ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

こたつを出した

2013-11-19 00:35:40 | Weblog
急に寒くなったので、今日は家に帰ってからこたつを出し、
煮物を作った。

部屋の中に出汁の匂いが満ちるだけで、すごく幸せな気分になる。
やはり日本人だなあ、と感じる瞬間だ。
出汁といっても即席だけど、やはり八角の匂いとは全然違う、
安心感のある食欲がわいてくる。

さて、80后の上海人女子が、伊勢丹の紙袋を持って来たので、
「お、伊勢丹じゃん。金持ちだな~。
 私なんて、日本でもなかなか伊勢丹で買い物なんてできなかったよ」と言ったら、
「え? 伊勢丹って日本の百貨店なの? どおりで日本のものがたくさんあると思った」との返事。
伊勢丹の約20年に渡る努力に拍手だ。

中国人は、人が持っているものについて、どこで買ったのか、いくらかと、
根掘り葉掘り聞く習慣がある。
特に私が日本で買ったものには興味津々だ。

そして、たいていの場合、日本の方が、いいものが安く手に入る。
日本のと同じ品質の物に、上海では1.5倍から2倍の価格がついていると思う。
つまりは、関税と言う既得権でガッポリ儲けている人たちがいるから、そうなるわけだ。

税金の優遇があるため多くの外資が入る保税区で作られた物は、
たとえMade in Chinaであっても、輸出されることが前提となっているため、
逆に中国国内で流通させる際には、輸入という手続きがとられる。
外資を誘致し、中共に富が入る、見事な仕組みだと思う。

おかげで欧米の物を見る目が少し変わった。
日本も輸入関税がかかっている舶来品。
でも、明らかに上海のほうが市価が高い物がたくさんある。
日本の貿易会社は計画的な仕入れと流通で、かなり努力したな、と思ったり、
これは、ちょっと品質に影響するくらい危ないんだろうな、と思ったりする。
いろいろなところに、学びの場はあるものだ。

そして上海人は、お金を持ったけれども、
何が本物なのか、どれが適正な価格なのかが、まったく判断できない。
それで、私に聞いてくるわけだ。
これ、日本だったらいくら?と。

だから、スーツ等の場合には、ボタンの裏側を見せたり、裏地を見せたりして、
仕立ての良さをさりげなく説明したり、
生地の取り方で、実は非常に贅沢だけど、おかげで身体が動かしやすいのだとか、
ちょっとした蘊蓄をたれてやると、非常に喜ぶ。

いま、上海人など一部の中国人はお金をもち、
とりあえずは安心な日本製が欲しいと思っている。
そして次には、数ある日本製の中で、なぜこれを選ぶのか、という
自分なりの価値観がほしくなる。

最近、中国人の女子が一番くいついてきたのは、えんぴつの補助軸。
会議中、私が机の上に転がしておいた補助軸をチラチラ見ていたと思ったら、
会議が終わってから、これはなんだ?と聞いてきた。

えんぴつ削りもついてる補助軸だよ。ドイツのファーバーカステル製。
えんぴつでは、ファーバーカステルは木はやわらかくて削りやすいけど、
芯の柔らかさで比べると、私は日本の三菱が好き、と言ったら、非常に驚いていた。
まったく想像もしなかった回答だったからだろう。

どうやら、意外にもいろいろと見られているようなので、
言動には気をつけようと思う今日この頃だ。


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