ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

うつりかわるもの

2010-10-28 20:51:27 | Weblog
毎日生きていれば、仕事でいろいろなミスもする。
しかも加齢を感じるようなミスが増えてきている。
でも、人の能力は年齢とともに、出っ張ったり引っ込んだりするものだから、
それを回避する方法を徐々に見つけていくしかないと思っている。
できる努力は、とりあえずする。
でも、できるようになるかどうかはわからない。

こんなだから、まあまあ、自分としてはいい状態だと思っているのだけど、
こんなとき、むかしから必ず、「元気ない?」「具合悪い?」と聞かれる。

リラックスしていて、頭にちゃんと血がまわっていて、内面が活性化している。
でも、そうすると、もしかしたら外側に近いところは省エネモードになっていて、
不活性な印象を与えてしまうのかもしれない。

若いころと変わったと思うのは、
「元気ない?」と言われると、むかしはカラ元気を出して、
その人のイメージの中にある「私」に戻ろうと努力したんだけど、いま、そんな気はない。
人生は常に過渡期だとあらためて思う。
日々うつりかわっていく自分と正面から付き合うのは、本当に難しい。

昨日は絶好調!と思っていたのに、今日は少し落ち込む。
そして、明日は、いま恐れているほどひどい日ではないかもしれない。
少しずつうつりかわっていくこと、それを見つめる努力をしていたら、
いつか、おだやかな自分にすぐ戻れる自分と出会えるかもしれない。
怒りや嫉妬は、きっとなくならないけれど、
そんなネガティブな感情に縛られる時間を、どこまでも短くできるかもしれない。

そんなことを考えているから、最近、仏教の本をよく読むのだけど、
どうしても浄土教がしっくりこない。
浄土教系の幼稚園に通っていたので、仏教のお話と触れたのは比較的早かったけど、
その後、どんどん、阿弥陀様とキリストとの違いがわからなくなって混乱した。

でも、『誤解された仏教』(秋月龍珉著)を読んで、なんだかスッキリした。
日本には日本特有の仏教の伝統がある。
それはそれで必要があって発展してきたのだと思う。
お葬式の時にしかほとんど出会わないし、死んだ人はみんな仏様のところに行けて、
お金払って戒名をつけてもらって成仏できるようなんだけど、
それならキリストでもいいじゃないか、戒名代がないぶんキリストの方がいいかも、
とすら思ったことがある。

だから、「いやいや、仏教って、そもそもね」と、「そもそも論」を潔癖なくらいに展開してくれて、
すごくスッキリした。


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