ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

幸運をかみしめる

2011-01-06 21:53:23 | Weblog
いまお世話になっている会社の部署に、新しい派遣社員さんが来た。
すでに3人の派遣社員がいて、しかも特に私なんかはフル稼働しているわけではないのに、
4人目を雇うなんて・・・。
というか、既存の社員が残業をしはじめた段階で、補充を考えるようだ。
サービス残業が当たり前のこのご時世に、ますますあり得ない会社だと思えてきた。

それにしても、私はラッキーだった。
この4人の派遣社員のなかで、私は一番古く、
しかも、ほかに派遣社員がいないところに入ったから、
仕事場での自分のペースは、すべて私本意で決めることができた。

というか、派遣社員だからといって、こき使われることがない会社だから、
逆にヒマすぎて、居場所に困ることがあった。
これは、いまでもある。
「あれ、必要とされてないのかな?」という不安はつきまとうけど、
放っておいてくれるので、私にはとっても居心地がよい。
そのペースは、いまでも続いている。
これは本当にラッキーなことだ。

今日入った新しい人は、ほかの派遣さんのペースに、すっかり巻き込まれたようだった。
何と言っても、ふだん残業をしない臨席の派遣さんが、
新しい人の定時が30分遅いシフトだということがわかると、今日は30分残業し、
「一緒に帰ろう」と、すっかりタメ語で、なにやらすごく盛り上がりながら帰って行った。
ここまでくると・・・、もう尊敬する。

ただ、ようやく、
他の人たちは、私が思っているよりもずっと、ずっと、ずっと、
不安なんだと実感した。

私は、もしこれが中国の会社でも、たぶん私自身はあまり変わらない。
初日に友人ができなくても、たいした問題ではない。
だから、キョロキョロもオドオドもしない。
ただ面白いと思ったら、ジロジロ見るかもしれない。
中国人だったら、私がジロジロ見ても、失礼だ!なんて言うことなく、
かえって喜ぶかもしれない。

日本人は、日本にいる限り、ほとんど異端視されることはないし、
間違って仲間はずれにされないように気をつけてさえいれば、
かなりの確度で「仲間うち」にいることができる。

そもそも、もし誰かが、ろくに話すこともなく私を区別してくるとしたら、
その理由は、私の本質とはかけ離れたところにあるものだ。

会社の席で、ふとそう思ったとき、
本当に自分がいま、どこにいるのかがわからなくなった。
リアルに、中国で、中国人のなかで働いている自分が普通に想像できて、
しかも、まったく不安じゃなかった。

それにしても、日本の社会の構造は、中学時代にほぼ完成し、
その後ほとんど変わらないんじゃないかと、少し気味悪くなった。