボーッと眺め、暮れる空を眺めた。
月の光(ジン・ジャン)に出会えるかと思ったけど、月は見えなかった。
それにしても、いまバイセクシャルな国となったタイ。
三島は『豊饒の海』で、ジン・ジャンをなぜレズビアンとして設定したのだろう。
あの頃からタイはそういう国だったのか、または・・・。

ワット・アルンの近くからチャオプラヤ川を渡る船に乗って、対岸へ。
船の上から手を合わせて祈った。

私は身の丈を超えた欲を出したから、iPhoneを失った。
そして、日本人の同僚には心配させたら悪いし、仕事に集中しないといけないし、
もっと言うと、タイ人スタッフに、2台あるうちの1台をすられた、なんて贅沢な話、
とてもじゃないけど、できないと思った。

これからは、こうした欲を自制するから、どうか力を貸してほしい、
嫉妬や欲望からはなれられるようにと、ワット・アルンに祈った。

そして、
なんだかご褒美をもらったようなことがあった。

チャオプラヤ川の対岸にあるカフェの特等席が空いていた。
観光地で土曜の夜なのに、絶好の位置から、ワット・アルンを眺めながら食事をすることができた。



そして、涅槃仏で有名なワット・ポーのライトアップを観に行ったら、
1つだけ、入り口が開いていた。

門衛さんはいるけれども、中に入れるし、チケットも買う必要がない。



こんな景色を静寂の中で味わうことができた。
同僚と、野良猫が3匹くらい。
あとは、ワット・ポーに住んでいるらしき数人の家族。



多くの阿弥陀如来が囲む回廊を歩き、黄金の煌めきに包まれた。



涅槃仏は、見ることができなかったけど、ニルヴァーナが素晴らしい境地だということは、
心の底から感じ取った。

その後、王宮の方角に歩いて行くと、夜店が出ていた。



路上で刺青を入れている人がいた。



そして、多くの盗品とおぼしきスマホが売られていた。
基本はサムソンのギャラクシーかiPhone。
しかも、最高裁判所の前の通りで。

もし、ここで私のiPhoneに再開したら、いくらで買い戻そうか、と考えた。
でも、ぜんぜん怒る気はしなかった。

翌日の日曜日。
はじめて1人で昼食を食べた。



ヌードル50バーツ(約150円)。
店員のお姉さんは、私が外国人だから、かえって誠実に対応してくれた。

こういうやさしさが、中国とは違う。
バンコクに住みたいなあ、と思った。


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1 コメント

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Unknown (友人X)
2013-11-06 22:24:57
あれまあ、ワットアルンお初だったのね。

ワタシはバンコクの路上で
みちゅあみをしてもらいました。
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